女性医師連載

2021-06-30

諏訪赤十字病院 │ インタビューが繋ぐ全国で活躍する女性医師

インタビューが繋ぐ全国で活躍する女性医師。諏訪赤十字病院でおうかがいしました。勤務内容や1日のスケジュール、家庭と仕事の両立など、女性医師ならではの声が聞けるインタビューです。

プロフィール

小松 美穂先生諏訪赤十字病院 循環器内科

    • 2010年 3月東海大学医学部卒業
    • 2010年 4月東海大学医学部付属病院 初期研修医
    • 2012年 4月信州大学医学部循環器内科学教室 入局
    • 2013年 4月諏訪赤十字病院 勤務
    • 2017年 第一子出産
    • 2020年 第二子出産
    • 日本内科学会 認定内科医
    • 日本循環器学会 循環器専門医
    • 日本不整脈心電学会 植込み型除細動器/ページングによる心不全治療
    • 日本心エコー図学会 SHD心エコー図認証医
    • 臨床研修指導医

目次|contents

医師を目指したきっかけと研修病院選び・専門選び

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

小松中学生のときに母が少し病気をしたことがあったんです。そのときに主治医の先生との交流を通して、医師という仕事を知ったことがきっかけになりました。その後も気持ちがぶれることなく、モチベーションを保ったまま医学部を受験しました。

大学卒業後は東海大学医学部付属病院で初期研修をなさったのですね

小松関東圏内で、実家から通える病院の中で東海大学医学部付属病院を選んだのは母校であることが大きいです。
私が大学を受験したのは18年ぐらい前ですが、東海大学はその当時から女性であることや年齢による差別をしない大学でした。そういう理念のある大学で学べ、初期研修もできたことはとても良かったです。

大学生のときに憧れていた診療科はありましたか。

小松産婦人科はどうかなと思っていたのですが、臨床実習や臨床研修で回ってみると、少し違う印象がありました。やはり初期研修で変わりますね。
私は大学病院で初期研修をしたことで、色々な診療科を診ることができましたし、大学病院での診療というものを経験できました。
初期研修では東海大学医学部付属の八王子病院や大磯病院といった、大学病院でありながら、諏訪赤十字病院と同じぐらいの規模の病院にも行きました。また、総合診療科での研修では諏訪中央病院に3カ月、お世話になりました。

循環器内科を専攻しようと決めたのはいつですか。

小松初期研修のときです。初期研修では様々な科をスーパーローテートし、内科も様々な専門の科を細かく回り、腎臓内科も面白かったのですが、循環器内科はカテーテル治療や急変時の対応など、かっこいいなと思いました。
初期研修先で出会った部長や上司の先生の紳士的な対応、そして女性の先生にも憧れましたね。循環器内科は緊急対応が多くて大変だというイメージもありましたが、勢いで決めました(笑)。

初期研修終了後に信州大学の循環器内科に入局されたのはどうしてですか。

小松夫が長野県出身なので、信州大学か母校の東海大学か迷ったのですが、女性に優しい医局ということで信州大学を選びました。
当時、信州大学の循環器内科の教授でいらした池田宇一先生は奥様もお嬢様も医師でいらしたのでご理解があり、子育てをしながら働いていらっしゃる女性の先生もおられて、女性が働きやすいと思い、入局しました。

諏訪赤十字病院に来られた経緯をお聞かせください。

小松信州大学の循環器内科医局は卒後3年目は大学病院、その後は長野県内の病院で経験を積むことになっています。ただ、長野県は北信、南信という区別があるぐらい広いので、地域の希望は出せます。私は夫の出身地である諏訪地域を希望させていただいたところ、諏訪赤十字病院に来ることになりました。

