インタビュー

2021-07-01

くまもと県北病院 北村 由希子 医師 | 指導医インタビュー(初期)

くまもと県北病院 北村 由希子 先生の指導医インタビュー。全国病院からメッセージ・求める研修医、プログラム・募集要項、ジュニア・シニア・指導医・院長のインタビューを掲載。進路選択の判断材料としてお役立てください!

くまもと県北病院

熊本県玉名市玉名550番地

医師近影

名前 北村 由希子
くまもと県北病院小児科 専攻医

職歴経歴 1981年に福岡県北九州市で生まれる。2004年に神戸大学卒業。2010年に熊本大学医学部医学科入学。在学中に出産。2017年に卒業、同年公立玉名中央病院(現 くまもと県北病院)で初期研修を開始。小児科の楽しさに惹かれ、2019年に熊本大学小児科に入局する。入局後関連病院での勤務を経て、2021年4月からくまもと県北病院小児科に勤務。

くまもと県北病院の特徴をお聞かせください。

有明地区の救急医療を中心とした地域医療を幅広く行っています。コメディカルスタッフをはじめ、色々な職種の方たちとの垣根が低く、話し合いながら診療を進められる働きやすい病院です。

北村先生がいらっしゃる小児科についてはいかがですか。

紹介患者さんの診療はもちろんですが、2020年からは24時間体制での救急をお受けするようになりました。宮城俊彦部長の「小児科は楽しく!!」をモットーに楽しく働いています。必要な場合は専門病院や大学病院に相談しながら、有明地区の小児全般を診ています。また小児睡眠外来が月2回あるにも特徴だと思います。

くまもと県北病院の初期研修の特徴もお願いします。

くまもと県北病院は2021年3月に発足した病院で、以前は公立玉名中央病院と玉名地域保健医療センターでした。私は公立玉名中央病院で初期研修をしたのですが、本格的に初期研修医の受け入れをはじめて間もなかったこともあり自由度が高く他院への研修なども希望をだして研修させてもらいました。私は子どもがいて、皆と同じ研修をすることが難しかったこともあったので自分の希望に合わせていただけるのはとても有り難かったです。

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初期研修医の人数はどのくらいですか。

当院独自のプログラムでは1年目、2年目に3人ずつの計6人です。これに加え、熊本医療センターから2人を受け入れ、熊本大学医学部附属病院からのたすきがけの人が1人います。

指導される立場として心がけていらっしゃることを教えてください。

研修医の先生には基本的には小児科診療の基本的な仕方、ルート確保や採血などの手技、救急外来での対応の仕方などを指導しています。小児科志望でない先生もたくさんいますが、将来救急外来などで小児科をみないといけなくなったときに少しでも役に立てば・・とおもいながら指導しています。

「こんな研修医がいた」というエピソードがあれば、お聞かせください。

専攻医研修になって半年ごとの異動で、どの病院でも「初めて」のことが多いので初期研修医に助けてもらっています。くまもと県北病院に来たときも新病院になってからは初めてでしたので、2年目の初期研修の先生に色々とお世話になっています。また具体的にはいいませんが、玉名中央病院のころからここの初期研修医は経歴含めてバラエティあふれるメンバーが毎年揃っていて面白いです。

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研修医に「これだけは言いたい」ということがあれば、お聞かせください。

子育て中だったこともあり必修の救急外来研修3ヶ月以外に救急外来に積極的に入れませんでした。そのため卒後3年目以降小児科に入って関連病院を回る中で救急外来に入るのが怖くて仕方なかったです。今でも経験不足だと思うので緊張します。ぜひ研修医の間にたくさん救急研修してください。

先生はいつ出産なさったのですか。

大学5年生のときです。28歳で医学部に再入学しましたが5年生のポリクリ中に妊娠がわかったので、ポリクリ終了後に出産育児のため1年間休学しました。

先生は初期研修でなぜ公立玉名中央病院を選ばれたのですか。

子どもがいたので、どこで研修できるのか悩んで子供を連れて実家に帰ることも検討していました。夫も私も実家が遠く、援助が少ない状況で皆と同じ研修ができるのかという不安がずっとありました。そんなときに夫が初期研修でお世話になっていた公立玉名中央病院で私のことを相談してくれたときに、「何とかするから、ここで初期研修を頑張ろう」と前向きに言ってくださったのがこちらの研修医担当の先生方や職員の方たちでした。ここでなかったら研修できなかったと思います。

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見学にはいついらっしゃったのですか。

6年生になってからです。1日でしたが、担当の先生方や事務の方とお話して「ママで初期研修頑張ろう!実家遠くても大丈夫!できる範囲で一緒に頑張ろう!」と言っていただき、「ここなら私を受け入れてもらえて研修できるかも」と直感めいたものがありました。ご縁に恵まれました。

先生の研修医時代はどのようにお過ごしでしたか。

子育て中だったので、とにかく毎日必死でした。今もですが仕事もしたいし、家族のことも大切にしたいしと思うと1日24時間じゃたりない!という感じです。辛かったときもあったように思いますが今となっては周りの方に支えられて娘も可愛がってもらって楽しく最後まで頑張ったという印象のほうが強いです。

小児科を選ぶ決め手になったことはどんなことですか。

小児科の研修最終日に終わるのがすごく寂しいなと思って小児科好きなんだなぁと自分の気持に気がついたというか・・。でも小児科は急な呼び出しも多くて多忙なイメージがあったので、実家が遠くて夫婦ともに専攻医で子供がいて小児科の勤務が成り立つだろうかと不安で決められなかった。でも小児科の指導医の一人に「夫のため、子供のためじゃなくて自分のために科を選びなさい。どの科選んでも応援するけど、人生長いんだから自分のやりたいことやりなよ。」と言っていただいて、その言葉が悩み続けていた私の背中をポンッと小児科に押してくれました。

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初期研修中の保育所はどうされていたのですか。

近くの保育園に預けてました。どうしても勉強会などで迎えに行けないときはママ友の事務の方が迎えに行ってくださったり、ファミリーサポートやベビーシッターも利用していました。

小児科医としての遣り甲斐はどういったところにありますか。

こどもの笑顔が戻ったとき、ご家族の心配がすこしでも軽減できて喜んでもらえたとき小児科でよかったなあと思います。元気に退院していくときが一番嬉しいです。

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小児科の中でのご専門はおありですか。

まだ決めてないです。どの分野も実際に症例に出会うと興味深く面白いので悩みます。

現在の臨床研修制度についてのご意見をお願いします。

必修の科が決められているのはいいなと思います。学校の勉強や学生の実習での印象と実際に働いてみたときの印象は違うので、自分の将来の選択肢が広がると思います。

新専門医制度についてはいかがですか。

熊本では関連病院ごとに専門の先生がいらっしゃるので、こどもの総合診療医として全分野を経験するためにも半年〜1年毎に異動し関連病院をまわっています。私は子供がいるのでこの制度がなかったら専門医はあまり視野にいれてなかったかもしれません。私は専攻医研修の3年間では専門医合格できないかもしれませんが何とか頑張ります。

これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

人気の病院だから自分に合うとは限りません。自分がどんな研修をしたいのか、自分はどんなタイプなのかとか、いろんな病院を見学して話を聞いて気がつくことも多いです。私はあまり見学に行っていないので私が言うのはおこがましいのですが、見学には行きましょう(笑)。皆がいいと言うから、皆が選ぶから、人気だからという理由ではなく、見学に行って自分がここで頑張りたいと思える病院を肌で感じることが大切だと思います。

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