インタビュー

2021-04-01

宮崎大学医学部附属病院 | 後期研修インタビュー

宮崎大学医学部附属病院の後期研修インタビュー。全国病院からメッセージ・求める研修医、プログラム・募集要項、ジュニア・シニア・指導医・院長のインタビューを掲載。進路選択の判断材料としてお役立てください!

宮崎大学医学部附属病院

宮崎市清武町木原5200

医師近影

名前 久保 佳祐 先生
出身地・出身大学/医師免許取得年度 徳島県・宮崎大学 / 2016年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

亡くなった祖父が精神科医で開業していたので、その影響が一番強いと思います。特に祖父の跡を継ぐことは考えていなかったのですが、当初は精神科医を目指していました。ただ、初期研修中に当直などをした際に救急の必要性を感じて、救急救命センターに入りました。

初期研修を宮崎県立宮崎病院でされたのはどうしてですか。

宮崎県立宮崎病院では定期的に当直があるからです。実際に初期研修をしてみて、初期対応の数はかなりこなせていたと感じます。県立宮崎病院にも救急科の医師が複数名いらっしゃいますが、そこで色々と教わったことは今でもかなり残っていますね。当直業務が特徴的であり、利点でもある病院です。

専門研修で救急科を選んだ理由をお聞かせください。

初期研修先の宮崎県立宮崎病院で、7カ月救急科をローテートし、当直も数多くこなさせてもらっていましたが、当時はまだ精神科を目指していたので、精神科で起きた事案に活かせるよう、救急を勉強しておきたいという気持ちでした。しかし、どうしても私一人では対処できない重篤な患者さんがいらしたときに、救急科の上級医の先生が素早く診療しているところを見て、私もこうなりたい、私自身が重篤な患者さんも診られるようになりたいという気持ちが強くなったので、救急医を志しました。

大学時代から現在まで、宮崎で研修することを選んだ決め手は何ですか。

大学で宮崎に来てからずっと気に入っているので、地元に帰るつもりはあまりなかったのですが、宮崎で救急の専門医を目指すには宮崎大学附属病院しかないことと、初期研修2年目に当院のドクターヘリに載せていただいた際、かなり魅力を感じたことが決め手ですね。地域の特性や救命救急センターでの役割、関連病院との連携なども踏まえた宮崎県独自のドクターヘリでの病院前診療はとてもやりがいがあり、魅力です。また、宮崎県では宮崎大学医学部附属病院でしか診ることができない疾患があることも大きいです。それに、宮崎県の県民性も好きですね。穏やかで人当たりの良い人が多いと思います。食事も美味しいですし、観光できるところも気に入っています。

医師近影

宮崎大学医学部附属病院の救急科の特徴を教えてください。

1点目はドクターヘリを運用しているところですね。外傷疾患や心筋梗塞、大動脈解離などの重篤な疾患が僻地で起きたときも、然るべき施設に搬送できます。ドクターヘリがなかった頃にはできなかったことが当院ならできるというところが魅力的です。2点目は各地域の中核病院では対処できず、当院でしか診ることのできない疾患というのが多々あることです。最後の砦ではないですが、地域で重要な役割を果たしている病院で後期研修1年目をスタートできることはかなりきついですが、利点だと捉えています。

救急科でやりがいを感じるのはどういった点でしょうか。

実際のところ、「これを達成したぞ」みたいな感じはまだ経験していないのですが、状態の悪い患者さんが良くなっていく過程を見られて、患者さんから感謝してもらえたときは頑張ってよかったなと思います。もしかしたら亡くなっていたかもしれない方を、私たちが診たことで、状態が良くなり、転院や退院ができる状況になったときはやっていてよかったと感じます。