諏訪赤十字病院でのキャリア

諏訪赤十字病院での勤務内容をお聞かせください。

小松常勤医師として、週5日の定時で働いています。定期の外来、新規患者さんの外来のほか、カテーテル検査や治療にも参加しています。
子育て中ということもあり、受け持ちの患者さんの数は少ないのですが、外来は12人から15人ぐらいで、午前中一杯かかります。病棟の受け持ち患者さんは5人くらいですね。カテーテル検査はほぼ毎日あります。自分の患者さんに加えて、ほかの先生方の患者さんの検査もしています。
オンコールに関しては夜間は免除していただいていますが、土曜日、日曜日の日中は担当しています。

研修医の教育はどのようになさっているのですか。

小松初期研修医が以前のように1日ずっと私についていることや一緒に診療する機会は少ないのですが、カテーテル検査を一緒にしたり、カンファレンスで会うときに指導しています。
指導にあたっては初期研修医がどういうふうに考えているのかをなるべく聞くようにしています。「どう思う」と尋ねたり、知識がどのぐらいあるのかを質問形式で確認したりしています。いわゆる上から目線で怒ったりはしません。その初期研修医の様子を見ながら指導しています。

先生のご専門についても、お聞かせください

小松経食道超音波検査の資格を持っています。ここ数年、structural heart diseaseの重症大動脈弁狭窄症の患者さんに対して、TAVIが行われるようになってきましたが、当院でTAVIを行うときに、私が経食道超音波検査のガイドを務めています。今はほかの先生方もなさっているのですが、当院でTAVIを始めたときは私が中心となって、ガイドをしていました。それから心臓血管外科の先生方が僧帽弁の手術をされるときには経食道超音波検査を行い、術前評価をしっかりするようにしています。

経食道超音波検査の面白さはどういったところにありますか。

小松TAVIの術中に合併症を予防したり、術者の先生と「こういうふうに手術が進んでいますよ」とか、「こういう状況です」とディスカッションできたり、意見を言えるのは楽しいところです。ほかの先生方はなさらなかった手技なので、任されているという責任があるところも良かったですね。

諏訪赤十字病院で実現した仕事やキャリアはどういったものですか。

小松structural heart diseaseの日本心エコー図学会心エコー図認証医を取得したことですね。また、認定内科医や循環器内科専門医資格も、諏訪赤十字病院に指導医の先生方がいらっしゃったので取ることができました。
当院では学術面での指導もしていただけるので、内科学会などで口述の発表をすることもできました。

小松先生の治療方針
「思いを汲んで、安心できる治療を」

ガイドラインに沿った適正な治療を行うのはもちろんですが、患者さんの意志や「どのようにしたい」という思いを汲んで、安心できる治療をしてさしあげたいと考えています。

仕事とプライベートの両立

諏訪赤十字病院に勤務後に出産なさったのですね。

小松1人目の出産後に常勤で復帰しましたが、今思えば育児短時間勤務制度を利用すれば良かったです(笑)。近くに夫の実家もありますし、協力を得ながら仕事に戻りました。
夫は薬剤師で、ほかの病院で働いていたのですが、当直もありますし、子どもが発熱したり、保育所の行事があったりするので、2人目の出産後に調剤薬局に転職しました。それでも子どもの体調などで、私が早退することもありますし、ほかの先生方にご迷惑をかけていますが、上司のご理解があって、何とか働けています。

育児休暇はどのぐらい取られたのですか。

小松1人目のときは9カ月、2人目のときは11カ月です。1人目のときも2人目のときも、子どもが保育所に入る4月に合わせて復職しました。

保育所はすぐに見つかりましたか。

小松私の子どもは4歳と1歳で、市内の保育所に預けていますが、いわゆる保活をしました(笑)。諏訪市は待機児童はいないのですが、都内ほどではないものの、希望のところに入れるには保活が必要です。共働きだからか、入れていただけて良かったです。

