後期研修医インタビュー

JA広島厚生連

JA尾道総合病院

広島県尾道市平原1丁目10番23号

名前 別木 智昭(べっき ともあき) 研修医
出身地 広島県広島市
出身大学 島根大学
医師免許取得年度 2014年度

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

高校生のときに自分の病気がひどくなったことがあったんです。医師になる気はもともとあまりなかったんですが、とある学校の先生に「別木くんみたいな人が医師になったら、私は診てもらいたいけどね」と言っていただき、目指してみようかなと思いました。

学生生活はいかがでしたか。

部活動とアルバイトをメインにやっていました。部活動は野球をやっていたんですが、5年生の夏に引退して、6年生は勉強のみでした。

初期研修を選ぶ際にはどのような活動をされたのでしょうか。

私は大学が広島ではなかったのですが、初期研修では広島に帰ってくるつもりでしたので、広島の病院をいくつか見学に行きました。当院に来たのはたまたま一つ上の先輩がここで研修をしていて、「見に来たら」と言われたことがきっかけです。それで見学に来たのですが、病院の明るい雰囲気や先輩研修医がさせてもらっていることを見て、この病院にしようと思いました。

後期研修に入られてからの症例の数や忙しさなどはいかがでしょうか。

初期研修のときは科によって波があるので、忙しい科で研修をするときは大変でした。私は外科の後期研修に入ったのですが、当院の外科は広島県の中でも症例が多い方なので、少しずつ執刀させてもらえる症例が増えてきました。難しい手術にもチャレンジさせてもらえるようになりましたし、当直の数も割と多い方なので、一生懸命やるなら良い病院だと思います。

初期研修はいかがでしたか。

2年次は自由選択になります。外科医になるにあたって必要な科を回ったので、それなりに忙しくしていました。科の選択にあたってはかなり自由がきくので、そういう意味では良かったです。

初期研修の2年目の頃からこの病院に残ると決めていたのですか。

もともとは泌尿器科に行くつもりで、外科医になるつもりはなかったんです。泌尿器科を回って、外科を回って、最終的に外科医になると決めました。外科医になるんだったら、この病院でスタートを切りたいなと思ったので、そのまま残りました。

外科を専攻された理由をお聞かせください。

泌尿器科は外科的なことも内科的なこともあるのが魅力的だなと感じていました。外科は大人数ですし、常に上の先生とのコニュニケーションありきで患者さんを診ていく中で、上の先生が必ずフォローしてくださり、きちんと指導も入ります。私自身が動いている方が気が落ち着くタイプなので、忙しい科に行った方が充実するのかなと思いました。また、手術の種類も多くバリエーションも豊かで、常に満足することなく、高いレベルを目指して努力できると思ったからです。

現在の後期研修で、JA尾道総合病院だから勉強になっているのはどんなことですか。

当院は腹腔鏡にかなり力を入れていて、大腸と胃に関しては技術認定医の先生がいます。ヘルニアの手術にしても腹腔鏡でやっており、基本的な手術から入らせてもらって、難しい手術にチャレンジさせていただける段階が組まれています。うまい先生の手術が見られるので、すごく勉強になりますね。

後期研修で楽しいこと、辛いことはどういったことですか。

初めてさせてもらえる手術は難しく、途中で取り上げられると悔しいですし、前回やったときよりもさらにできるようになって、上の先生に「うまくなったね」と言われたら、外科医として嬉しいです。それから、病棟の患者さんで、きつかった人が良くなっていくのを見るのも嬉しいですね。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

上の先生方から言ってきてくれることはあまりないので、基本的には私たちの方から「これでいいですか」と確認していかないといけません。病棟の患者さんを診るにあたっては、上の先生が疑問に思ったことがあれば電話をかけてくださり、「今、こうしているけど、こっちの方がいいんじゃない」というご指導をいただいています。手術の指導に関しては手術をマンツーマンでしますので、その都度、ご指導をいただいています。

初期研修と後期研修との違いはどこにありますか。

初期研修医は「今、どのようなことがこの科では行われているのか」を見ますので、ある意味でお客様的なところがあります。しかし、後期研修医になったら、病棟からもファーストで電話がかかってきますし、患者さんの治療も自分で考えて、上の先生にも相談しながらできるし、またそれをしていかなければいけません。手術に関しても、悪性腫瘍の手術になれば上の先生が手術をすることが多いですが、それ以外の良性疾患の緊急手術はファーストで執刀させてもらえるので、そういうところが大きな違いです。初期研修医でもさせてもらえるときはあるんですが、量がやはり違いますよね。後期研修医は主治医になるので、責任も大きくなります。

別木先生の一日の流れを教えてください。

朝7時前に病院に来て、回診をして、カンファレンスに出て、手術がある日は手術をして、夕方からまた回診をするという流れですね。当直は月5、6回です。外科は救急車の患者さんを診ないといけないのですが、初期研修のときに経験できていなかったことが起こったりもするので、勉強になりますね。

