初期研修医インタビュー

一般財団法人

倉敷成人病センター

岡山県倉敷市白楽町250

名前 永山 先生
出身大学 愛媛大学
医師免許取得年度 2020年
名前 飯田 先生
出身大学 宮崎大学
医師免許取得年度 2020年
名前 窪津 先生
出身大学 香川大学
医師免許取得年度 2020年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

永山:

叔父が医師で、その叔父に憧れて、中学生の頃から医師という職業を目指しました。

飯田:

私は幼少期におっちょこちょいで怪我をすることが多くて、お医者さんにお世話になったり、通りすがりの人に助けてもらったりすることが多かったので、そこで人の役に立つ仕事に就きたいなと思うようになりました。初めは医療工学系に進もうと、工学部をずっと目指していました。しかし、高校2年生のときに物理選択でも医学部を受けられると知ったことと、姉が看護師だったので医療の世界にも興味があったので、そこをきっかけに方向転換して、医学部を受けました。

窪津:

私はそれほど大きな病気をした経験はなかったのですが、それゆえに体調が悪くなったりすると、幼いながらに不安を感じていました。そういったときにお医者さんが何か言ってくれたりすると安心できて、楽になれたりしたので、そういった安心感を与えられる存在になれたらいいなと思い、医師を目指しました。

学生生活で思い出に残っていることを教えてください。

永山:

6年生のときに2週間ほど台湾に行き、現地の大学で実習をしたことです。日本と違う国で実習できて、とても良い経験になりました。診療中は中国語を使用するので、あまり分からなかったのですが、あとで先生方が英語で説明してくれたり、現地の学生に日本語を話せる人がいて、日本語でも教えてくれるので、楽しかったです。眼科を回ったのですが、台湾はとにかく患者数が多くて、眼科の診察室の中にお互いに面識のない患者さんが二人もいるなど、プライバシーはどうなのかと思うこともありました(笑)。そういう面は日本と違うと感じましたね。

飯田:

二つあります。一つは部活動ともう一つは国試勉強の合間に友人と一緒に食事に行ったことです。それまでの経験から、試験期間にあまり根を詰めすぎても良いことがないことは分かっていたし、心に余裕がないと本番でも上がってしまうと思い、友人と適度に息抜きしつつ勉強していました。

窪津:

陸上部で長距離を専門にしていたのですが、8月の一番暑い時に、西医体で10,000mを走ったり、同じような目標を持った人たちと競い合って練習したりと、あちこちでランニングした日々が思い出に残っています。

初期研修先を倉敷成人病センターに決めた理由をお聞かせください。

永山:

同期の研修医は3人ですし、少人数ゆえに指導がとても手厚いことですね。私は眼科志望なのですが、当院は眼科医の人数も多くて、来年はアイセンターを含む新棟も建つので研修環境が充実していていいなと思って決めました。

飯田:

私も一番の決め手は丁寧な研修ができるところです。数をこなしながら感覚で掴むより、どういう考え方で、どういう医療を行っていくかという考え方を早いうちから固めておきたいという気持ちがあったので、当院にしました。

窪津:

私は自分から進んで前に出ていくというタイプではないので、大きな病院や人数が多いところでは埋もれてしまうこともあるかもと考えました。当院は少人数制で、自分が前に出ようが出まいがやるべきことはしっかりやる機会が得られるし、手技などの面でも一人の研修医に向かって『やってみるか』みたいな感じで、先生方がさせてくれる雰囲気があります。私は内科志望で、糖尿病などを勉強したいです。手術を受けるにあたり、眼科の患者さんも多いので、その糖尿病のコントロールなどもしっかり診られたらいいなと思って当院に決めました。

実際に研修が始まってみて、いかがですか。

永山:

実際に働いてみて、医師や看護師さんなどコメディカルの方もとても優しいです。わからないことは聞いたら色々と教えていただける環境で、とても働きやすいなと思います。

飯田:

