飯塚病院
〒820-8505
福岡県飯塚市芳雄町3-83
TEL:0948-22-3800(代表)
:0948-29-8904(直通)
病院URL:https://aih-net.com/resident/
- 名前
- 金銅 大祐(こんどう だいすけ)先生
- 出身
- 大阪府
- 出身大学
- 京都大学
- 医師免許取得年度
- 2021年
- 初期研修施設
- 大津市民病院
- 専攻医研修
- 救急科
- 名前
- 谷川 裕美(たにがわ ひろみ)先生
- 出身
- 三重県
- 出身大学
- 山口大学
- 医師免許取得年度
- 2022年
- 初期研修施設
- 飯塚病院
- 専攻医研修
- 救急科
医師を目指したきっかけをお聞かせください
金銅先生:僕は父が医者だったので、小さいときから医師というものが自分の中に常にあり、なりたいなと思っていました。途中本当に医師になりたいのかなと考えたときもありましたが、やはり思いは変わりませんでした。
谷川先生:私も父親が医師だったので医師という職業は身近にあったのですが、一旦看護学の方に進んで、ICUで看護師として働いた時期がありました。
その中で医師としてできる領域に興味を持ったので、医学部を目指しました。
救急科を目指したのはいつ頃ですか。また、どうしてですか
金銅先生:救急科を目指したのは初期研修1年目の終わりぐらいで、それまでは緩和ケアに興味がありました。それにあたりどういう内科に進もうかなという事を考えていたのですが、あんまり自分にとって『これだ』というものがないなと思っていました。そんな時に回った救急科の研修が楽しくて、先生に相談したら『救急もいいんじゃない?緩和ケアとも親和性があるよ。』という事をお聞きして救急科にしようと決めました。
谷川先生:私はそもそもの最初のスタートがICUの看護師だったので将来的にはICUへ進むことを念頭に置いていました。
ICUへ進むには内科・救急科・麻酔科の3領域いずれかで専門医を取った後に、ICU専門医取得という2階建ての構造になっていたので、その3科でどこの科に進むかずっと考えていました。ICUを回ったとき、自信を持って急変対応をできる方がいいなと思ったのと、一番コンディションの悪い患者さんの初療を学びたいなと思い、研修医2年目の5月ぐらいに救急科にしようと決めました。
専門研修を飯塚病院に決めたのはなぜですか
金銅先生:学生のときは飯塚病院の名前も知りませんでしたが、研修していた病院に2名飯塚病院出身の外勤で来られた先生がいらっしゃって、その先生方がとても優秀で、お話をさせて頂いた時に飯塚病院を勧められて、そこから見学に行くことになりました。
指導医の先生方がすごく優しくて、飯塚病院を勧めてくれた先生方が僕の中でほんとに優秀で大きな存在だったので、行く前から見学で良さそうだったらもうそこで決めようと思っていました。
谷川先生:私は三重の出身だったので、元々は地元に帰ろうと思っていて、愛知とか大阪を含めて病院見学は行っていました。
最終的に、他病院を見てから飯塚病院を改めて見ると、飯塚病院の欠点があんまりなかったというのが一番大きな理由だと思っています。
教育の質も高くて、本を出版している先生がたくさんいるので、『この本のこれはどういう意味ですか?』などと当たり前に聞ける環境って結構レアだと思います。
また、自分がやりたいことはやらせて頂けて、のびのびと育ててくださる環境もあったし、2年間研修する中でいろんな科の先生方とコミュニケーションをとって関係も作ってきていたので、そこをなくしてまで他の病院に行く理由がなかったし、ここに残りたいなと思えたので残ること決めました。
飯塚病院での研修はいかがですか。(専門研修について)専攻医1年目・2年目の現在はどのような専攻医研修をなさっているのですか
金銅先生:(2年目)今は選択の期間でICUを回らせて頂いています。
毎年好きな科を選ばせて頂けるので、今年は半年間ICUを選んでいます。
来年は外病院を回るので、沖永良部島での研修を考えています。
かなりフレキシブルに他施設連携を組んでくださるので、希望して新しく手配していただきました。
谷川先生:(1年目)私は今救急科をずっとローテしていて、私は3ヶ月だけ感染症科を回る予定にしています。
救急科は自分がメインで重症患者さんを診させてもらい、あとは徐々にリーダー業務も始まっているので、全体のマネジメントをする研修も少しずつ始めている状況です。
11月~12月頃に次年度の研修スケジュールを決めていく流れですね。
専攻医研修で特に勉強になっていることを教えてください
金銅先生:他科ローテートが出来ていることは非常に勉強になっているなと感じます。1年目に内科とか緩和を回り、今はICUをローテーションしています。そこでの経験が救急外来でも役立っています。自分が思っていたより活きている部分が多くあってそこがすごく勉強になっています。
また、救急科でのシミュレーションが豊富に経験できるというのが魅力の1つです。
専攻医が指導医の先生か他科の先生に依頼して「レジデントデー」を月1でしていて、そこで救急科で必要な手技の練習を様々な器具や物品を使って十分にさせてもらっています。そこでの経験が非常に役立っているなと感じます。
その練習風景とかもインスタに載せているのでぜひチェックしてください!(笑)
谷川先生:救急科で行う手技の中には機会が少ないものもあるのですが、絶対に失敗できないので、「レジデントデー」でシミュレーターの人形を使って実践に近い形で手技の練習をしています。実際に手を動かしてたくさん練習ができることは非常にありがたいなと思います。
また、初期研修でも救急科ローテーションのときは現在と同じような勤務の仕方で患者さんを診ていましたが、専攻医になってからは患者さんの重症度はすごく変わったなと思います。より重症な患者さんを1人で診察できるよう任される事が多くなりましたし、その中で蘇生の仕方や、他科の先生方とコミュニケーションをとってマネジメントの仕方を学んでいます。特に今勉強になっているなと思う事は、患者さんの予後が少し厳しいときに、どこまで治療を希望されるか、どういう気持ちや思いを持っているかをヒアリングしながら短い時間かつ初めましてという環境・関係性で治療方針を決めなきゃいけないことです。どういう言葉選びでどんな話し方で話を進めていけばいいのか、日々実践しながら反省してというのを繰り返しています。
独り立ちは早いですか
谷川先生:早いと思います。経験して覚える!という方針なので、もちろん安全性は担保した上で早め早めにリーダーを任せてもらえたり、重症患者さんを担当させてもらえたり、ドクターカーも1年目の5月には独り立ちしていました。自分の責任となると怖いので、自ら勉強するようになりました。ただ、バックアップ体制が本当にしっかりして、指導医の先生にもいつでも相談できる環境なので安心して下さい!
