インタビュー

2022-08-01

鹿児島医療センター 薗田 正浩 医師 | 指導医インタビュー(後期)

鹿児島医療センター 薗田 正浩 先生の指導医インタビュー。全国病院からメッセージ・求める研修医、プログラム・募集要項、ジュニア・シニア・指導医・院長のインタビューを掲載。進路選択の判断材料としてお役立てください!

鹿児島医療センター

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薗田先生の近影

名前 薗田 正浩
鹿児島医療センター 指導医

職歴経歴 1960年に鹿児島県鹿児島市で生まれる。専門領域は内科・循環器科・カテーテル治療。
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医、日本内科学会評議員、日本循環器学会 循環器専門医・代議員、日本心血管インターベンション治療学会認定医・専門医、日本心血管インターベンション治療学会・指導医、日本不整脈・心電学会認定不整脈専門医、心臓リハビリテーション指導士、日本心臓病学会心臓病上級臨床医(FJCC)・代議員、日本医師会認定産業医、植込み型除細動器・ペーシングによる心不全治療登録医、心内リード抜去システム実施医(レーザー、非レーザー)、経皮的リード抜去 院内指導医、浅大腿動脈ステントグラフト実施医、難病指定医、鹿児島大学医学部臨床教授

貴院の特徴をお聞かせ下さい。

うちは病床数が410床の急性期病院で県指定の地域医療支援病院です。歴史がある病院で、明治34年、鹿児島陸軍衛戌病院として創設されています。その後は昭和11年に鹿児島陸軍病院、昭和20年に国立鹿児島病院となりまして、戦後は総合病院として、肺結核、がん、内科など、担当している病院でした。昭和49年に鹿児島大学医学部付属病院が桜ヶ丘に移転してその跡地を、今の我々の病院が許可をいただいたと。旧私学校跡地で、西南戦争のこの銃弾跡地など歴史がある場所に立たせてもらっているというのが特徴です。
診療としては、心臓病・脳卒中・がんの3本柱で運営している病院です。

貴院の専攻医研修の特徴をお聞かせください。

内科とか循環器内科とか、血液内科、腫瘍内科、等を含め内科が9つあります。内科系常勤医が37名、指導医が23名おります。
内科専攻医のこの専門医プログラムとしては、まだ日が浅いので、まだ卒業生はおりません。3年目にあたります。現在2名専攻医がおり、その1人の育成が今年で3年目に差し掛かっています。どこも一緒でしょうけど内科専門研修をやりながら、臓器別の専門医スペシャリストも、フレキシブルにできるプログラムになってるかと思います。

先生がいらっしゃるご専門の科目についてはいかがですか。

僕が卒業する前後が、結構<循環器の華>だったんですね。
小倉記念病院で、初めて82年にカテーテル治療をしまして。今まで外科的なことが、内科医がカテーテルで治療ができる時代に入ってきたなと。
この10年20年ですね、インターベンションは相当進歩しましたし。最近ではカテーテルで弁の治療もできたり、不整脈はカテーテルアブレーション、デバイスなどの治療をなど、どんどんどんカテーテル治療が僕の専門の循環器では進歩してきました。
循環器が最先端で動いていって、その10年後を今、頭の方が脳血管内科とか脳外科とかが追従してきているという形になります。だから今現在が脳外科チームも心臓と同じように脳卒中とか詰まったところをすぐ血栓取ったり、カテーテルの治療やコイルを入れたりとか、進んでいますね。もう日進月歩ですね。
やっぱりそれと、今でも、複雑になりすぎてですね。チーム医療が大事で。放射線科医、内科医、外科医とか、コメディカルとか、チーム医療でカンファレンスとか、一緒に症例検討する必要があります。1人エキスパートがいただけでは進まなくて、全員でチーム医療やるというのに最近はなってますね。これは内科で治療し外科で治療をして、そして僕らの頃はもう、どっちかというと1人で抱え込んでる時代でしたけれども、今は、その分ストレスも少なく、みんなで検討した方針でいこうというのがカンファレンスを通じてやってます。

貴院での専攻医研修で、どのようなキャリアアップが望めますか。

内科研修は、初期研修でもやっているわけですから、それを並行して専門家になるということ。同時に、臓器別のような専門家。不整脈なら不整脈、腫瘍内科など専門科目も並行して学べるプログラムになっています。
特徴としてちょっと違うのが、鹿児島大学大学院の学位を取得できる施設でもあります。そういうのを目指す研修医に研修ができるのも数少ない医療機関だと思います。

