指導医インタビュー

独立行政法人 地域医療機能推進機構

人吉医療センター

熊本県人吉市老神町35番地

名前
薬師寺 俊剛
指導医
職歴経歴
学歴:
昭和59年4月 熊本大学医学部入学
平成 2年3月 熊本大学医学部卒業
平成 6年4月 熊本大学大学院医学研究科 入学
平成10年3月 熊本大学大学院医学研究科 修了(医学博士の学位取得)

職歴:
平成 2年4月 熊本大学医学部附属病院医学実施研修 開始
平成 2年5月 熊本大学医学部附属病院医学実施研修 終了
平成 2年6月 医員(研修医)熊本大学医学部附属病院(整形外科) 入職
平成 3年6月 医員(研修医)熊本大学医学部附属病院(整形外科) 退職
平成 3年7月 社会保険下関厚生病院(整形外科) 入職
平成 6年3月 社会保険下関厚生病院(整形外科) 退職
平成10年4月 熊本大学医学部附属病院 医員(整形外科) 入職
平成13年3月 熊本大学医学部附属病院 医員(整形外科) 退職
平成13年4月 熊本大学医学部附属病院 助手(整形外科)
平成21年4月 熊本大学医学部附属病院 診療講師(整形外科)
平成25年4月 健康保険人吉総合病院 副院長兼整形外科部長
平成26年4月 独立行政法人地域医療機能推進機構人吉医療センターへ病院名変更 
現在に至る

人吉医療センターの特徴をお聞かせください。

一番の特徴として、当病院は鹿児島県・宮崎県の県境にあることです。患者さん自体は熊本県からだけではなく、鹿児島県・宮崎県の県北から来られる方もいらっしゃいます。両県との県境における広範囲な地域に中核医療を行っており、医療圏としては香川県と同じぐらいの広さと言われています。当院は中核病院として地域完結型の医療を心懸けている病院です。

先生がいらっしゃる整形外科の特徴をお聞かせください。

やはり高齢者が多い地域ですので、転倒等による外傷や骨折の患者さんは年々増えていて、手術症例も増加しています。年間数でいうと昨年度が750例の手術を行い、今年は半年で450例を超えています。私を含めて整形外科医としては5名がおりますが、整形症例としては非常に多くなっているという現状です。病院の性質上、急性期病院なので、手術後はある程度リハビリして、目処が経てば周りの病院さんにご協力して頂いています(リハビリと入院)。現状はどの病院でも同じ状況ですが、整形外科としては医師過剰と都市部で言われますけど、地域の整形外科医というのはかなり足りていないという状況です。

人吉医療センターの整形外科以外で、他に何か特徴がある科がありますでしょうか?

当院は外科系が強いというのは有ります。内科に関していうならば循環器内科ですね。循環器内科の心臓カテーテルの数は西日本で1番2番ぐらいと聞いています。心臓カテーテルの症例数が多いですので、循環器内科に関してはスタッフも3名おります。

人吉医療センター初期研修の特徴もお願いします。

2020年度より研修プログラムが変更されますが、当院は以前から外科・麻酔科・救急科を含めて、プログラムに取り入れています。その中で一番変わるのが、外来を担当しなければいけない所です。当院では総合診療科・外科・小児科で外来を研修していただきますが、地域医療に出た時に、そちらの病院でも外来を担当していただきます。またプログラムで変わった点と言うと、今までは月単位で科を選択していたのですが、当病院は日直の救急担当も入ってくるため、救急担当の日は、所属している科の研修と兼用できず、1クールを5週で取って行く予定になっています。

救急は詰めて研修するよりも、2年間を通して研修していく方がいいのでしょうか。

救急に関しまして、患者さんが多いので、2年間で日直・当直を含めて多くの症例を学べます。出来るだけ初期研修が始まった最初の時点で、1年目・2年目の2人とプラス上級医1名、3人体制で研修していただきます。まず1年目の最初の時に集中して研修した上で、その後一年目の先生と上級医という形で日直・当直を担当していただくという予定であります。

今は初期研修医の定員数は何名ですか?