金銅先生:勤務帯の責任者も早いうちから任せてもらえます。当然バックアップ体制は整っているので、心配はいりません。責任感を持って業務にあたれるので、成長スピードは早いと思います。責任感のある業務ではあるので、そのために自然と自分から勉強するようになりました。
専攻医研修でやりがいを感じるのはどのような時ですか
金銅先生:今までの自分だったらマネジメントが難しかっただろうなという患者さんを診ながら、自分の力で何とかやりきれた時はすごく成長を感じられて楽しいなとは思います。
あとシンプルにやりがいで言うと脱臼などで来た方の治療をして『ありがとうございます!』と言って元気に帰られる姿を見ると嬉しいですね。
谷川先生:本当に小さいことですが、昨日の自分はできなかったけど、今日は少しだけできるようになったとか、1年目のときはこういうアセスメントが全然できなかったけど分かるようになっているとか、専門家の先生が話していることが全く理解できなかったのが少し理解できるようになったとか、毎日成長できているなと実感できる瞬間があります。そこはやりがいに繋がっていますし、モチベーションにもなっています。
専攻医研修で辛いことはどのようなことですか
金銅先生:辛いとは少し別かもしれませんが、自分のせいで、患者さんに不利益が及んだ時はすごく反省します。
自分の勉強不足や注意不足が結果に響いてしまったときは、すごくいつも以上に勉強して反省して次に活かすようにしています。
当直の体制をお聞かせください
金銅先生:当直っていう概念があんまりなくて、シフトで日勤・準夜帯・深夜帯で8時間半ごとの勤務で分かれているような感じですね。勤務時間的な話をするととてもホワイトですよ。24時間勤務とかがないので、睡眠時間もしっかり取れます。
ただ夜勤務が多くなるかなとは思います。でも生活リズムに慣れたら自然と平気になりますよ。
指導医の先生方のご指導はいかがですか
谷川先生:とってもいいと思います!
上の先生方は非常に勉強熱心でいらっしゃるので、何気なく聞いたり言ったことにすぐ答えてくれたり、共有してくださります。また、論文の調べ方や文献の使い方も教えてくれます。どんな質問を投げかけても、誰かは必ず教えてくださるのですごく助けてもらっています。
金銅先生:他科の領域まで踏み込んでいる先生が多いです。なので、各科でのノウハウみたいなものを救急科に落とし込んで、さらに広げている先生も結構いらっしゃいます。そもそものレベルが高い先生方に気軽に聞ける環境はとても大きいです。
指導面だけではなく、親身になって色々とサポートしてくれますし、相談にも乗ってくださいます。かなり配慮してくださっていて、メンタル面でのサポートまでしてくださっているので、非常に助かっています。
カンファレンスはいかがですか
金銅先生:救急科では入院患者が結構少ないのでミーティングはありますが、症例のカンファレンスみたいなのは少ないです。
専攻医1年目の間は症例の振り返りで気になった症例について上の先生たちがいる前で相談させてもらう場が月1でありました。そこはすごく勉強になります。
今後のキャリアプランをお聞かせください
谷川先生:私は集中治療専門医の取得を目指しているのでそこまでは飯塚病院でやろうと思っています。その後は正直未知数ではありますが、ICUにおける緩和ケアなどにも興味がありますし、あとは後輩指導とか女性の救急医の育成などにも関わる機会があればいいなとは思っています。
金銅先生:やっぱり学生のときから緩和ケアにずっと興味があるので、その方向で在宅診療などに将来的には関われたらなと思っています。
救急科を学んだ後はお世話になった先生の下で勉強させてもらったり、内科とかを学んだりして、在宅の方向に行くことを現時点では考えています。