病院の特徴は?
インタビューの様子
上岸挨拶が行き交う、明るい雰囲気のあるところが特徴の一つです。私が学生時代に見学に来たときから、この印象は変わりません。職種に関係なく、一日中、病院の色々なところで挨拶が行き交っています。
初期研修での人気の秘密は?
城越手技の機会の多さが人気の秘密だと思います。学生のときにも手技をさせていただいていましたが、初期研修医になってからはさらに機会が増えました。私は産婦人科を志望しているのですが、お産の際の手技も経験させていただいています。
上岸 未樹
(かみぎし みき)
先生
1991年に富山県富山市で生まれる。
2018年に富山大学を卒業後、富山赤十字病院で初期研修を行う。
2020年に富山大学附属病院第一内科に入局し、富山大学附属病院で専攻医研修を行う。
2020年12月から2021年3月まで富山県済生会高岡病院、
2021年4月から2022年3月まで富山赤十字病院、
2022年4月から2023年3月まで富山大学附属病院で専攻医研修を行う。
2023年9月まで富山大学附属病院で勤務後、10月から富山赤十字病院糖尿病・内分泌・栄養内科に勤務している。
日本内科学会専門医など。
日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会にも所属している。
2000年に富山県富山市で生まれる。
2024年に金沢大学を卒業後、富山赤十字病院で初期研修を行っている。
城越 梨瑠
(じょうこし りる)
先生
インタビューの様子
上岸挨拶が行き交う、明るい雰囲気のあるところが特徴の一つです。私が学生時代に見学に来たときから、この印象は変わりません。職種に関係なく、一日中、病院の色々なところで挨拶が行き交っています。
城越手技の機会の多さが人気の秘密だと思います。学生のときにも手技をさせていただいていましたが、初期研修医になってからはさらに機会が増えました。私は産婦人科を志望しているのですが、お産の際の手技も経験させていただいています。
上岸中学生のときに祖父が病気になったことをきっかけに医師を志しました。今、専門にしている科は祖父の病気とは異なる領域ではありますが、身近な人が病気になったことで、医療に貢献できる者になりたいと思いました。
城越私はもともと医療ドラマなどを見て、医師の仕事に興味を持っていましたが、一番のきっかけは高校生のときに父が倒れたことです。自分が何もできなかったことが悔しくて、大事な人に何かがあったときに助けたいという思いから、医師を目指すようになりました。
上岸部活動ですね。私は合気道部に入っていました。月、水、土の週に3日、練習があるというハードな部活動で、合宿などもありました。部活動ではプライベートでも仲良くできる友人もでき、先輩、後輩、同期で色々なところに行ったことが思い出に残っています。
城越私もサークル活動が印象に残っています。私はよさこいのサークルに入っていたのですが、毎年夏に大会があり、チームワークを大事にして活動していました。
インタビューの様子
上岸やはり病院の明るい雰囲気と印象の良さが一番の決め手になりました。見学では学生ながらスタッフさんと関わらせていただきましたが、皆さんが優しくて、この病院なら社会人として働くにあたり、とても良いスタートが切れそうだと感じました。当時の初期研修担当の先生方からもとても熱心に勧誘していただいたことも嬉しかったです。
城越私も見学での印象がとても良かったです。私は6年生の夏に来て、産婦人科を見せていただいたんです。手術室の雰囲気が良くて、看護師さんたちとも仲良く話せたりしました。また、初期研修医の先生方が多くの手技をしている姿も見て、当院に決めました。
城越手技が多いというのはイメージ通りです。1年目の11月から産婦人科を回っていますが、お産の際の縫合もさせていただいています。これからも手技や色々なことをしていきたいと思っています。
城越1年目は必修科や内科を多く回る人が多いですが、1年目でも自分の行きたい診療科を先に回ることもできますし、限定されたプログラムになっていません。
城越自由度が高いところはいいところだと思います。興味のある診療科を半年ぐらい回れたりします。
城越救急の研修では武蔵野赤十字病院や旭川赤十字病院に行くこともでき、私も2カ月、武蔵野赤十字病院に行ってきました。武蔵野赤十字病院は三次救急の病院ですし、当院では診られないような救急の症例を診られたり、救命救急センターでのICU管理などもさせていただき、刺激にもなりましたし、貴重な経験にもなりました。また、地域医療研修も院外で行います。研修先は富山県内で訪問診療をしている医療機関がほとんどで、私は富山市まちなか診療所に行く予定です。