カンファレンスについて、お聞かせください。

朝夕のカンファ、定期的なカンファ、病棟カンファなどが、各科で設けられているのが一つ。
それと最近はNST、心リハなど、多職種でのカンファレンスというのがあります。
うちはまた月1総合カンファレンスというのがあります。各科の先生方あるいは各部門、看護師も含めて、そこで例えば最新の知見や検査・治療などのカンファレンス。
あるいは研修医の論文発表や抄読会というのを行っていますね。
もう一つはハートチームカンファレンスの場合、循環器の治療においては、週に1回行っています。キャンサーボードも毎回行ってますので、カンファレンスとしては結構、よそと同じように多いんじゃないかなと思います。

先生が現在の循環器内科を専攻されたのはどうしてですか。

最初は心臓外科を目指しました。当初、心臓バイパスが1967年に初めてやられていて日本でまだ創成期でした。心臓バイパス外科医っていうのを目指していたのですが、先ほど言ったように、私が卒業した頃はカテーテルで治すという治療が出てきたものですから、内科医がカテーテルで治せるというのにとても惹かれたんですね。私どもの鹿児島では、そういうカテーテルの治療を本格的には昭和63年に始めたんです。だから、ちょうど私が卒業をしたタイミングで最先端だったということです。
俗に言う風船治療って言っていますけど、ガイドワイヤー、カテーテル、風船などを利用し、一番最初はバルーンの種類が1個しかなかったんですよ。今のように、風船がいろんな種類があるとか、滑りやすいとかなくて、その一種類で治療をやっていくっていうような時代。それからどんどんワイヤーとか、システムが良くなりましたね。その昔は、少し小切開して血管を出してカテーテル入れるという少し外科っぽい面も惹かれるところではありました。
カテーテル治療は、各県もその頃から始まってますので。新しいカテーテルデバイスは、最初から触らせてもらった時代を経験しました。

薗田先生の写真

先生の研修医時代はいかがでしたか。

例えば私が入った教室は、鹿児島の内科の医局なんですけど、血液内科とか消化器内科とかもう全ての内科が揃っていて、今現在同門も1000人を超えているんです。今の研修医たちがされてるように内科の中でもいろんな疾患を受持ちして見ることができました。私は外科とか脳外科も研修しまして、今の研修医たちが、外科をふくめて全て回っていますが、同じように研修はできたんじゃないかなというふう思います。
もう一つは、僕の頃は周りは、大学に研修に入ると同時に、大体1、2年したら、専門的なことを勉強したり、学位を取るための研究を並行してやっていました。その点が少し今の先生たちは遅い印象を受けますね。

研修医に指導する際、心がけていらっしゃることはどのような事でしょうか。

私の初期の頃は全てを見るグループでした。私も循環器にすぐ入りましたけど、いろいろ研修で回る病院では、胃透視当番とか腹部エコー当番とか、そういうのが回ってくるような時代でした。そういう点においては、循環器だけの患者を診るっていうことは、なかったわけです。
最近は臓器別になり、心臓なら心臓、脳なら脳と偏りが強くなったように感じます。最近は総合内科医、あるいは地域に密着した内科医を育てようという機運が高まってきて、そういう意味で今の研修医・専攻医の先生たちには、全ての病気を診てくれる、そして自分の手に負えない場合は、その専門の先生に紹介できる先生になってほしいなと思っています。

研修医に対し、「これだけは言いたい」ということはどんな事でしょうか。

そうですね。医者だけじゃありませんけど、我々のところはどんどん日進月歩進歩していますので、薬もどんどん新しい薬が出てきて、新しいデバイスなどの技術が増えてきています。一生勉強が必要で、磨くと同時に、やはり人として、頭だけじゃなくて患者に寄り添った研修医、専攻医を目指してほしいとは思います。

2018年に新専門医制度スタートしましたが、なにかご意見はございます。

この研修医制度が始まった時も全国的にすったもんだしました。我々も初期研修医2人から始まったんですけど、今15名になっています。抱え込みが最初始まって、地域の大学病院からの派遣というのが、なかなか滞った時期もありました。最初のスタートは、良くないんじゃないかという心配もありましたけど、歴史が積み重なって、安定した制度になってきたと思います。
専攻医制度は、先ほど申したように、始めたばっかりで卒業生はいませんので、まだ内科認定医や総合内科専門医の人たちと新しい内科専門医の人たちが混在しています。試験を受けるのも、あるいはJ-OSLORに登録するのも、少し煩雑というか、難しい点がありますので、過渡期でもう少し時間が必要なのかなとは感じています。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

うちの病院は歴史ある病院です。当院のプログラムに関しては希望に合わせてフレキシブルな対応ができるようにしています。一緒にこの歴史ある病院で熱く研修しましょう。どうぞよろしくお願いします。

薗田先生の写真