専門研修で勉強になっているのはどんなことですか。

実際に何をしているかをお話しすると、後期医研修1年目は宮崎大学附属病院で過ごします。ドクターヘリにも最初は見習いという形で搭乗し、病棟診療では各患者さんの主治医としてやっていきます。後ろに頼りになる先輩たちがついたうえで、自分たちがメインとなり、主体的に考えて診断や治療を進めるのですが、後期研修1年目の医師をトップに立たせてやっていくことがかなり特徴的だと思います。自分が何もできない絶望感やどうしようもない気持ちを感じることもあって、かなりきついのですが、地道に力がついていることは実感しています。特に重症疾患の診療が当科の後期研修1年目の業務です。私の同期は4人いるんですが、きつい状況をうちあけたり、現在はあまりできませんが、飲み会をしたりなど、話せる環境があるので、大変なときでも乗り超えられています。若い医師が多いので、気兼ねなく相談できますし、いい意味で親しみがあって、きついお言葉をいただくこともありますが、関係性という意味ではすごくいいです。

研修をされる中で、苦労されたことはどういったところでしょうか。

後期研修1年目は今まで見たことのない状態や疾患が来て、何もできないときに、上級医の先生が素早く対処しているのを見て、悔しいなと思うことがありました。それを改善していくためには患者さんに対してどうすれば良かったのかという振り返りと、自分での勉強と、次にどう活かすのか考えることを繰り返すしかないんですよね。後期研修2年目、3年目になると、それを一つ越えた段階でさらに勉強することが色々とあるので、苦労はしますが、私はそれが楽しいです。これができることで、患者さんに還元でき、良くすることに繋がっていきます。私としてはそれがプラスのサイクルになっているようです。また、以前は当直が続いたりすると、体力的にきついことはありました。しかし、これも救急科ならではの特徴だと思うので、私はポジティブに捉えています。

お勧めの勉強方法があれば、教えてください。

とにかく繰り返すしかないですね。まずは大事なことは何なのか、自分の中で把握して、口で言えるくらいに形づけておかないと、次に患者さんがきたときに鑑別をつけたり、何の検査が必要なのかを判断することができません。一発目の勉強が一番きついのですが、そこをきちんとすれば、あとは復習をするだけです。それができるようになると、次のフェーズでは応用ができるようになります。最初から全部やろうとするのは難しいので、まずはエッセンシャルミニマムで大事なことを把握すること、あとはそれを繰り返すことが大事です。これは救急車で来る患者さんでも、入院時に急変した患者さんでもするべきことは同じです。個人的には何回もやるしかないと思っています。

何か研修中に印象に残っているエピソードはありますか。

後期研修1年目のときの忘年会がとても楽しかったことは覚えていますが、業務で言うと、具体的にはないですね。

医師近影

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

皆さん、基本的には優しいです。私もそうなんですが、宮崎県外出身で宮崎大学に来て、そのまま残って救急をされている先生もいらっしゃいます。年代が近い方も多いですし、そういったバックグラウンドが違う人が集まっている環境はとてもいい特徴だと思っています。相談しやすい環境でカンファレンスや議論を重ねていけることが個人的には良いところだと感じています。

救急科のカンファレンスについて教えてください。

救急科のカンファレンスは毎朝あります。水曜日は教授回診という形で、カンファレンスから続いて実施します。コロナ禍になってからは教授回診ができていないのですが、カンファレンスは毎朝必ず行っています。前日に来られた救急外来の患者さんと入院中に何か新規でイベントが起こった患者さんや、ICUに移動があった場合などはカンファレンスで共有します。

今後の予定をお聞かせください。

精神科を志望していたときから、研究を志望していました。臨床で出た疑問を研究に持っていき、臨床に還元していくということをしたいんです。そのため、専門医を取ったあとは大学院に入って研究をするつもりです。

専門研修病院を選ぶポイントを初期研修医に向けてお願いします。

宮崎大学医学部附属病院の救急救命センターの診療内容のポイントは都会とは違う宮崎県ならではのドクターヘリがあることと幅広い疾患群の集中治療ができること、あとは関連施設に行くと一度に複数の患者がくるようなER救急の勉強ができることです。また、若い医師が多いので、医局での関係がとてもいいです。宮崎県は田舎ではありますが、関連施設とZoomで勉強会をしたり、色々な勉強会に参加している医師が情報を共有してくれたりと、新しい情報を得られる環境もあります。

最後に宮崎県のPRをお願い致します。

とりあえず一度遊びに来てください。宮崎は人柄が良いですし、食事も美味しいです。観光地も身近に多くあります。直接見てこそわかる良さがあるところですので、是非一度宮崎にお越しいただければと思います。