私もすごく働きやすいです。新人だと分からないことだらけで、勝手にしたら事故のもとですし、確認することが大事なのですが、聞きづらい環境だと困ります。当院にはそういう雰囲気が全くないので、今も色々なことに挑戦できています。

窪津:

適度な距離で指導してくださいます。初めからいきなり全部任せたみたいなことではなく、任せてくれるところもあればしっかりフィードバックを受けつつ、国試では学べないような現場の空気感や判断の仕方などを丁寧に教われるので、とても勉強になっています。

今はどちらの科を回っていますか。

永山:

今はリウマチ科を回っています。リウマチは全身に色々な症状が出てくる疾患が多いので、その出てきた症状からどうやって診断をつけていくのかということと、どのタイミングでどの薬をどれくらいの量で始めるのかということを実際に経験できるのはとても勉強になっています。

飯田:

一般内科を回らせていただいています。外来だと初診外来を担当するのですが、ファーストタッチを全部研修医がします。初めにどういう問診をして、このような疾患を疑うから、どういう検査が必要で、それから治療法まで、一通りの流れを見据えて診察をしています。上級医の先生方がやっているような考え方を実践の中で学べますし、上級医の先生方も適宜にアドバイスをくださいますので、実践での大きな力がつくかなと感じています。

窪津:

今は肝臓内科にいますが、主に胸水や腹水の穿刺、エコーなどの手技がメインになるので、実際に現場でどういうふうにやったらスムーズにできるのかが勉強になります。また、肝臓内科では予後が悪い疾患も多いので、そういった方に対してどのようにに接したらいいのか、指導医はどう接しているのかなど、見ると勉強になります。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

永山:

基本的には科ごとに担当の指導医が決まっていて、その先生について教えてもらうマンツーマンの形です。困っていると、ほかの先生方もどういうことを調べたらいいか教えてくれます。ただ答えを教えるのではなくて、どういうところを調べたらいいとか、どういう点に注目したらいいかを教えてくださるので、それを手がかりに勉強している最中です。

飯田:

一般内科だと担当が分かれているので、患者さんごとに指導医の先生が違います。私はリウマチ科に興味があるので、リウマチ科の患者さんを担当させていただいたりしていますが、どの先生もまず「先生だったら、どうする」と聞いてくれます。
私たちの考え方をまず確認したうえで、「自分たちだったら、こうしていくかな」、「こういう考え方でこうしていった方が患者さんにも良いかな」と教えてくださり、私たちと上級医の先生方の考え方の差というのを理解してくださろうとしています。そこはとても助かりますし、勉強になります。

窪津:

現場で経験して学ぶようなことはパッと一言で教えてくださいますが、ガイドラインや基準に従ってやるものについては「これを自分で調べてみて」といった感じでアドバイスをくださるので、それを実際に自分で見て、「あ、これに従って行なっていたんだな」ということが分かるような指導をしてくださいます。

先生方の指導は厳しいですか、優しいですか。

飯田:

優しく的確という言葉がいちばん合っていると思います。

窪津:

厳しいことを言われたことはないです。

カンファレンスに研修医が参加される機会や発表される機会はありますか。

窪津:

肝臓内科、一般内科とリウマチ科の先生方が集まる内科カンファレンスが毎週あります。そこでは研修医が各科で経験した症例をレポートにまとめて発表するという機会があります。今年も既にそれぞれの研修医が2回発表しました。その中から内科の地方会などで発表できるような症例があれば、更に調べたり、文献を検索したりして、そういう場でも発表できるように準備をしています。

永山:

それから研修医の間に中四国の内科の学会で1~2回発表する機会があります。例年はそうでしたが、今年はどうなるか分からないですけどね。

研修中に難しかったことや苦労されていることはありますか。

永山:

研修で新たな手技をするときは本などを読んで予習はしますが、実際にやるとなったら集中力も必要ですし、どこまでやればいいのかというのが全く分からないんです。それを指導医に教えてもらいながら学んでいくのですが、新たな手技を始めるときは毎回手探りで難しいなと思います。

