初期研修医インタビュー

社会福祉法人 聖隷福祉事業団

総合病院 聖隷浜松病院

静岡県浜松市中区住吉2-12-12

名前 山本 剛裕(やまもと たけひろ)研修医
出身地 長野県北安曇郡白馬村
出身大学 札幌医科大学
医師免許取得年度 2019年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

小さい頃からアルペンスキーをしていて、高校ではラグビー部に入っていました。スポーツには怪我がつきもので、整形外科の先生にはお世話になっていたのですが、治療はもちろん、精神的な面でも支えられた部分が大きく、格好良い仕事だなという漠然とした憧れがありました。頭の片隅にあった憧れが、いつからか大部分を占めるようになり、医学部を目指すようになりました。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか。

ウィンタースポーツをしていたこと、小さい頃から何度か札幌を訪れたことがあり、札幌が好きだったので、札幌医科大学に進学しました。大学ではラグビー、陸上などの色々なスポーツに取り組みました。極めたのは旅行ですね(笑)。札幌を拠点に、北海道はほぼ全道を車で旅しました。学生生活に悔いはありません。楽しかった思い出しかないです。

大学卒業後、研修先を聖隷浜松病院に決めた理由をお聞かせください。

5年生の夏休みに初めて見学に来て、臨床研修医が診療の最前線で奮闘する姿を見て、私もこの環境で医師としてのスタートを切りたいと思ったのがきっかけです。6年生になって、もう一度、見学に来たのですが、全国各地からモチベーションの高い研修医が集まっていて、いい刺激を受けながら研修できる病院だと確信しました。5年生のときに既に当院で研修したいという気持ちが強かったので、それ以降はほかの病院の見学はほとんどしていません。当院一本で考えていました。私は場所にこだわりはなく、自分に合った、良い病院で研修がしたかったんです。ベタな言い方ですが、最初の見学で一目惚れでした(笑)。

聖隷浜松病院での初期研修はイメージ通りですか。

学生時代は医師として働くことの現実的なイメージができませんでした。研修が始まってから、挫折と成長を繰り返している感じです。挫折の方が圧倒的に多いですね(笑)。でも、上級医や先輩方、スタッフの方々の熱心なサポートをいただきながら、少しずつではありますが、着実に成長できているように思います。また、当院には人材育成センターがあるのですが、その盤石なサポート体制はイメージ通りです。一方で、研修を始めて驚いたのが文献アクセスの良さです。図書室には専門の司書さんがいて、「この論文を読みたいです」とお願いすると、すぐに用意してもらえます。市中病院でありながら、大学病院のようなアカデミックな面が充実しているのは有り難いです。

どういった診療科をローテートしていますか。

1年目は麻酔科2カ月、総合診療内科4カ月、外科2カ月、小児科2カ月、救急科2カ月でした。2年目に入り、今は総合診療内科を再びローテートしています。総合診療内科では臨床研修医が主治医として、診療の最前線で考え、行動していかなければ現場は回りません。他科の医師との連携はもちろん、コメディカルスタッフとの連携や退院調整も行います。しかし、研修医が決して一人になることはなく、上級医や先輩方のサポートが手厚く、誰にでも相談できる体制が整っていますので、とても教育的な環境です。

プログラムの自由度はいかがですか。

1年目は選択期間が1カ月ですが、2年目は選択期間が6カ月(選択科4カ月、内科2カ月)あるので、自由度は比較的高いですね。私は将来の進む診療科として整形外科か小児科を考えているので、2年目となる今年は、必修科の整形外科に加え、選択科は新生児科、小児外科をローテートする予定です。

院外での研修はありますか。

地域医療研修と精神科研修を院外で行います。地域医療研修は4カ所から選ぶことができ、中でも聖隷淡路病院の人気が高く、私も希望しています。聖隷淡路病院では研修医が担当する外来枠があり、指導医のサポートの下、研修医が主体となって外来診療をさせていただけるようです。この他にも浜松市や近隣地域に研修施設があります。

プログラムの特徴はどんな点でしょうか。

1年目は総合診療内科4カ月、救急科2カ月、2年目は総合診療内科、救急科とも1カ月が必修で、2年間で総合診療内科と救急科をしっかりローテートすることが大きな特徴です。当院は初期研修の理念に「ジェネラルな研修」を掲げていますので、将来の専攻科によらず、医師としてのベースを鍛えるためのプログラムが組まれています。総合診療内科でも救急科でも基本的に主治医として積極的に患者さんに関わりますので、医師としての土台を築く上で、とても充実した研修ではないかと思っています。

どのような姿勢で初期研修に取り組んでいらっしゃいますか。

救急科ローテート中に指導医の先生から「責任を持って治療にあたるように。中途半端なことをしてはいけない」と言われたことが印象に残っています。業務に追われて、考察が甘くなったり、妥協しそうになった時にはこの言葉が脳裏をよぎります。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

当院の指導医の先生方は研修医の扱いに慣れていて、研修医がどこで躓くのか、だいたい分かっているようです。また、情報を与えすぎず、考えさせる教育スタイルをとっている先生が多い印象です。それは研修病院としての歴史がある当院ならではの環境なのかなと思います。