城越自分から率先して症例を診にいくことを心がけています。
城越繰り返しになりますが、手技です。見ているだけではなく、私に任せてくださって、患者さんの診療にあたれるところが勉強になっています。
城越とても熱心で、分からないことを聞きやすいです。相談に乗ってもらいやすい雰囲気がありますし、実際に相談しやすいです。
上岸私はまだ7年目で、年次が比較的浅いほうではあるので、初期研修医にとってより身近な存在でいられるように、診療の合間に病院以外のことなど、カジュアルな会話をすることを心がけています。どうしても初期研修の頃の心を忘れがちになるので、自分がこの年次のこのときはどうだったかなということに立ち返って指導するようにしています。
城越当院ではコメディカルの方々とのコミュニケーションは良好です。すれ違ったら必ず挨拶をし合いますし、困っていることがあるときもコメディカルの方々のほうから「どうされましたか」と声をかけてくださり、とても雰囲気の良い病院です。
城越特に思いつきません。
診察室での上岸先生
上岸当初は全く別の診療科を想定して初期研修を始めたのですが、実際に働いてみると学生のときに抱いていたイメージとは乖離があり、やりたいことが見つからなくなったときに、当院の糖尿病・内分泌・栄養内科の先生方から声をかけていただいたことがきっかけです。それから当時の私の先輩にあたる専攻医の先生からも声をかけていただき、そのタイミングで糖尿病・内分泌・栄養内科を回ってみると興味を持てたので、そのまま糖尿病・内分泌・栄養内科に決めました。
上岸脳神経外科や小児科です。私はあまり勉強が得意ではないので、勉強量が多く、覚えなくてはいけない知識量も多い内科系は無理だろうなと思っていたんです(笑)。内科系は範囲が広いですし、カンファレンスが多いのも苦手で、学生のときから敬遠していました。でも、実際に初期研修で診療していくと、高齢の患者さんを中心に診療にあたることや、糖尿病に関しては他科の先生方との連携や関わり合いが多いことも興味深く、色々な科に貢献できそうだと思いました。
上岸大変でしたね(笑)。初期研修が終わり、専攻医になるときに富山大学の第一内科に入局しました。当院の糖尿病・内分泌・栄養内科に誘ってくださった先生も富山大学の医局の方ですし、退官された前任の教授が「全身を診る医師になりましょう」とおっしゃっていたことにも共感し、そういう内科で研鑽を積みたいと思い、入局しました。まずは大学病院で研修し、12月から富山県済生会高岡病院に移りました。高岡では専攻医1年目で一人主治医としての責任を負うということが大きなプレッシャーで、毎日、教科書を片手に何冊も持ちながら院内を駆けずり回っていました。4カ月間だけでしたが、市中病院での経験を積んだうえで当院に戻ってきたのですが、下積み後に馴染みの現場に帰ってきたような気がしました。
上岸非常に多くの症例に出会えたのが良かったです。大学病院ではどうしても外来を自分で担当することはできないので、診断がついてしまったものを調べたり、治療したりしますが、富山赤十字病院では外来も救急も入院診療も全て一人で行います。疾患をまず見つけて、診断をつけて、治療まで行うということを自分が主軸になって行うことができ、とても勉強になりました。
上岸そうです。1年半勤務しました。
上岸医局人事です。当院で初期研修をして、専攻医研修にも来て、2回ほど出たり入ったりを繰り返しましたが、来るたびに自分の経験値が少しずつ上がってきて、「あのときはこんなことまで考えられていなかったな」ということも少し考えられるようになりました。ただ、知識が増えることで、不安もより大きくなりました。以前は何も考えずにがーっと治療していたこともありましたが、今は立ち止まって考えることが増えてきました。
上岸当院の糖尿病・内分泌・栄養内科の川原順子先生と若林祐介先生です。このお二人なしでは決して日々の診療をすることができません。本当に、このお二人が私の師ですね。お二人とも穏やかな先生で、患者さんやコメディカルの方々への接し方や日々の勉強の仕方、文献の調べ方などについてもアドバイスをいただき、勉強させていただいています。
上岸先生:糖尿病デーのイベント
上岸月曜日の午後が外来、火曜日の午前が検診、水曜日の午前が初診外来、木曜日の午後が救急、金曜日の午前が再診外来、金曜日の午後は禁煙外来です。
