専門研修インタビュー

2022-08-01

鹿児島医療センター(鹿児島県) 専攻医 水田善之先生(内科) (2022年)

鹿児島医療センター(鹿児島県)の専攻医、水田善之先生(内科)に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2022年に収録したものです。

鹿児島医療センター

〒892-0853
鹿児島県鹿児島市城山町8番1号
TEL:099-223-1151
FAX:099-226-9246
病院URL:https://kagomc.hosp.go.jp/

水田先生の近影

名前 水田 善之
出身地・出身大学 / 医師免許取得年度 宮崎県宮崎市・鹿児島大学 / 2017年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

医師を目指そうと思ったきっかけは、親が開業医で医者として働いているという家庭環境だったのは多少あるとは思いますが、中学2年生ぐらいの時に、将来何になろうと思った時、テレビの番組ですが、慈恵会の循環器の先生の特集をみて、将来こういう風になりたいと強く思い、そこから医者を目指そうと思いました。

学生から初期研修医になって、どのような違いを感じましたか。

初めて社会に出るというところで、実際に患者さんを担当することになると思うので、その責任感が生まれると思います。
最初はわからないことだらけですし、先生にいろいろ聞きながら自分でも勉強をして、トライアンドエラーを繰り返して一つずつ身にしていって、適切な医療が提供できるように、日々成長して頑張って努力していくことが第一歩だと思います。
僕は学生時代野球部でしたが、ほぼ毎日お酒を飲んで、次の日フラフラで。
そういう生活をしていましたけど、働き始めると、次の日フラフラだと患者さんが一番不利益を被る可能性がありますので、そういう生活はかなり変わったと思います。

初期研修はいかがでしたか。

研修が始まって本当に失敗の連続といいますか、わからないことだらけで、1年間はただ闇雲に体を動かして、指導医の先生に何も考えずとりあえずついていってました。初期研修医の部屋がありますが、その部屋にあまり行かず、上の先生にべったりとついて回るような1年間でした。
2年目になると医療センターではあまり勉強できないような症例の経験は院外に行って、他の病院の初期の先生から刺激をもらって、自分に足りないものを再認識して、3年目以降も頑張っていかないと戦っていけないかもな、と実感させられた2年間でした。

専門研修先を決めるにあたり、どのような活動をされたのでしょうか。

この鹿児島医療センターの後期研修プログラムが始まったのは、僕が後期の1年目の時なんです。後期研修が始まる時に、どうするのかというタイミングだったので、前例がない、背中を見ていないというか、どんな風になるのか実際わからないということで不安はあったと思います。元々、鹿児島県で後期研修のレジデントになろうと考えていました。大学に入局して循環器を勉強したり、もしくは違うところに行ったりなども考えましたが、なるべく第一線で患者さんを診たい。僕はその経験が一番大事なのかなと思いました。
その点で考えると、大学の医局に属するのではなく、医療センターで後期研修医になって自分が行きたい病院、行きたい科を回らせてもらって経験する方が内科医としては成長できるのではないかと思い当院を希望しました。

貴院の専攻科の特徴を教えてください。

医療センターに限らず、フレキシブルに県内だけでなく県外もローテートできるところがすごく良いところだと思います。
病院ごとに強いところ、弱いところは絶対にあるので、その弱いところを補う為には違う病院で経験して違うところが強みになっている病院を回る。というのが個人的には一番いいのかなと考えていて、そういう経験が自分の希望通りになるので、融通が利くのは当院の特徴だと思います。

専門研修で1番勉強になっているのはどんなことですか。

人工心肺を使っているような患者さんを担当したり、初期ではできないような経験や、初期研修が終わって専門医になって診るような患者さんを実際に診せてもらったりしています。一応立場的には研修医になるので、指導医や先輩の先生からいろいろ教えてもらっています。まだ医者になって5年目、後期になって3年目というフレッシュで考え方を構築できていくようなタイミングで、重症な患者さんや貴重な症例を持たせてもらえるので、そういう環境でシビアな患者さんを持つという事が1番勉強になっているなと思います。

水田先生の写真

専門研修で楽しいことはどういったところですか。

患者さんはかなりきつくて入院されてくるじゃないですか。入院して、治療して良くなる。それはそれで患者さんにとっても医者にとってもすごく良いことだとは思いますが、そうじゃない患者さんもいらっしゃると思います。
最初にプランを立ててやったけど、うまくいかない患者さんとか、重症な患者さんが色々な処置や治療をやって、1回下に下がったのを頑張って上に上げて良くなった時の患者さんの笑顔を見たり、感謝の言葉をもらったりすると、やっぱり一番やりがいを感じます。

