初期研修医インタビュー

社会医療法人財団 石心会

埼玉石心会病院

埼玉県狭山市入間川2-37-20

名前 石川 裕太郎 先生
出身地 沖縄県那覇市
出身大学 琉球大学
医師免許取得年度 2020年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

石川:

父が医師なので、昔から憧れていた職業でした。私は中学、高校時代に野球部に入っていたので怪我が多く、父が勤務している病院の整形外科にかかっていました。父は循環器内科医なのですが、父の職場を見学したときに、父が患者さん一人一人に真摯に接し、患者さんから信頼され、感謝されている姿を見たことが大きかったです。両親から色々な話を聞くうちに、人の役に立つことができ、それを身をもって実感できるところが魅力的な職業だとも思いましたね。整形外科にかかることが多かったことで、今も整形外科に興味を持っています。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか。

石川:

ラグビー部での活動です。中学、高校では野球部でしたが、琉球大学のラグビー部は医学部の中では部員数が多く、新歓も盛んなんです。同期の友人と西医体での優勝を目指して頑張ろうと入部しました。私のポジションはフランカーで、4年生のときの西医体で2連覇を達成することができました。去年のワールドカップでの日本代表の活躍も嬉しかったですね。

大学卒業後、研修先を埼玉石心会病院に決めた理由をお聞かせください。

石川:

沖縄にもいい研修病院は多くありますが、ずっと沖縄にいたので、一度は県外に出てみたくて、関東圏で探しました。専門に進むと、専門外の診療を学ぶ機会が少なくなりますし、その前に一般的な疾患については一通りの初期対応ができる医師になりたかったので、大学病院よりも市中病院を希望していたんです。部活動の合間で大変でしたが、10ぐらいの病院に見学に行きました。その中で、埼玉石心会病院には私が学びたいことを十分に学べる環境があると思い、こちらに決めました。

埼玉石心会病院に見学に来られたときの印象はいかがでしたか。

石川:

最初に救急に伺ったのですが、たまたま心肺停止の方が3人連続で来られたんです。その最前線で初期研修医が働いている姿が印象的でした。その後も救急車が何台か来たのですが、2年目の初期研修医が手際よく対応していて、私もそうなりたいと思いました。

埼玉石心会病院での初期研修はイメージ通りですか。

石川:

やりたいことを何でもさせていただける点でイメージ通りの病院です。やる気があれば、やる気があるだけ成長できる環境です。当院の理念は「断らない救急」で、救急車の受け入れ台数も多いので、初期研修が始まってまだ2カ月ですが、既に脳梗塞、心筋梗塞などの緊急疾患も経験させていただいています。もちろん心不全や尿路感染症、虫垂炎などのコモンディジーズも診ていますし、手技の面でも腎臓内科では上級医の先生についていただきながら、10例弱のCVを経験できました。

プログラムの特徴はどんな点でしょうか。

石川:

週に半日の救急当番があり、ほかの病院よりも救急車で来られた患者さんを診る機会が多いことです。救急に常に接して研修を行うことができます。救急当番のときは救急科の専門医の先生からしっかりフィードバックもしていただいています。

プログラムの自由度はいかがですか。

石川:

1年目は決められたプログラムがあり、初期研修医がくじ引きをして回る順番を決めているのですが、2年目は選択期間が32週間あるので、2年目に関しては自由度が高いと思います。

院外での研修はありますか。

石川:

産婦人科、小児科、精神科は当院にはないので、院外での研修になります。地域医療は私たちの学年は新潟と埼玉の病院があり、私は新潟の南魚沼市民病院を希望していますが、これから話し合って決めます。来年の初期研修医からは北海道や宮古島の病院が選べるようになるので、羨ましいですね(笑)。

どのような姿勢で初期研修に取り組んでいらっしゃいますか。

石川:

上級医の先生に「初期研修中は上級医の後追いをして、カルテを真似したりするだけでは力がつかない。それよりも先に主体的に考え、上級医の後追いをするにしても治療や診断の根拠を調べることが大切だ」と言われたことがあります。私はまだ全然できていないので、それを意識して取り組むようにしています。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

石川:

教育的な先生方が多く、新しい知識や考え方を毎日のように教えてくださいます。私がそれを十分に落とし込めていないのが申し訳ないぐらいです(笑)。先日まで腎臓内科を回っていたのですが、腎臓内科では私が3年目以降に専門に進んだとき、どういった状況ならコンサルトしてほしいとか、その際に必要な検査項目、専門外であっても必要な知識などを中心に細かく教えていただきました。初期研修で必要な知識や考え方のほかにも、患者さんへの接し方、インフォームドコンセントでの伝え方まで、多くのことを学ばせていただけて感謝しています。

埼玉石心会病院での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

石川:

