山田先生と脇田先生
医師を目指したきっかけをお聞かせください。
脇田両親が医師なので、私にとっては身近な職業でした。両親が医師という職業に遣り甲斐を持ち、患者さんが喜んでくださることがとても嬉しいと言いながら仕事をしている姿を近くで見てきましたので、私もそういう人の役に立てる仕事をしていきたいと思い、医師を目指しました。
山田私の場合は家族に医師はおらず、自然科学に興味を持ち始めたことがきっかけです。祖父が理科の教員だったので、幼い頃から自然科学の実験などを一緒にしていたんです。そうした自然科学への興味の中で人体についての勉強をしたいという思いが出てきたので、医学部を受験しました。
病院の特徴はどのようなものでしょうか。
山田1914年に開設された、長い歴史のある病院です。27診療科で806床の病床数があり、高度医療、救急医療、災害医療に力を入れています。初期研修医の数も多く、私たちの学年には1年目だけを当院で研修するたすきがけの人を入れると26人の同期がいます。同期の仲が良く、和気あいあいと楽しみながら研修を頑張れることも当院の特徴であり、強みなのかなと感じています。
学生時代に思い出に残っていることはどのようなことですか。
脇田テニス部に入っていて、東海地区の大学の大会の団体戦に出たり、インカレに出たりしていたことが思い出に残っています。テニス部での活動を通して、色々な世界を見られて、楽しかったです。
山田私は海外旅行が好きで、大学3年生のときにはイギリスに留学もしました。研修医になると、そこまでの長期休みは取れないので、友人と卒業旅行などに行けたのは学生時代の良い思い出になっています。
初期研修で日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院を選ばれたのはどうしてですか。
山田私は将来、医師として仕事をしていくうえで、初期研修2年間で救急外来の患者さんへの対応を身につけたいと考えていました。そこで、救急車の受け入れ台数が多く、当直での振り返りがあるという点から当院を選びました。
脇田病院全体の規模が大きく、色々な診療科が揃っているところが良かったです。私は将来、内科を専攻したいと考えていたのですが、当院はほとんど全ての内科があるので、初期研修中にしっかり内科を学べることに惹かれました。
見学での印象はいかがでしたか。
脇田5年生のときに初めて来たのですが、印象は本当に良かったです。
山田1年目の初期研修医の方たちが優しく院内を案内してくださいました。消化器内科に見学に行ったのですが、消化器内科だけでなく、救急外来やコンビニ、研修医室にも連れていってくださって、他愛のない話もしてくださったりもして、温かい雰囲気が伝わってきました。
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院での初期研修はイメージ通りですか。
山田同期や2年目の先生方と本当に仲が良く、何でも相談できる雰囲気なので、そこは思った通りの病院でした。
脇田雰囲気もいいし、各科の先生方もとても優しくて、短いローテート期間でもしっかり指導してくださるので勉強になりますし、いい環境だと思っています。
初期研修のプログラムについてはいかがですか。
山田私たちは基本プログラムという一般的なプログラムを専攻していますが、当院には小児科や産婦人科を目指す人たちに向けたプログラムもあります。普段の研修ではプログラムの特徴を意識することはありませんが、産婦人科医を目指している同期がそのプログラムで1年目から産婦人科を回っているところを見ると、小児科や産婦人科を目指している人たちにとっては良いプログラムが整備されているのだなと思います。基本プログラムはローテートに制約がなく、学びたいことを学べます。
脇田1年目でも選択期間が1カ月あることが特徴でしょうか。2年目にはかなり長い選択期間があるので、自分の志望科に合わせたプログラムを組めるのがいいなと思っています。
プログラムの自由度は高いですか。
山田かなり高いと思います。
院外の研修先もありますよね。
山田2年目の地域医療の研修では院外の医療機関に行きます。私は当院の近くのクリニックに行く予定です。
脇田私は北海道の清水赤十字病院に行くことになっています。
会食される研修医の皆様
初期研修にあたって、どのような姿勢を心がけていますか。
山田初期研修の2年間は何を聞いても怒られないし、恥ずかしくないと思っているので(笑)、分からないことがあれば何でもすぐに聞いたり、すぐに調べるようにしています。
脇田私も分からないことだらけですので、一人ひとりの患者さんからしっかり学ぼうという姿勢で向き合うことを心がけています。患者さんに対しても、その病気に対しても丁寧に向き合いたいです。
初期研修で勉強になっていることはどんなことですか。
山田どの科をローテートしても、教育熱心な先生がいらっしゃり、講義をしてくださったり、一人ひとりの患者さんについて、「今はこうなっている」と治療の説明をしてくださったり、今後はどうしていくといいのかを一緒に考えてくださるなど、手厚いご指導をいただいています。
脇田同感ですね。それに加えると、救急外来での対応を自分で考えることは勉強になっています。実際に対応してみて、そのときに分からなかったことをフィードバックしていただいたり、どなたかに聞いたり、調べたりすることがよくあります。
指導医の先生のご指導はいかがですか。
脇田優しいです。色々なことを聞きやすい雰囲気ですね。
山田よく質問していますが、むしろ先生方の方から「質問ある」と聞き返されることも多いです。
コメディカルの方々とのコミュニケーションはいかがですか。
山田病棟の看護師さんと何かを話す機会は少ないのですが、救急外来では関わることが多いです。忙しい中で、「これは看護師さんの仕事だから、私たちはしない」と言ったりすることもなく、そういうことには拘らず、うまく分担しながら早く済むように仕事をしたり、いい雰囲気で協力し合えているのかなと思っています。
脇田私もそう思います。病棟での看護師さんとの関わりは少ないのですが、救急外来では看護師さんだけでなく、診療放射線技師さんや救急救命士さんとも関わりがあります。私たちはまだ1年目で分からないことが多いので、皆さんから教えてもらったり、助けてもらったりしています。
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の救急はいかがですか。
山田年間10000台以上の救急車が来る、地域の砦のような存在です。
当直の回数はどのぐらいですか。
脇田月に4、5回あります。救急外来には初期研修医2人、専攻医の先生や指導医の先生が2人いて、そのうえに管理当直の先生が1人いますが、管理当直の先生と関わることはほぼありません。
救急外来ではどんなことが勉強になりますか。
山田何か起きたときの初期対応をどうするのか、どうやって次の診療科に繋いでいくのかという対応はこの2年間でしか学べないことなので、実際に経験をすることで、勉強になっています。
脇田緊急性のある色々な疾患に対して、できるだけ素早く対応して、安全に治療に繋げられるようにすることがとても勉強になっています。
研修医室はありますか。
山田あります。1、2年目が同じ部屋で仲良く過ごしています。
脇田かなりうるさいと思います(笑)。ローテートしている診療科によっては研修医室になかなか帰ってこられない人もいれば、長い時間を研修医室で過ごす人もいますが、研修医室にいると気が休まるし、和みます。