専門研修で辛いところはどういったところですか。

先ほどの話と反対で、下がっている時ですね。下がっている時に急に良くなるってことはあまりないと思います。目の前で悪い時に、どうして良くならないんだろうとかなかなか思うようにいかない、色んな合併症が出てくるとか、そういう時にはストレスに感じます。
研修医というポジションであるのも一つあると思いますが、きつい時には僕のいる第2循環器は、上の先生がサポートしてくれます。
最初から手を差し伸べてくれるというよりは、本当にどうしようってなった時に気付いたら隣にいるので、すごく良い環境だと思います。

カンファレンスはどういった感じでやられていますか。

基本的には、自分が担当している入院患者さんのプレゼンを行っています。
入院して間もない患者さんであれば、どういった経緯で入院して、検査結果や治療方針、今後のプランについて話をして、こうした方が良いとアドバイスをお聞きしたりします。
他にも外科の先生と週に1回、心臓血管外科の外科的な治療をお願いする患者さんについては症例提示をおこなって、こういう手術をお願いしたいのですがどうですか、という事を相談させてもらっています。

コメディカルスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

比較的コミュニケーションを取る方だと思います。僕は医者として見る視点しかないというか。ただそれが看護の観点から見た時とか、理学療法士から見た観点とか、MEから見たときの視点とか、そういうところを色々聞いたりして、実際の患者さんのイメージを膨らませていくのが、僕は適切なのかなと思います。
病棟の上司とか、どういう状況なのかっていうのはカルテを読む、患者さんと喋るっていうのはもちろんですが、看護師さんの方からはどうだったとか、あわせて聞くようにしています。

今後のキャリアプランについてお聞かせください。

まずは循環器内科医として、今後誰にもマネができないようなことができたらいいのかなと思っています。
重症な心不全の患者さんとか、心臓だけでなく、全身いろんな問題があるような患者さんをしっかりとマネジメントできるようになりたいです。僕は循環器内科になりますが、循環器内科だから心臓しか診ないという医者にはなりたくなくて、心臓が専門でしっかり診るけれども、ある程度全身の管理もしっかりできるような医者っていうのがベースにあります。循環器としては、通り一遍の循環器内科医にはなりたくはなくて、何か秀でたものが欲しいなという風には思っています。

新専門医制度についてご意見をお聞かせください。

僕自身は、実際に専門医を取る前に、ジェネラルな内科医を目指しています。
循環器内科医になるのであれば、3年間循環器しかやらないとなったり、今後の医者人生の中で心臓しか診ないとなったりすると、不利益を被ることがあると思いますし、社会的にもその可能性はあると思います。各種色んな分野を研修して、ジェネラルな視点をもつようにするというプログラムはすごくいいのかなと思います。
僕個人的なことを言えば、例えばサマリーを作るとか、その症例データのレポートを書くとかもいろいろあると思いますが、そういう所に関してはちょっと違ういい方法があればいいんじゃないかと思います。僕自身もそうですが、他の先生とかも見ているとそういう環境で勉強をしっかりしているのに、いわゆる事務的なものに時間を取られているのを見たりすると、意味があるのかな?と思ってしまいます。

最後に、専門研修病院を選ぶポイントを初期研修医に向けてお願いします。

後期研修を選ぶにあたり、僕が大切にしなくてはいけないと思う事は、僕は診た分だけ成長できると思うので、診る経験、診る機会っていうのを求めた方が良いと思います。そこがどこにあるのかっていうのを大事に探していった方がいいと思います。こういうところを回ってみたいとか、この病院に行ってみたいとかそういう希望が出てくると思いますが、そういう希望がしっかり通るっていうのはすごくいいことですし、自分のやりたいようにキャリアデザインできるかどうか。
実際、研修が終わったら、本当に自分でより責任を伴ってやらないといけない。
そのためにはやっぱり本を読む、症例報告をする、というのももちろんあると思いますが、やっぱり患者さんを診た数には勝てないと、経験には勝てないと思うので、その経験をしっかり積めるところ。
理想は、その環境があって且つ、自分の尊重できる先生方がいて、働きやすいなって自分が思えるような環境がそこにあるなら、それはすごく理想的な研修先になるのではないかと思います。

水田先生の写真