指導医インタビュー

社会医療法人財団 石心会

埼玉石心会病院

埼玉県狭山市入間川2-37-20

名前
元 志宏(げん しこう)先生
埼玉石心会病院 診療科長、腎臓内科部長、研修プログラム責任者、指導医
職歴経歴
1979年に埼玉県新座市で生まれる。2004年に埼玉医科大学を卒業後、埼玉医科大学病院で初期研修を行う。2006年に埼玉医科大学病院でローテート研修を行う。2007年に埼玉医科大学腎臓内科講座に入局し、埼玉医科大学病院に勤務する。2008年に埼玉社会保険病院(現 埼玉メディカルセンター)に勤務する。2010年に埼玉医科大学病院に勤務する。2012年に埼玉石心会病院に腎臓内科医長として着任する。2017年に埼玉石心会病院腎臓内科部長に就任する。
学会等
臨床研修指導医(プログラム責任者養成講習会修了)、日本内科学会認定医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会認定専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医、日本高血圧学会認定専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、日本内科学会JMECCディレクター、日本医師会認定産業医、身体障害者指定医など。

埼玉石心会病院の特徴をお聞かせください。

埼玉県西部地区の中核病院で、年間8000台もの救急車を受け入れています。病院の理念が「断らない救急」ですので、救急や総合診療をしっかり学べますし、重症な患者さんから肺炎や尿路感染症といったコモンディジーズまで幅広い症例があります。一方で、コモンディジーズに限らず、循環器内科をはじめとする各内科、心臓血管外科、脳神経外科には専門医が揃っている病院です。

元先生がいらっしゃる腎臓内科についてはいかがですか。

当院の特徴としては中核病院ゆえに、急性期から慢性期までご紹介の患者さんを多く診ていることが挙げられます。また、当院にはさやま腎クリニックが併設されており、この透析施設に270人ほどの透析患者さんがいらっしゃっていますので、透析患者さんの合併症なども診ています。腎臓内科の特徴としては検尿異常から透析導入、透析後の診療など、腎疾患の最初から最後まで診ていることです。

埼玉石心会病院内科の専攻医研修プログラムで学べる特徴について、ご紹介くださいますか。

当院の専攻医は各科に配属され、主治医として動いてもらっています。初期研修だと上に指導医がついて一緒に診療するという形ですが、専攻医になると、もちろん指導医に相談はできますし、指導医の目も行き届いていますが、一人の医師として、患者さんの入院から退院までを診ていきます。また、当院は訪問診療や在宅医療も行っていますので、急性期を終えた患者さんがご自宅に帰られてから、あるいは患者さんの最期をどうしていくのかというところまで、主治医として携われます。一方で、当院には内科でも循環器や消化器、脳神経外科、心臓血管外科などの専門医が揃っており、私たちのような腎臓内科の専門医もいます。各科で認定医や専門医の取得ができる施設ですので、そういった指導も充実しています。

埼玉石心会病院内科での専攻医研修でどのようなキャリアアップが望めますか。

当院での専攻医研修によって、各診療科で認定医や専門医を取得できます。例えば、消化器内科医になりたいとしても、その人が学びたい内容でスケジュールを組むことができるので、消化器以外の疾患も診たいといったニーズに臨機応変に応えられます。

カンファレンスについて、お聞かせください。

腎臓内科では毎日ではなく、週に1、2回ほど開催しています。併設のさやま腎クリニックでの症例も含め、急性期血液浄化といった手術後の方、持続透析など、色々な透析をしており、専攻医が中心になって診ています。専攻医が症例をプレゼンし、上級医がサポートするような感じで力添えしています。

専攻医も発言の機会は多いですか。

専攻医研修の目的の一つがプレゼン能力の向上ですので、専攻医にはカンファレンスで積極的に発言することを求めています。学会発表も同様です。当院では初期研修医も内科の地方会で発表しています。腎臓内科では専攻医に日本腎臓学会や日本透析医学会で発表させています。また、ほかのスタッフが日本のほか、海外の学会で発表するときに、興味がある専攻医がいれば同行させ、そうした学会を見せる機会を作っています。

女性医師の働きやすさに関してはいかがでしょうか。

腎臓内科は医師が6人いて、そのうち3人が女性ですので、女性が多い診療科です。消化器内科や循環器内科に比べると長時間労働はないですし、オンオフがはっきりしている科なので、女性には働きやすいのかなと思っています。ただ、私が大学病院にいた頃と比べると、当院は時間的なオンオフが明確で、休みが取りやすいです。私も子どもの行事があるときなどはほかの医師にお願いして休んでいますし、家庭に優しい病院です。

先生が腎臓内科を専攻されたのはどうしてですか。

私は現在の臨床研修制度が始まったときの1期生なんです。大学卒業時は消化器外科医を目指していたので、外科中心のローテートでスタートしました。ところが実際にローテートをしていくうちに興味が変わってきて、次は循環器内科医に憧れました。それが腎臓内科を回ると、全身を診られる科だと分かりました。特に透析の患者さんは合併症が起きやすく、それに対処するところに惹かれました。全身を診られるジェネラリストになりたくて、腎臓内科を選んだという感じですね。

先生の研修医時代はいかがでしたか。

埼玉医科大学病院で2年間の初期研修を終え、卒後3年目は大学病院に残って、内科全般をローテートしました。そして卒後4年目で母校の腎臓内科に入局したんです。そこで今の専攻医と同じように、初めて主治医となって、責任を持って診療を始めました。この年が一番勉強しましたね。とても大変でしたが、その1年間がベースとなって、医師としての基礎ができました。今は指導医として、そのときの経験を踏まえながら、初期研修医や専攻医の指導にあたりたいと思っています。

専攻医に指導する際、心がけていらっしゃることはどんなことでしょうか。

専攻医はある程度の基礎ができているので、求められることも増えてきます。私としては一人の医師として接し、専攻医を尊重しながら、それでも初期研修医よりは厳しく指導しています。患者さんの今後のことや社会的な背景なども考えて教えるようにしています。それから日々のスキルアップや知識の向上についても教えられればと思っています。

専攻医に対し、「これだけは言いたい」ということはどんなことでしょうか。

初期研修医も同様ですが、患者さんの話を聞き、診療して、自分が責任を持って考えていけば、とても良い研修になるはずです。初期研修医にしても、専攻医にしても、積極性や勉強への意欲がなければ伸びないので、上級医としても彼らのモチベーションを高めていきたいですし、環境整備を進めていきたいです。

現在の専門医制度について、感想をお聞かせください。

まだ始まったばかりなので、評価は難しいです。当院は基幹病院で、専攻医の受け入れを行っていますが、関連施設などで研修させるときにその施設との調整が難しい面があり、そうした連携の体制などを整えるのが課題でしょうか。

これから専攻医研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

専攻医研修は医師の礎となる2年間の初期研修が終わって、ある程度のベースができたうえでの研修となりますし、医師としての仕事の始まりです。したがって、初期研修で得られた経験を活かして、医師として責任を持って考えられる専攻医研修生活を送ってほしいです。当院での専攻医研修は主治医として患者さんに接しますし、病院としても一人の医師として仕事をしていただく体制にしていますので、責任は増えますが、専攻医としても、医師としても良い研修ができる病院だと思います。

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