上岸専攻医研修で当院に来たときから担当させていただいていますが、興味深いです。以前は内服での治療が中心でしたが、その治療薬が世界的に生産中止となり、今はニコチンパッチでの治療がメインになっています。なぜか達成率が以前よりも上昇していて、これは担当いただいている看護師さんのご尽力もありますし、患者さんの意識が高まっているからかなと思います。禁煙に対して、高い意識を持つ方が増えてきたという印象ですね。
上岸2025年2月に糖尿病内科の専門医試験を受ける予定で、サブスペシャリティとしてはI型糖尿病に興味を持っています。I型糖尿病はご自身の生活や意志に反して、突然発症します。特殊な病態の糖尿病ですので、患者さんの心のケアも必要です。最近は食べ物の選択肢が広がるカーボカウントという方法を用いて、患者さんのQOLを損ねることなく、治療にあたることもできるようになりました。しかし、それには医療者側の努力が必須になりますので、自分の頑張りが試されるなと感じています。
上岸患者さんにとって、何が最善かということを最優先事項にしています。治療内容や疾患を治すだけではなく、患者さんのお気持ち、お考え、心情や生活スタイルの全てを含めて、何が患者さんにとって一番いいのかを常に考え、悩んだときはそちらを優先するようにしています。
上岸内科の専門医取得にあたっては半分ほどの症例を富山赤十字病院での勤務で達成することができましたので、内科医のキャリアを積むところとして、当院は有り難い場でした。先日、糖尿病の専門医試験の出願をしたのですが、その症例の3分の2は当院で達成できましたので、いずれの専門医取得にあたっても良い職場だったと思います。
上岸初期研修医のときに診たI型糖尿病の患者さんです。腸炎をきっかけに発症したのですが、1週間で発症した劇症I型糖尿病という稀な疾患の方でした。当時の私は本当に勉強不足で、色々なタイプの糖尿病があることも分かっておらず、生命を左右する状態になるのだということが衝撃でした。でも、そのあとは元の生活にしっかり戻られ、今は私の外来に通ってくださっています。治療をきちんと行えば、元の生活ができる状態になるということが分かった意味で、印象に残っています。
上岸「光陰矢の如し」で、しないといけないこともしたいことも年々増えていき、一日があっという間に過ぎていきます。毎日必死に生きていたら、今日に至ったという感じです(笑)。誘っていただいて、何となく入った糖尿病・内分泌内科ですが、自分のしていきたいことが次第に明確になってきたのは富山赤十字病院をはじめ、色々な病院で研修をさせていただいたからだと感謝しています。
上岸私が研修医の頃から戦場のようですね(笑)。救急車やウォークインの患者さんを研修医がファーストタッチして、上級医と相談しながら対応していくという流れは分かっていたのですが、私が研修をしていた頃から数年しか経っていないのに、明らかに救急車の台数が増えています。この7年で高齢化が進んでいるのだということを実感しますね。そして、今は上級医として救急外来に入りますので、責任が一段階ほど異なり、入院後の管理やご家族への説明など、救急外来での対応だけでなく、その後の対応が重要なのだということを痛感しています。
城越戦場だというのは言葉の通りだと思います(笑)。研修医2人と上級医2人で救急外来を回しているのですが、研修医がファーストタッチして、身体所見をとって、検査をオーダーして、上級医の先生と相談しながら患者さんの診療にあたっていきます。患者さんの数がとても多いので、てんやわんやではありますが、研修医だけで患者さんを帰したりすることはなく、必ず上級医の先生が相談に乗ってくださったり、一緒に考えてくださるので、安心して診療が行えています。
上岸救急当直が月に2回で、救急ではない待機当直が月に1回です。回数自体は少ないのですが、心理的な負担はあります。一晩に30人前後、多いと50人の患者さんがいらっしゃるので、大変です。
城越私は月に3回です。
城越ファーストタッチをする際にバイタルを診ますが、この第一印象からどういう治療をしていかないといけないのかをまず考えるという力が身についたと思っています。
城越先生:採血練習の様子
城越あります。1人1台の机があり、仕切りもついているので、快適な空間になっています。1、2年目で同じ部屋なのですが、院外研修に行っている人もいるので、14、5人のうちの半分ぐらいが研修医室にいます。
上岸主治医制なので、何かあったら主治医に直接、連絡が来るようになっています。私としては何とか業務時間内に仕事を終えられるように、勤務時間は必死に働いて、できるだけ残業せずに帰ることを心がけていますので、プライベートの時間は確保できていると感じています。