当院は内科系と救急をしっかり勉強できる病院です。半日の救急当番の中では救急科の専門医の先生がきちんとフィードバックしてくださるし、週に1回のランチョンセミナーでは2年目の初期研修医が中心になってプレゼンをします。2週に1回は救急での症例検討会があり、同期や上級医の先生方と症例を共有してディスカッションする機会があるのも勉強になっています。

何か失敗談はありますか。

石川:

毎日のようにあります(笑)。救急ではファーストタッチを初期研修医が行うのですが、その中で必要な問診や身体所見ができていなかったり、検査項目が抜けていたり、逆に過剰に検査を取りすぎていたりといった失敗が多いですね。手技でもCVが入らなかったり、十分な量を採血できなかったりと、失敗を繰り返しながら試行錯誤して頑張っているところです。

当直の体制について、お聞かせください。

石川:

今は外勤の先生方が多いので、月に2回ですが、普段は月に4回です。指導医が2人に初期研修医3人という体制ですが、今はまだ1年目の初期研修医が慣れていないので、初期研修医は1年目2人、2年目2人の計4人が指導医3人のもとで基本的な救急対応を行っています。ほかにも外科、脳神経外科、循環器内科の医師がいて、緊急疾患があれば適宜コンサルトすることになっています。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

石川:

入院が必要かどうかの判断が難しく、その判断の仕方が勉強になっています。入院やコンサルトの際に必要な病歴、身体診察、検査項目、入院するまでの時間の経過の見方や管理などですね。また、患者さんへの病状の説明の仕方や、もし患者さんに何かあったときに、「こうだったら、またいらしてくださいね」といった必要なコミュニケーションの取り方も学んでいるところです。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

石川:

腎臓内科は新型コロナウイルスの影響で、カンファレンスはあまり行っていませんでした。救急では1年目の初期研修医が当直などで経験した症例を発表するカンファレンスがあります。救急科や総合診療科の先生方からの質問に答えたり、補足事項をいただくこともあります。いい雰囲気で意見交換をしています。プレゼンの仕方も最初に結論を言うとか、その科で必要なことをどう言うといったことを教わっています。例えば脳血管内治療科での脳梗塞なら詳しい発症時間、身体所見、筋力の低下を示すMMTなど、必要なことを細かいところまで教えていただいています。最近は自分なりに調べて、しっかり伝えるスキルが少しずつつき、成長してきました。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

石川:

優しい方が多く、コミュニケーションを取りやすいです。私がオーダーを入れ忘れていたり、オーダーを入れ間違っていても親切に教えてくださるので助かっています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

石川:

研修医室もあるので、活発です。当直であったことや勉強になったことなども話しますし、雑談もしています。私たちの学年は10人ですが、2年目の先輩は7人で、2年目の先輩たちも親しみやすい方々なので、「新型コロナウイルスが落ち着いたら飲み会をしたいですね」と話しているところです。

寮もありますか。

石川:

寮はありません。それぞれが物件を見つけて病院に伝えると、病院が法人契約をしてくれます。そして家賃の半額の補助をいただけるので、かなり有り難いですね。私の場合は当院での初期研修をちょうど終えた方と入れ替わりで入居できたので良かったです。病院から徒歩10分足らずの場所で、気に入っています。

今後のご予定をお聞かせください。

石川:

私は整形外科を志望しています。当院の整形外科は東京医科歯科大学の関連病院ではありますが、基幹病院ではないので、専攻医研修では外に出ないといけません。これから東京医科歯科大学をはじめ、関東の大学病院を見学するほか、地元の沖縄の病院も見学して、良い病院を探したいと思っています。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

石川:

趣味は筋トレとゴルフです。学生時代からスポーツジムに通っていたのですが、最近ようやく新型コロナウイルスが落ち着いてきて、ジムが再開したので、マスク必須ではありますが、筋トレを頑張っています。ゴルフは今のところ打ちっ放しで練習しています。この付近には練習場がいくつかあるので、楽しいですね。また、高校時代の友人が何人も関東圏で働いているので、そのうち食事に行ったりしたいと思っています。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

石川:

専門に進んでしまうと、専門外のことを学ぶ機会が少なくなるので、昔とは異なり、今はこの制度があって良かったです。専門に進む前に一般的な疾患に対する知識や考え方をしっかり学べる制度は有り難いです。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

石川:

私も数カ月前までは学生だったので、偉そうなことは言えません(笑)。病院を選ぶ要素としては症例数、有名な医師がいること、忙しさ、給料、病院の綺麗さ、立地などでしょうが、自分の中で優先したい要素を決めて絞っていくと、自分に合う病院に出会えると思います。当院は産婦人科や小児科の症例数は少ないですが、2年目の初期研修医を見ていると3年目の専門に進むうえで必要なことをしっかり身につけられています。一般的な疾患をきちんと診ることができる病院ですので、お勧めです。

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