医療法人 沖縄徳洲会
千葉西総合病院
千葉県松戸市金ケ作107-1

副院長、循環器内科副主任部長、指導医
千葉西総合病院の特徴をお聞かせください。
三角和雄院長が循環器内科の名医ということもあり、循環器に特に力を入れている病院です。もちろん、脳神経外科、外科、産婦人科といった他科も充実しており、断らない救急が特徴になっています。
千葉西総合病院の初期研修の特徴もお聞かせください。
まず当直が挙げられます。2年目の初期研修医が中心となり、初期研修医だけでほぼ対応しています。もちろん指導医もついており、初期研修医だけで解決できないことは相談に乗っています。また、初期研修医も含めて、医師全員が同じ医局にいますので、他科の医師にも質問しやすい環境となっています。
そのほかの特徴もお願いします。
徳洲会グループの病院ですので、地域医療研修も特徴です。地域なりの大変さはもちろんありますが、リフレッシュできたり、のんびりできるようです。いい意味で気を抜いた研修を行っていますね。地域医療のほかに、精神科も外部の病院での研修となっています。
現在、初期研修医は何人いらっしゃいますか。
1年目が14人、2年目が8人です。8人はやや少なかったかなと思っています。もう少しいた方が良かったですね。来年はフルマッチしましたので、18人です。
指導される立場として心がけていらっしゃることを教えてください。
教科書で勉強してもらうのは当然ですが、そのあとはこちらがまず実際の手技を行ってから、そして初期研修医に実際に手を動かしてもらうことを心がけています。
最近の研修医をご覧になって、どう思われますか。
意外にしっかりしていますね。少なくとも数年前の初期研修医よりもしっかりして、仕事をきちんとしてくれています。数年前は自分たちでどんどん先走ってしまうところがあり、それがトラブルの原因になったりもしました。今は分からないことを聞きに来てくれるので、そうしたトラブルになりません。分からないことがあるのは当たり前ですので、積極的に尋ねてほしいと思っています。
先生はなぜ循環器内科を選ばれたのですか。
私の時代はカテーテルがまだ進歩しておらず、心筋梗塞の患者さんを薬で治療していました。しかし高齢化社会が進むにつれて、循環器内科の患者さんが増えていくと言われていたこともあって、循環器内科を選びました。心筋梗塞もカテーテルでの治療になりましたし、その進歩は私の予想以上でしたね。島根は早い方とは言えませんでしたが、それでも進歩していくカテーテルとともに成長していけたのは良かったです。今はiPSでの治療も研究されていますし、目覚ましい分野だと思います。
先生はどのような研修医時代を過ごされましたか。
徒弟制度と言いますか、丁稚奉公のような時代でした。先輩からたくさんの仕事がまわってきたりして、先輩が怖かったです(笑)。2日に1回は当直していましたから、眠かったですね。教授回診の前の日は徹夜で患者さんの情報をまとめたりもしていました。
研修医に「これだけは言いたい」ということがあれば、お聞かせください。
自分で行ない、どこが難しいのかを自分で考えようということです。上から教えるだけだと身につきませんので、あくまでも治療などの相談を受けたら指導する形をとっています。
現在の臨床研修制度はいかがですか。
評価は難しいです。私たちの頃はストレート研修か、いくつかの科をローテートするかだけでしたので、全科ローテートとは全く異なります。ただ、学生時代のポリクリとは違い、医師になったうえで全科をローテートする経験があるのとないのでは大きな差があると思います。
新専門医制度についてのご意見をお願いします。
私はストレート研修でしたが、ある程度のローテートをすべきだと考えています。しかし、卒後3年目でのローテートはさすがに回り過ぎですね。3年目は専門研修でいいでしょう。若いうちの方が身につきやすいので、集中して勉強した方がいいです。
これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。
大学病院は特殊な疾患の患者さんが来ますが、市中病院は一般的な疾患の患者さんが来ます。初期研修では救急を含めて、そうした経験を多く積める病院で研修することをお勧めします。