上岸I型糖尿病の患者さんが暮らしやすくなるようなところを目指して、その分野で頑張っていきたいです。糖尿病の患者さんの高齢化も実感していますし、インスリンが必要な高齢の患者さんの管理をどのように進めていくべきかが課題です。これを打開できるようなシステムや管理の方法を見つけていきたいと考えています。
勤務中の城越先生
城越産婦人科に進む予定です。大学6年生の夏に当院に実習に来て、初めてお産を見たときにこの場に携わりたいと思ったことが産婦人科を選んだきっかけです。富山県立中央病院から1年間だけ当院に来られている専攻医の先生がいらっしゃるのですが、その先生のお話を聞いて、富山県立中央病院での専攻医研修もいいなと考えています。症例数が豊富で、かつワーク・ライフ・バランスが取れているところが良かったです。
上岸今はいらっしゃらないです。
上岸あります。
上岸病児保育室「おひさま」があります。
上岸今はありません。
石川県白山市にある展望台にて
上岸互助会に毎月、積み立てをしていて、それをもとに年に1回の旅行ができる企画があります。私は新潟県の清津峡へのバス旅行に参加しました。清津峡には渓谷トンネルがあり、峡谷をバックにした水盤鏡が素晴らしかったです。旅行は日帰りでしたが、ホテルでのランチコースもいただけましたし、当時の臨床研修センターの部長の先生や同期、後輩と一緒でとても楽しかったです。
城越有給休暇も取りやすいですが、土曜日、日曜日に当直や日直に入ると代休もあります。これを週末に繋げると連休になるので、旅行に行くこともできています。
上岸残業が少ないことかと思います。
旅行時の写真
城越寮に住んでいます。病院まで歩いていける場所ですし、中も綺麗で、日当たりもいいです。スペースも広めなので、快適に過ごしています。
上岸残業はゼロではないのですが、ワーク・ライフ・バランスを取りやすい病院だと思います。私は実家に住んでいるので、帰宅後は飼っている犬と戯れています。
城越勤務は大体17時に終わりますので、そのあとは趣味を楽しんだりしています。
上岸糖尿病内科医なのでお恥ずかしいのですが、ラーメンが大好きで、ラーメンばかり食べています。患者さんにはラーメンは塩分も脂質も高いので、汁を飲まないように伝えていますが、私は飲んでいます(笑)。最近、富山マラソンに出るために1カ月ほど我慢していたのですが、そういう時期でないなら週に1回は食べますね。富山はブラックラーメンが有名ですが、ブラックラーメンだけでなく、カップラーメンや取り寄せしたラーメンも食べます。当院の近くだと、まるたかやが有名ですし、お勧めです。醤油ベースの中華そばです。富山の家系だと麺屋信次郎、東京駅の「そらのいろ NIPPON」が好きです。
城越趣味はクラリネットの演奏で、吹奏楽団と同好会に入っています。またホットヨガも好きで、週に何回か通っています。
上岸私は「鬼滅の刃」の煉獄杏寿郎をとても尊敬しています。持ち歩いているシャチハタの印鑑も煉獄さんバージョンなんです(笑)。その煉獄さんの「心を燃やせ、限界を超えろ」という言葉を心の支えにしています。
城越「思い立ったが吉日」です。仕事も趣味も後回しにせず、やりたいと感じたときにすぐにやりたいです。今しかできないことがあるはずだと思っているので、座右の銘にしています。
名称 | 富山赤十字病院 |
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所在地 | 〒930-0859 富山県富山市牛島本町2丁目1−58 |
電話番号 | 076-433-2222 |
開設年月 | 1907年5月 |
院長 | 平岩 善雄 |
休診日 | 土曜、日曜、祝日年末年始(12/29~1/3) 創立記念日(5月1日) |
病床数 | 401床 |
入院患者数 | 309 人 / 日 |
総合内科、腎臓・リウマチ・感染症内科、糖尿病・内分泌・栄養内科、血液内科、呼吸器・アレルギー内科、肝臓内科、消化器内科、循環器内科、高令心療科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科・脳血管内治療科、心臓血管外科・呼吸器外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、母性内科、眼科、耳鼻いんこう科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、リハビリテーション科、病理診断科、健診・人間ドック、手術部、薬剤部、検査部、看護部、栄養課、放射線技術課、医療安全推進室、感染防止対策室、血液浄化治療センター、リウマチセンター、在宅医療、研修センター、患者支援センター、緩和治療センター