初期研修インタビュー

2024-10-01

神戸大学医学部附属病院(兵庫)初期研修医 山内朋紀 先生(2024年)

神戸大学医学部附属病院(兵庫)の初期研修医、山内朋紀先生に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2024年に収録したものです。

神戸大学医学部附属病院

〒650-0017
神戸市中央区楠町7丁目5-2
TEL:078-382-5111
FAX:078-382-6597
病院URL:https://www.hosp.kobe-u.ac.jp/

山内先生の近影
名前
山内 朋紀 先生
出身
兵庫県
出身大学
徳島大学
医師免許取得年度
令和4年度(令和4年3月付け)

医師を目指したきっかけをお聞かせください

小学2年生ぐらいの時に、そのとき『スーパードクター』というテレビがあって、どこかの大病病院のいわゆるスーパードクターと言われてるような外科の先生が手術をしていて、患者さんを救っていくという番組を1回見たことがあってのですが、そのときに直感的にこの仕事に就きたいなっていうのを感じたのが最初でした。そこから、なかなか甘い世界じゃないっていうのもあって、いろいろと勉強もしていく中で、最終的にはある程度医学部に行けるような学力がついてきたので、医師を志しました。

自分の両親は医師ではなく一般家庭でしたので、医学部に合格した時には、家族は泣いて喜んでくれていました。私は一浪しましたが、落ちた時も受かった時も寄り添ってくれたのでとても感謝しています。

はじめは外科を目指していたんですが、医学生の病院実習の際に、自分によりあっているものをチョイスしていった結果、リハビリテーション科に興味を持ちました。医師としては、治療していくことがフォーカスされがちだと思いますが、そのあとの患者さんが自分の生活に戻っていくところを支えたいなというのが私にはあってる感じがして、最終的にはリハビリテーション科を選びました。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか

学生時代は、正直あまり記憶にないです(笑)。振り返ると苦労したなという思いが結構残っていますね。特に実習など、楽しかったというより難しいことばかりでした。ある程度医療を見たいと思って入ってるので、どうにかこうにかしんどいことも乗り越えられましたけど、やはり基礎の勉強は大変でした。教授もすごい方ばかりなので、正直教授の頭に全然付いていけないみたいなところはよくありました。あとは、塾や家庭教師をしたり、ホテルなどのアルバイトをしていました。

研修先を神戸大学医学部附属病院に決めた理由をお聞かせください

いくつかあるんですけど、まず出身地の兵庫県に絶対に戻ってきたかったというのが1つです。次に市中病院か大学病院かみたいな、ざっくりとわけてどっちに行きたいかと考えたときに、徳島大学で6年間学ばせてもらって、大学病院の良さや教育体制がしっかりしてたり、私は慢性期の方に進みたいなと考えており、患者さんの複合的な疾患を診たりできるので、最終的には大学病院を選ばさせてもらいました。あとは、『神戸大学』か『兵庫医科大学』かでどちらも良い病院なのでとても悩みましたが、話しを聞いていくうちに、神戸大学病院はいろんな大学からの門戸が広く、多様な受け入れをされていたので、神戸大学病院に決めました。あとは、神戸大学のリハビリに興味があって、5年生の時に見学に行きましたが、そのときの雰囲気もすごく良く、ここのリハビリ科にお世話になりたいと感じた事も1つの理由です。

私の中で病院を選ぶ際の軸というのが、『人間関係』でした。何をやるかや環境などではなく、2年間を研修する場所になるので、雰囲気やフィーリングなど『絶対ここが良い』と思える場所で働きたかったんです。そんな中、神戸大学に見学に行った際、自分の中でピンときて、とても居心地が良かったのを覚えています。

山内先生の近影

見学に来たときの印象はいかがでしたか

私の中で、医療の世界は人の命を扱うお仕事なので、何に対しても厳しいイメージを持っていました。しかし、実際に見学にいくと、メリハリといいますか、診療するときはその患者さんのことを第1に考え、リハビリ科では、家族のこととか他の医療者のことなどを考えて、どの選択が一番スムーズに治療が進むかなど、そのような選択が適切かっていうのをきっちり考えていて、それが終わって一段落すると同僚や先輩など楽しく話していて、とてもメリハリをつけているなと感じました。私の中では、そういったところが印象に残っています。