聖隷浜松病院での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

総合診療内科では研修医が主治医として診療にあたりますので、「医師としての責任」を体感しました。もちろん中途半端な事はできません。このような緊張感は、主治医として現場で診療にあたらないとなかなか感じられないことではないでしょうか。

何か失敗談はありますか。

失敗の連続です(笑)。失敗の原因を自分なりに振り返ってみると、単純に知識や技術の未熟さ、報告・連絡・相談、所謂ホウレンソウの不徹底などなど。基本的なことですが、身を引き締め、肝に銘じるように意識しています。

当直の体制について、お聞かせください。

救急外来での日直・当直は月に6回程度です。内科外科でそれぞれ主当直の医師がいて、その下に「副当直1」で3年目以上の医師または2年目研修医、「副当直2」で1年目研修医が入ります。専門科(神経内科、循環器科、脳神経外科、脳卒中科、小児科、新生児科、小児神経科、産婦人科)をローテートしている時は専門科当直にも入る機会があります。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

当院の救急車搬入台数は年間7000件以上ですので、当直帯でも様々な症例を数多く経験できることです。上級医と一緒に診察にあたりますので、医療安全も担保されていると思いますし、上級医からのフィードバックはとても勉強になります。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

診療科によって雰囲気は違いますが、総合診療内科では新規患者さんの情報を共有したり、研修医によるプレゼンテーションがあり、患者さん全員の現状把握と方針の確認を行います。プレゼンでは、カンファレンス前に回診し、採血結果などを踏まえて、その日の方針を述べる形式です。患者さんの疾患についてはもちろん、ADLや生活背景を踏まえて、退院まで見据えたプランを自分なりに考えて発表します。プロブレムを一つ一つ丁寧に挙げていき、じっくり考察していくので、とても勉強になる時間です。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

総合診療内科では病棟カンファレンスがあり、看護師、リハビリのスタッフ、退院支援のスタッフとも情報を共有し、治療のゴールに向けて方向性を確認していきます。日々の業務において、コメディカルスタッフとのコミュケーションは不可欠ですが、話しやすい環境が整っています。看護師のみならず、リハビリの進捗の確認が必要な機会が多いので、リハビリのスタッフともよく話しますね。また総合診療内科の特徴なのかもしれませんが、退院調整が重要な業務の一つですので、退院支援のスタッフとも密な連携を取っています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

研修医ルームがあり、遅くまで勉強したり、雑談したりと、かなり明るい雰囲気です。どの時間に行っても、誰かしら勉強しているので、私も頑張らなければならないと刺激をもらっています。同期は16人ですが、浜松医科大学出身者は3人で、あとは全国各地から集まっています。今年度に入ってからはコロナの影響で、皆で食事に行くことは自粛していますが、去年はみんなで出前をとったり、外食したりと、日々楽しく過ごしています。

寮にお住まいですか。

はい。寮は2つあります。病院から徒歩10分足らずで、広くて、綺麗で、満足度はかなり高いですね。何かあってもすぐに病院に行けますし、同期の皆もいて、心強いです。

今後のご予定をお聞かせください。

整形外科か小児科か、大学病院か市中病院か、そろそろ決断しなければならない時期なのですが、新型コロナウイルスの影響で、ほかの病院に見学に行くことができません。今は大学の情報を集めたりしていますが、当院の専門医研修のプログラムも非常に充実しているので、それも含めて検討中です。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

身体を動かすことが好きなので、時間があればスポーツジムに行っていましたが、今はジムが閉鎖中なので、近所をジョギングしたりしています。最近は、早く帰れる日には料理をするようになりました。料理というほどのものではないのですが、家で食事を作ることが好きです(笑)。忙しい時期もありますが、申請すれば有給も取得できますし、夏休みもしっかり取れるので、オンオフがはっきりした病院だと思います。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

この制度は様々な診療科をローテートして、将来の専門分野以外でも、ある程度の臨床力を身につけようというコンセプトがベースにあり、私もそれは大事だと感じます。どの診療科に進むにしても、医師としてのベースにジェネラルな部分が必要だからです。スーパーローテートで学んだことは3年目以降の専門研修でも活きてくると信じて研修に取り組んでいます。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

初期臨床研修病院を選ぶにあたって、ハードさ、教育体制、立地、給料など、重視するポイントは人それぞれだと思います。自分に正直に優先順位をつけて、後悔のない選択をしてほしいです。ただ、悩みすぎても仕方がないので、フィーリングも大事です。見学した時の直観を信じましょう。私は全国各地から集まったモチベーションの高い、タフな先輩方に憧れて当院を志望しました。病院全体としても研修医教育に力を入れています。研修医のモチベーションを満たすような豊富な症例があり、熱心な指導医がいるので、やる気次第ではどこまでも成長できる環境が用意されています。このような環境で医師としてのスタートを切りたいという熱い想いを持っている方は是非、見学に来て、聖隷浜松病院の雰囲気を感じてください。

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