うちは7名です。

以前から1名増になっていましたね。

2年前から増えていました。

実際に先生がプログラム責任者の立場で、研修医の先生に指導される際に、心懸けていらっしゃることを教えてください。

指導医の先生や上級医がいますので、科の先生が具体的な部分を指導して頂く事になります。プログラム責任者としては、そこで起こった問題点等を解決していき、研修医の先生が安心して研修できるようにするのが自分の役割だと思います。プログラム責任者として心がけている所は、医者としてというよりも人間性の向上です。2年間で兎も角人間性を向上していって欲しいと思います。研修への取り組み方や患者さんに対しての態度等を意識して、人間性を向上させていくよう研修してもらえればと思います。

最近の研修医をご覧になって、どう思われますか?

昔に比べると概して皆さん素直ですよ。昔に比べて突拍子もない研修医の先生や目立つという感じの研修医の先生は少なくなったと感じます。言われた事はきっちりしていますが、手術中に問題点に当たった時はどう対応して行くかと言うのを考える力は少し弱いかなと印象を持ちます。それは研修の先生だけではなくて、うちの整形外科の若い部下にも言えますよ。

「こんな研修医が居た」というエピソードがあれば、お聞かせください。

昨年、学生時代に結婚して夫婦揃って基幹型で2年間研修に来られていました。旦那さんの方は脳外科、奥さんの方は精神科に進んでいます。奥さんの方は研修期間中にお子さんができて、無事出産して、2年間研修もきっちり終えていきました。
もう1人は「こちらで2年間研修します」という風に応募があったのですが、1年目・2年目とも卒試・国家試験を落ちて、3年目にようやく国家試験を受かって、当院で2年間研修をされました。その後、大学病院の整形医科で入局して、今は済生会で後期研修を頑張っています。

研修医の方に「これだけは伝えたい」という事があれば、お聞かせください。

一番伝えたいのは「人間として謙虚であれ」という事です。良く一般的に医師というのは上から目線だったり、患者さん、特に高齢の方に対する口のきき方が悪かったりと言われます。そういう事が無いように、謙虚でいないと自分の人間性が向上していかないという事です。

先生の研修医時代はどのようにお過ごしでしたか?

自分の時と比べると、今の研修医は非常に恵まれていると思いますよ。昔は学生が終わって初期研修というものはありませんでした。もうそのまま医局に入局し、大学病院では手術する事も有りません。術後のフォローや当直とか、大学では給料は殆んど入りません。夜は他病院の当直で自分の生活費を稼ぐという形になります。今は、研修をする病院とかネットで調べたりする事が出来、挿管のモデルもあります。昔はそういうのはないですよ。
夜当直している時、患者さんの息が止まればそこで挿管をしないといけないといった事を経験し研修していたのです。

現在の研修医制度についてのご意見をお願いします。

昔は学生の時代にすべての科を実習で回って、各医局に入って専門医になっているのです。昔に比べ初期研修が終わって、後期研修で整形外科に入局してきた現在の先生達の内科的、他科の知識はやはり広いです。
ただ長い目で見たときにどうなっていくかは、これからを見てみないと判らないです。

これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

一番学生さんが望んでいる事は、技術・手技的な物をまずは診て、研修として実践してみたいというのが強いようです。そういうものを数多く実践していく事が経験になっていくと思うので、そういうことが出来るのは中規模病院だと思います。大病院だと研修医の人数も多いと思いますし、小さい病院だと症例数が少なくなっていくので、一番実務的に出来るのは中堅病院じゃないかなと思います。そういう意味で、かなり地方で、田舎の病院ですが急患の患者さんが多いし、医師のスタッフも比較的に揃っています。
当院は手技的な物もどんどん経験してもらっています。兎も角うちは各科の仲も良く、色々助け合いながらやっています。非常に研修をやり易いかと思い、技術的にもかなり出来ると思います。
実際に整形外科で研修している研修医でも執刀して貰っています。勿論その人が勉強や手術の準備が出来ているか見極めてからのことですが。

人吉医療センターのPRをお願いします。

人吉医療センターは球磨地方で中核病院として、積極的に頑張っている病院です。研修医の先生は是非大人数で研修に来て頂きたく、人数が多ければ多い程活発になりますので、より研修医の先生達が研修し易い環境になると思います。
当院で初期研修を頑張っていただければ、ハワイでの研修制度もあります。今は一年目の研修医4名はハワイに一週間研修に行っていますよ。ぜひ当院で研修して頂ければと思います。

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