神戸大学医学部附属病院での初期研修はイメージ通りですか

はい。よく言われるのが、大学病院は『手技ができない』ですとか聞くんですけど、積極性で変わると思っています。どこででも言えることだと思いますが、結局は自身がどこまで積極的に何をやりたいかっていうビジョンをしっかり持って、それを声に出していかないとなかなか理想の研修はできないかもしれません。私も、正直できてるわけじゃないんですけど、『これやりたいです』とか『こういったところを勉強したい』というのを伝えれば、できる限りやらせてもらえるし、配慮してもらえます。

できないこともありますが、ロボット手術や最新の機械を使用した治療など見れますし、指導医の監督下ではあるものの、出来る事の方が多いです。自分のペースでも進められるので、のびのびと勉強する時間もとれますし、手技をする時間もあるので、雑用ばかりとかではなく、自分のやりたい事ことをバランスよくとれていると思います。

指導体制(サポート面)はいかがでしょうか

基本的には、どこかのチームにつかしてもらう形になるんですけど、〇〇先生チームとか〇〇専門のチームなどについて、専攻医みたいに年の近い先生方や指導医の先生について、処置室や検査、オペなどを見学させてもらうというのが基本になるんですが、これがとてもありがたいと思っています。チームにつくだけだと、誰に何を聞いていいかわからないとかでてくるんですけど、年の近い先生方につかせてもらえるので、なんでも聞きやすい体制が整っています。誰にでも聞ける体制なのと、大学病院はカンファレンスもしっかりしているので、その辺でもっと専門的な深いところを教えてもらえます。なので、いろんなところから知識を吸収できます。あとは、ほったらかしにされることがほぼないので、1人でどうしていいかわからない的なことは起きません。

初期研修にあたって心がけていることを教えてください

先程も話したように、積極性はとても大事だと思っています。消極的だと印象も悪くなりますし、おそらく上の先生も気を遣うことになってしますので、積極性は出していった方が良いと思います。あとは、ほぼ同じくらいコミュニケーション能力は大事だと思います。病院の中では、上級医・後輩・コメディカル・患者さん・患者さんの家族など、全員に同じ対応をするのではなく、うまくメリハリをつけて接しないといけないと思っています。僕も最初の頃はわからないことが多くて結構怒られてました。ただ、時間をかけて少しずつ慣れていかないといけないので、コミュニケーションを図って、環境に慣れることはとても大切だと思います。

山内先生の近影

コメディカルスタッフの方々とのコミュニケーションはいかがですか

最初の頃は、特に看護師さんと話すことが多いの、看護師さんのルールみたいなのを知らなくて怒られていました。例えば指示書を書いたらそれを看護師さんに直接伝えないとわからないですとか、やはりある程度仕事して慣れていかないとその感覚は覚えられません。、最初は、先生に言われた時だけ指示書を書いてそのままということもあったのですが、看護師さんから電話がかかってきて「書いたら言ってくれないと困ります」というように注意されたりとか、他のコメディカルの皆さんにもご迷惑をおかけした部分があったんですけど、ある程度関係性ができてくると、スムーズにコミュニケーションが図れるようになってきました。そんな中でも、初心にかえって自分が一番後輩という気持ちで接するっていうのを心がけていますね。

休みの日は何をされていますか。ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください

今はそんなことありませんが、初めのころは、全然リラックスできてませんでした(笑)。土日は普通にお休みなんですけど、日曜日の夜からそわそわして緊張し始めるみたいな感じです(笑)。

私は結婚していまして、オフの日は奥さんと出かけたり、中・高の同級生と遊びに行ったりと、充実できています。

今後のライフプランのご予定をお聞かせください

医学部含めて今まで大学にお世話になったという気持ちがあって、神戸大学でも自分の礎となる2年間を勉強させてもらえたので、恩返しみたいな形で、神戸大学病院に貢献していきたいなと思っています。ちなみに、医局に入ることも決めています。

ゆくゆくは慢性期をやっていきたいので、回復期とかの病院でリハビリテーション科医として働きたいと考えています。文字の通り、患者さんが回復していく姿をサポートしていけたら嬉しいですし、正直もう治らない患者さんなどに向けてベストな選択をして残りの人生を生きて欲しいというところにフォーカスを当てて、ざっくりですけどその辺をやっていきたいなと思っています。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします

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