初期研修医インタビュー

医療法人 伯鳳会

赤穂中央病院

兵庫県赤穂市惣門町52-6

名前 喜多 貴信 研修医
出身地 大阪府大阪市
出身大学 九州大学
医師免許取得年度 2017年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

私は工学部を卒業したのちに、医学部に入学しました。母が内科医だったこともあって、もともと医療に興味があり、工学部の博士課程に進学するか迷った末に医学部に再入学しました。医師は様々な職業の中でも最も感謝される職業の一つであると同時に、医学は常に進歩し続けている分野ですから、一生飽きることのない職業だと思います。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか。

外国の医療を勉強する部活動に入っていて、メディカルツーリズムを勉強するために、中東のヨルダンに行きました。遠い国ですし、ツテも何もなかったので、病院や色々な施設に何通ものメールを送って、ようやく目標の半分ぐらいの数のアポイントを取りつけて出発しました。あとは現地で大使館の方や訪問先の病院の方に見学先を紹介してもらい、結果的には予想以上に充実した活動をすることができました。現地の方々の歓迎と協力に感動すると同時に、意外と何とかなるものだという自信がつきました。

大学卒業後、研修先を大学病院ではなく赤穂中央病院に決めた理由をお聞かせください。

もともとは大学病院のアカデミックなところに惹かれて、候補の一つにしていたんです。一方で、初期研修の2年間は市中病院で多くのコモンディジーズに触れて、医師としての基礎作りをしたいとも考えていました。赤穂中央病院に見学に来たら、地域の中核病院であり、救急も多く、主だった診療科が揃っており、バランスが取れているなと感じたんです。初期研修医の数も1学年4人と、一般的な市中病院よりも少ないため、症例や手技に困ることがなく、十分に経験できそうでしたし、私の目標にぴったり合っていると思いました。

赤穂中央病院に見学に来られたときの印象はいかがでしたか。

スタッフ同士の仲が良く、働きやすそうな職場だと感じました。院長先生が病院を案内してくれたときに、どの病棟でもスタッフと気さくに会話していたのが印象に残っています。先生方や事務の方が歓迎してくれたことも嬉しかったです。

赤穂中央病院での初期研修はイメージ通りですか。

手技が豊富にできて、多くのコモンディジーズも診られて、色々な融通が利くという中小病院の利点がまさしくそのまま詰まった研修内容だと感じています。

どういった診療科をローテートされていますか。

今は内科を回っています。月ごとに上級医の先生が変わるので、その先生の専門分野に合わせて、ある月は消化器疾患を中心に、次の月は血液疾患を中心にというように、症例も変わってきますので、バランスよく勉強できるようになっています。私は神経系の科を志望しているので、同時並行で脳神経外科の研修もしており、脳神経外科の手術に助手としてよく入っています。また、神経内科の先生の外来についたり、一緒に病棟を回診したりして、勉強させてもらっています。このようなフレキシブルな研修ができることは当院の強みだと思います。

院外での研修はありますか。

地域医療の研修では東京にある系列病院に行くことができます。その病院は救急に非常に力を入れており、私は救急が好きなので、修行に行くのが楽しみです。

どのような姿勢で初期研修に取り組んでいらっしゃいますか。

今は手技を積極的に経験して上達したいという思いが強く、機会があれば手を挙げて採血でもルート採りでもやらせてもらっています。大学の臨床実習では手技の見学はつまらないと思っていましたが、自分でやるようになると、上手な先生の手技を見学することがとても勉強になるのだと分かってきました。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

相談に行くと、どの先生も時間をかけて丁寧に教えてくださいます。科ごとの垣根がなく、他科にもコンサルトしやすい雰囲気だと思います。

赤穂中央病院での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

救急車で来た患者さんを診るというのが一番勉強になっています。救急車で来られた患者さんに対して、病名がついていない真っさらな状態から診断を行い、その後、入院、加療して治癒していく過程を見ることはとても勉強になります。

何か失敗談はありますか。

心不全が増悪した患者さんを担当したときに、治療によって容体が落ち着いたため「病状は良くないが、今日や明日が峠というほどではない」と家族に伝えました。ところが、翌日の昼に急変して亡くなってしまいました。その時点での病状判断が間違っていたわけではないのですが、家族に説明する際には万一の事態にも配慮した慎重な説明が必要だと学びました。

当直の体制について、お聞かせください。

内科は2年目の初期研修医1人、外科は外科系の指導医1人が担当しています。研修医が判断に迷ったときは、外科当直の先生に聞いたり、電話やLINEで専門の先生に聞いてコンサルトしたりします。1年目の初期研修医は副直という形で手伝いつつ、救急対応を勉強します。

当直ではどんなことが勉強になっていますか。

救急のファーストタッチをする2年目の初期研修医の先生が血液検査やCT、心電図などの様々な検査をしながら、診断をつけていくプロセスを横でリアルタイムに見ることは勉強になります。来年は私がその立場になるかと思うと、今のうちにしっかり見ておかなければという気持ちになります。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

毎朝、全科合同のカンファレンスがあります。院長先生が司会をされて、興味深い新規患者さんを抜粋して症例検討を行っています。それをすることによって、私が回っている以外の科の話も耳に入ってくるので、自然とバランスよく知識を吸収することができます。病院の規模が大きくなると、人が多すぎて全科合同のカンファレンスはできませんから、これも当院の強みの一つだと思っています。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

担当する患者さんの数が増えてくると、情報が多くなって管理が大変になってくるのですが、看護師さんが投薬オーダーの不備があったときにすぐに知らせてくれるので、とても助かっています。臨床検査技師さんは意図をくんだ検査をしてくれるし、臨床工学技士さんは呼吸管理に関するアドバイスをくれます。私は未熟でできないことばかりなので、皆さんにはお世話になりっぱなしです。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

同期の研修医とは救急で来られた患者さんの話や受け持ち患者さんの話などをしながら、お互いの知識を深めています。2年目の先輩たちは一番相談しやすい存在であり、手技のコツや院内のしきたりに至るまで様々なことを教えてもらっています。

今後のご予定をお聞かせください。

神経内科を希望しています。大学は九州ですが出身は大阪なので、どこに入局するかはまだ考え中です。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

仕事から帰った後はAmazonビデオなどの動画サービスで映画やドラマをよく見ています。最近は勉強も兼ねて「Dr.HOUSE」と「コード・ブルー」を見始めました。プログラミングも好きなので、仕事に慣れて余裕ができてきたら取り組みたいです。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

昔のように卒後すぐに入局というのでなく、2年間幅広く研修を行ってから専門に進むという仕組みはとてもいいと思います。実際に働いてみなければ、それぞれの科の良いところや悪いところがなかなか分からないからです。一方で、先輩方に「1年目からカテやオペをやらされたよ」という昔話を聞くと、それはそれで羨ましい気もします。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

研修はどこでしても同じという話を学生時代に何人かの先生から聞いたことがあります。確かに長い医者人生のうちの2年と思えば誤差のような期間かもしれません。しかし、せっかく2年間という時間をかけるのですから、自分に合った研修先を選んだ方がいいということは言うまでもありません。そのためには多くの病院を見学して比較することが大切だと思います。是非、色々なタイプの病院を見学してみてください。

お気に入り