医学生が今やるべきこと

2023-10-02

【現役予備校講師が教える!】5年生が秋にすべきこと -国試対策-

差を付けよう!5年生の秋から始める国試対策 ~国家試験対策 秋編~

【初めに】

実習も後半戦。5年生の皆様は現在、どのようにお過ごしでしょうか。
そろそろ実習にも慣れ、来年度の国試に備えてそろそろ対策を始めていこうかなどと思っている人たちも多いのではないでしょうか。
でも、一体何から始めよう? 国試の勉強ってどうやったらいいのだろう? そんな疑問を抱いている人も少なくない事だと思います。
そこで、今回は国試に向けて、どのような順序で対策をしていくのか、大まかな指針を紹介させていただこうと思います! 何かの役に立てば幸いです。

【まず何よりも過去問を解いておくこと】

国試も学内の試験も、基本戦略は同じです。何よりも最優先されるのは、試験の実際を知る事です。
特に国試では、早めに過去問を1年程度解いてみて、今の自分が国試のレベルに到達しているかどうかをなるだけ早めに確認をする事が勉強の第一歩になります。
解き方ですが、実際の試験通りに時間をはかって何も見ずに解いてみましょう。すると、多くの人が試験の合格ラインを下回る事だと思います。
試験の合格ラインを下回る。そんな恐ろしい結果を、何故わざわざ確認しなくてはいけないのか? シンプルです。現在の自分のレベルから、どの程度の勉強量・対策が必要なのかを予測するためです。
点数が取れないのは、つまり知識の絶対量が少ないからなのです。自分がどの分野の問題を、どれだけ間違えているかを可視化すれば、自ずと自分自身の知識の穴というものが見えてくるものです。
もし何から始めていいのか分からない、という人は、まず優先的に国家試験の過去問を3年分、時間を測って解くという事をやるといいでしょう。

【国試の過去問が全く解けない事への恐怖に関して】

さて、国試の過去問を解くことを勧めると、大体の人が国試の過去問が全く解けない事が目に見えている為、いつまでも国試の過去問を解くことを躊躇う、という現象が起きます。
気持ちは分かります。誰でも(それは僕であっても)、いつだって心の安寧の為に良い成績だけを目にしておきたいものです。
ですが、この過去問を解くという行為は国試の勉強の大前提になりますので、誰であっても平等にやる必要があるという事を肝に銘じてください。
たとえばですが、野球の練習をするのに、面倒くさいからと野球の道具も買わずに、野球はできるでしょうか? それと同じ次元の話なのです。
どの道、いつか過去問は解かざるを得ません。ですが、それは自分が十分に臨床医学の勉強を終えてからではなく、まだ対策を始めていない今の状況でやるものと認識してください。
一部の人を除き、この時期に国試の問題が解けないのは皆同じです。なので、国試の過去問が解けない事をどうか恐れず、まず第一歩を踏み出してください。

【国試の過去問を解いた後は、誤答の復習をすべきか?】

よく国試の過去問を解いた後に、過去問の誤答部分を復習しようとする人がいますが、一先ずこれだけは言っておきます。
5年生の間は、過去問の復習はあえてしないでください。これは何故かと言いますと、過去問ベースの復習は、非常に雑な勉強に繋がりがちだからです。

例えばですが、脳卒中の治療に関する問題を間違えたとすると、復習の際には多くの人が脳卒中全体の事を勉強せず、脳卒中の治療の事しか勉強をしようとしません。
このパターンの復習の仕方をやってしまうと、一つの疾患の全体像が分からなくなり、知識が断片的となってしまう為、問題のパターンを変えられてしまうとたちまち問題が解けなくなるのです。

他にもありがちなのが、誤答問題の選択肢だけを見て勉強をした気になるというパターンです。これもこれまでに経験があるはずです。これを6年でもやってしまうと、国家試験はまず不合格になるという事を強く認識しておいてください。
特に勉強はじめたてのモチベーションの低い時期には、ついついこういう勉強になっていない勉強をやってしまいがちです。
いっそそれならば、中途半端に過去問を復習するなどという事はせずに、内科の総合的な知識を復習した方が、はるかに価値があるというものです。