仕事と家事はどのように両立されていますか。

小松夫と協力して、片方が子どもの世話をするときには片方は食事作りや洗濯といった家事をするみたいな、育児と家事の役割分担をしています。

先生ご自身はワーク・ライフ・バランスをどのように実現していらっしゃいますか。

小松家庭の事情はそれぞれ違うものですし、長時間保育をせざるをえないご家庭もあるのでしょうが、我が家の場合は私と夫でよく話し合い、子どもになるべく負担をかけないようにしています。
私はきちんと常勤で働きたいという希望がありましたし、夫も転職をしてくれたので、家事を少し夫に手伝ってもらっています。1人目の出産後に復帰したときは夫も当直のある職場でしたが、そのときに比べると今は精神的にも身体的にも楽になってきたかなと感じています。家族としっかり話し合って、方針を決めていくことが大事ですね。

  • 17時までのスケジュール
  • 17時以降のスケジュール

諏訪赤十字病院の福利厚生

院内にある職員用温泉

諏訪赤十字病院の福利厚生などはいかがですか。

小松院内保育所があり、利用しているスタッフは多いです。福利厚生の一環で、保育料の減免もあります。朝7時30分に開所されますので、早朝のカンファレンスにも間に合います。

ほかには、職員用の温泉があります。もともと患者さん用でしたが、今は職員用になっています。夜勤明けの看護師さんもよく使っていますし、私たちも当直のときには疲れを癒やしています。男性用に比べると、女性用は広いようです(笑)。洗い場は7、8カ所あり、湯船も大きく、リフレッシュできます。

働き方改革が進んでいて、2カ月に1回は有給休暇を取得しないといけません。2021年のゴールデンウィークは飛び石でしたので、循環器内科では7人の医師が交代で有休を取り、長期連休にしました。日頃も休みを取りやすい環境だと思います。

直撃! Q&A

医師として、影響や刺激を受けた人はいますか?

小松先生 最初に影響を受けたのは東海大学医学部付属大磯病院にいらした岩田理先生です。「患者さんを第一に考えて、きちんと診察しなさい」と言われ、患者さんを丁寧に診ることの基本を教わりました。加藤恵理先生は循環器内科の医師として、急変時の対応がとても早くて、スムーズでかっこよく見えました。そのときに女性の先生方もいらして、女性でも男性と同じようにカテーテルや急変時の対応ができるのだなと思いました。
そして、今の諏訪赤十字病院の上司の先生方です。産休や育休を挟んでも、臨床医として働けているのは上司の先生方のお蔭ですので、とても感謝しています。

これまでのキャリアの中で、一番印象に残っている出来事はありますか?

小松先生 初期研修です。何か一つの出来事が印象に残っているというよりも、2年間の初期研修自体が思い出深いです。
患者さんのところに頻繁に通ってお話を聞いたり、上の先生方に相談して診療を進めたりとがむしゃらに頑張りました。そのときの患者さんのお顔は今でも覚えています。
初期研修はやはり臨床実習とは違いますね。医師となって医療を提供する最初の段階ですし、そこで教わったことが今の仕事の基礎になっています。信州大学の循環器内科に入局したときの7人の同期と、後期研修をしたのがいい思い出で、今も同期とは繋がりが強いです。

趣味など、プライベートの楽しみについて、お聞かせください。

小松先生 もともと運動が好きで、練習して諏訪湖マラソンに出たりしていました。諏訪湖マラソンは今は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催になっていますが、以前は10月に諏訪湖畔のコースを走るハーフマラソンの大会でした。諏訪湖の周りはランニングできるように整備されているので、マラソン大会がなくてもランニングを楽しめるようになっていますが、今は子育てにかかりきりなので、運動はなかなかできないですね。
休日には家族で公園に出かけたり、家族と一緒の時間を楽しんでいます。諏訪湖の近くに、広くて、素敵な公園があるんですよ。癒やされます。

座右の銘などはありますか。

小松先生 ありきたりかもしれませんが、「継続は力なり」です。忙しくしていると、一日一日があっという間に過ぎてしまいますが、毎日少しだけでも勉強したり、抄読会の準備をしたり、患者さんの症状に関しての論文を検索したり、何か目標を持って努力したいと思っています。今の目標は総合内科専門医の取得です。