飯田:

「先生だったら、どうする」と聞かれることがあれば、治療などを自分で決めて、指導医の先生に提案したりするのですが、臨床で柔軟に対応するだけの経験がまだ足りないので、患者さんの生活スタイルに合った薬や、どういう投与回数かまで考える引き出しが全然ないなというのが正直なところです。指導医が実際に処方しているのを見て、こういう出し方もあるのかなど、良いものを見て盗むので精一杯ですので、そこが苦労しているところです。

窪津:

救急の現場などで、指導医や専攻医の先生がエコーを当てて一瞬で判断されているんですけど、自分でやってみるとなかなか難しいです。さらに練習しないといけないですね。また、上級医がやっていることを理解するのが難しい場合に、看護師さんから色々と聞かれたりするとスムーズに答えられないこともあったりして、そういうときはまだまだだなと思っています。

同期の方や指導医の先生方と活発にコミュニケーションを取っていますか。

永山:

同期とは医局の電子カルテを一緒に見て、症例を話し合ったり、コミュニケーションを取ったりしています。指導医だけでなく、回っていない科の先生にも相談に行き易い環境なので困ったことがあったら聞いています。医局が一つなのはメリットだと思います。

飯田:

医局が一カ所なので雑談もできるし、真面目な話もその一カ所でできて、他科の先生にも『先生、ちょっといいですか』と言って声をかけやすいです。

プライベートの過ごし方について、教えてください。

永山:

最近は外に出にくい状況ですし、私は海外サッカー見るのが好きなので、家でサッカーや海外ドラマを見たりして過ごしています。

窪津:

平日に体を動かすのはなかなか難しいので、自転車に乗ってあちこち走り回ったりだとか、実家に帰って家族団欒したりですね。

将来どのような医師になりたいと考えていますか

飯田:

現時点では病理診断科とリウマチ科で迷っているのですが、どちらに進んでも患者さん相手のときも、医師同士で話をするときも、自分のやっている診療や医療に明確な根拠を持っている医師になりたいです。

永山:

私は眼科志望なので、この病院でしているような手術もできて、一般の外来もできる眼科医になりたいなと思っています。

飯田:

自分の専門分野だけでなくて、内科系であれば全般的に診ることができる自信を持った医師になりたいです。患者さんに、ある程度指導する場面もあると思うのですが、そういう場面で「この先生が言うのだから従おう」と考えていただけるような存在になれたらいいなと考えています。

これから国試を受ける医学生にアドバイスをお願いします。

飯田:

今、勉強していることは決して国試だけに活きる知識ではないので、頑張ってください。国試に受かるために勉強していると思ったら辛いですが、働いている中できちんと活きることなので、そう考えたら今やっておくとお得です。

窪津:

国試に関して言うと、実際の現場では国試の知識はほぼ全部あるものとして扱われます。現場を回っているときに分からないことが多くなるのは困るので、国試のような短期的な目線ではなくて、働くようになったあとでどう活かすのかということも考えたうえで勉強をしっかりやってください。

最後に、これから研修先を選ぶ医学生にメッセージをお願いします。

永山:

様々な病院がある中で、自分の性格や特徴に合ったところをできる限り探して、最後は思い切って選んでいくのが大事かなと思います。

飯田:

この病院はこの科が強いからここにしようというよりは、この病院の2年間で自分がどれだけ力を伸ばせるかというところに重きを置きましょう。永山先生がおっしゃったように、性格的にも相性があるので、そこを重視して決めていただきたいです。

窪津:

私は指導医の先生とマンツーマンで教えていただける環境がいいと思いましたが、そうではなくて、大勢いる同期とわいわいとした環境で研修するのがいいという人もいます。それぞれの性格や個性に合わせて、ここが人気だからといった理由ではなく、実際に現場を見て決めていけばいいのではないでしょうか。

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