ですから、国試の過去問を解き終わったら、採点だけして、点数を確認し、自分の知識がどれだけ不足しているのか確認が出来たら、一旦過去問から離れるのが良いかもしれません。

過去問

【5年の内から国家試験予備校のビデオ講義を見るのは有効か?】

ここは諸説あるところです。が、全く無意味だとは僕は思いません。
先ほども述べたように、国試の勉強で重要なのは、国試で出題される疾患に関して体系的に、かつ偏りがないように勉強をする事です。

国家試験予備校のビデオ講義は、その点かなり系統立てた講義が展開されているので、その観点からはある程度有効なのではないか? と個人的には考えます。
ただし、正直外科の実習やレポートなどでくたくたの状況で国家試験予備校のビデオ講義を見る余裕があるかというと、それはあまりないのかと思います。
なので、ビデオ講義は体力的余裕があればで良いのではないかと思います。

ビデオ講義

【まとめノートってどうやって作るの?】

これもよく聞かれる事です。まとめノートをどのように作るか、一例を紹介します。
人によって色々なやり方があると思いますが、できれば病態生理図や治療のプロトコルなど、絵を描くといいです。
予備校のビデオ講義では、教科書にイラスト付きで病態生理が解説されています。場合によっては講義の中で板書してある事でしょう。

まとめノートにこれらの内容を記載する時には、教科書に書いてあるイラストごと、まとめノートに書き写してください。そうすると頭の中で情報が整理されます。
有名な画像所見がある疾患の場合は、グーグルなどで画像を検索して、印刷して貼り付けると言った事をやるとより知識が深くなります。
シンプルな一問一答系の知識は、別途一問一答ノートを作った方が有効なこともありますが、国試の勉強を始めた当初は、体系的な知識の方が重要です。
そう言った一問一答系の知識は、別途ノートに記載だけしておいて、国試が近づいてきたらまとめて、暗記をしていくでも良いのかもしれません。
是非あの手この手で自分の知識を深めていただければと思います。

【国試の勉強をする上での心構え】

ここまで国試の勉強をどうスタートするか、という事に関してお話をしてきましたが、国試の勉強に関してはもう一つ、大切な軸が存在します。
それは、国試は1年以上のロングスパンで対策をしていくことになるので、息切れを起こさないように、どのようなペースでやっていくかを考える必要があるという事です。
いつもの学内試験のように直前の直前に詰めたのでは、圧倒的物量に押しつぶされます。物量が多いものは、分割せねばその量をこなすことができません。

ですから、5年生の皆様がやったらよい事として、スケジューリングをしっかりと立てるという事をやっていくと良いのではないかと思います。
何月までに何を終え、どのような状態になっているのか。この状況を想定し、必要に応じて修正をして行く事。これが国試でもう一つ重要な軸になります。
なので、その第一歩としてスケジュール帳を買うとか、大きなカレンダーを買って、そこに目標を書いておくとか、そういう可視化をすると、自分が今どれくらいのペースでやれているのか、客観視することができるでしょう。
是非国試までのスケジュールを、自分の現在のレベルを元に立ててみてください!

心構え

【最後に】

実習期間でやるとよい、国家試験対策を解説させていただきました。
国家試験の過去問を優先的に解くと、今の自分の実力が見えます。今の自分の実力が見えれば、自ずとどれだけの勉強量が必要なのか可視化できると思います。
そして勉強するときも、ある程度の要領を知っておくことが大切になります。今回は国試の導入の部分に関して簡単に紹介させていただきました。
皆様が国試の第一歩を無事踏み出せますよう、心の底から応援しております!

著者プロフィール

ペンネーム:なつ
プロフィール:市中病院勤務の脳神経内科医。趣味は釣りと小説と東洋医学。臨床をこなしながら、
CES医師国家試験予備校で講師として「アウトプットする授業」をモットーとして学生の指導に
当たっている。僕のコラムが何らかの形で皆様の力になれば幸いです。一緒に頑張りましょう!

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