メッセージ動画

病院アピール

概要

  • 病院外観
  • 名称諏訪赤十字病院
    所在地〒392-8510 長野県諏訪市湖岸通り5丁目11番50号
    電話番号0266-52-6111(代)
    開設年月大正12年1月
    院長梶川 昌二
    休診日土曜、日曜日、祝日、創立記念日振替(8月15日)
    年末年始(12月29日~1月3日)
    病床数455床(一般425床・精神30床)

診療体制

診療科目・部門

内科、精神科、脳神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、小児科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、 麻酔科、 リウマチ・膠原病内科、リハビリテーション科、血液内科、腎臓内科、歯科口腔外科、救急科、腫瘍内科、糖尿病・内分泌内科、病理診断科、消化器外科、乳腺・内分泌外科、緩和ケア内科

資格・認定施設一覧

  • 指定医療機関

    • 保険医療機関
    • 国民健康保険医療機関
    • 労災保険指定医療機関
    • 生活保護指定医療機関
    • 更生医療指定医療機関
    • 精神保健指定病院
    • 育成医療指定医療機関
    • 原子爆弾被爆者指定医療機関
    • 養育医療指定医療機関
    • 結核予防法指定医療機関
    • 航空身体検査指定医療機関
  • 認定施設

    • DPC特定病院群
    • 地域医療支援病院
    • 救命救急センター
    • 地域がん診療連携拠点病院
    • 臨床研修指定病院
    • 地域災害拠点病院
    • エイズ拠点病院
    • 救急告示病院
    • 母体保護指定医療機関
    • 地域周産期母子医療センター
    • 公害医療機関
    • 人間ドック(健康相談)
    • 放射性同位元素等使用許可病院

学会認定施設

    • 日本内科学会専門医教育病院
    • 日本精神神経学会精神科専門医研修施設
    • 日本消化器病学会専門医認定施設
    • 日本循環器学会専門医研修施設
    • 日本透析医学会専門医認定施設
    • 日本外科学会専門医制度修練施設
    • 日本乳癌学会専門医認定施設
    • 日本整形外科学会専門医研修施設
    • 日本脳神経外科学会連携施設
    • 日本皮膚科学会専門医研修施設
    • 日本産科婦人科学会専門医指導施設
    • 日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設
    • 日本麻酔科学会麻酔科認定病院
    • 日本病理学会専門医研修認定施設(B項)
    • 日本臨床腫瘍学会専門医研修施設
    • 日本脳卒中学会専門医研修教育病院
    • 日本周産期・新生児医学会専門医補完研修施設(暫定)
    • 日本集中治療医学会専門医研修施設
    • 日本がん治療認定医機構認定医研修施設
    • 日本総合病院精神医学会電気けいれん療法研修施設
    • 呼吸器外科専門医合同委員会認定基幹施設
    • 日本呼吸器内視鏡学会専門医認定施設
    • 日本消化器内視鏡学会専門医指導施設
    • 日本腎臓学会専門医研修施設
    • 日本血液学会血液研修施設
    • 日本消化器外科学会専門医修練施設
    • 呼吸器外科専門医合同委員会専門医基幹施設
    • 日本形成外科学会専門医認定施設
    • 三学会構成心臓血管外科専門医基幹施設
    • 日本泌尿器科学会専門医教育施設
    • 日本眼科学会専門医研修施設
    • 日本医学放射線学会専門医修練施設
    • 日本ペインクリニック学会専門医指定研修施設
    • 日本救急医学会専門医指定施設
    • 日本放射線腫瘍学会認定医認定協力施設
    • 日本静脈経腸栄養学会NST稼働施設/専門療法士実地修練施設
    • 日本人間ドック学会優良人間ドック/健診施設/専門医研修施設
    • 関連10学会構成腹部/胸部大動脈瘤ステントグラフト実施施設
    • 経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会実施施設
    • 日本総合病院精神医学会一般病院連携精神医学専門医特定研修施設