初期研修医のご指導もされているのでしょうか。

当直中はもちろんですが、初期研修医と入る手術であれば手術の最中なども指導をしています。

看護師の方を含め、コメディカルの方との関係はいかがですか。

看護師さんはすごく動いてくれます。私は当院しか知らないですが、ほかの病院を経験してきた上の先生が「ここに慣れとったらいけんよ」と言われるんですよ(笑)。ほかの病院より、かなり動いてくれているみたいです。初期研修医のときは看護師さんからもお客さん的な扱いになっていたような気がしますが、外科で働き始めてみると、今の病棟では本当に良くしていただいています。

外科のカンファレンスについて、お聞かせください。

朝に術前のプレゼンをしますが、間違った表現をしていたら、上の先生から注意が入ります。同じ間違いを繰り返してしまうときもありますが、この手術をするにあたって、上の先生が何を聞きたいか、どんな情報が欲しいのかというのを意識しながらプレゼンするようにしています。プレゼンは基本的には毎朝あるので、頻度は多いですね。金曜日の7時45分からは内科との合同カンファレンスがあります。

外科での2年間のプログラムを教えてください。

当院は学年によって当たる手術がほぼ決まっていて、卒後3年目はヘルニアだったり、胆のう摘出手術であったり、基本的には良性疾患や乳がんの手術です。4年目、5年目になると胃がん、大腸がんです。3年目の途中からでも胃がんや大腸がんは少しずつ入ってくるんですが、一番上の主任部長の先生が手術を私たちに割り振ってくれるので、その学年に応じてという感じですね。5年目、6年目に上がると肝胆膵など難しい手術があたっていくという形にはなっています。

オンとオフの切り替えはしっかりとできていますか。

週末は当直にあたることが多いので、土曜日か、日曜日のどちらかは仕事で、朝は回診に来ますので、午前中は潰れます。その後、お昼からゆっくりできますが、緊急手術があれば呼ばれて手術に入りますね。比較的オンオフはしっかりしていると思います。

今後のキャリア形成についての考えをお聞かせください。

私は広島大学の第二外科に属していますので、第二外科から言われる病院に行くようになります。まだあと1年は当院にいるので、ここでもう少し手術がうまくならないといけないなと思っています。医局で指示された病院に行って、そこでキャリアを積むわけですが、途中で「この勉強をしにここの病院に行きたいな」とか、国内留学などを医局に申し出たりすることができる環境であれば行ってみたいです。

初期、後期も含め、JA尾道総合病院とはどんな病院ですか。

初期研修では手技をする機会が比較的多いので、経験したい基本的な手技はかなり積むことができる病院です。後期研修については、私は外科の話しかできませんが、上の先生がきちんと見てくれている中で症例をさせてもらえるので、経験を積むという意味では良い病院だと思います。

JA尾道総合病院は膵臓がんの早期発見が全国的に有名ですが、外科的にも勉強ができる部分はあるのでしょうか。

手術に関してはより早期な段階での手術ができることですね。診断に関しては本当にすごいです。私たちがそこまで診断しないような、まだ前がん病変のような形のときですら見つけて、カンファレンスで報告されます。

今の臨床研修制度について、実際に別木先生が経験されてどう感じますか。

1年目はある程度決まっている中で、結局は自分がどうするかだと思います。有名病院に行っても、自分で学ぼうとしなければ学べません。私は当院での研修で勉強になりました。

後期も新専門医制度が今年からスタートしますが、外科でここが変わるという話はありますか。

基幹病院で1年やらないといけなくなるようです。その分、もともと当院で3年間やる予定だったのが2年間になってしまうという話は聞きました。私より下がまだ入ってきていないので、2年間で当院を出るとなれば、症例の経験を早め早めにさせると上の先生は言っていました。3年間でやっていたことを2年間で凝縮するという意味では症例の回り方は早くなるのではないでしょうか。

別木先生は学会も参加されていますか。また、JA尾道総合病院の学会発表のサポート体制などはあるのでしょうか。

学会には参加していて、発表もしています。学会発表には補助金が出ます。うちの医局はしっかり発表しなさいという医局なので、学会発表に関しては上の先生もかなり背中を押してくれますし、発表する機会も多いですね。

後期の研修先を検討されている初期研修医の皆さんにメッセージをお願いします。

後期研修医として、当院の外科に来るのであれば、執刀の機会が非常に多いです。しっかり勉強して臨めば、それなりにきちんとさせてもらえますし、日頃の仕事に対する態度なども見ながら判断してもらえるので、外科医としてやるなら良い病院です。一方で、初期研修から上がるというのは一つの良い流れですね。自分が初期研修をした病院で後期研修をするとなると、内科にしろ、外科にしろ、指導医の先生方は自分の実力を分かってくださっているので、4月のスタートをいい状態で切ることができます。人間関係を一から作る必要もないので、そういうストレスのない環境で後期研修を始められたのは私には良かったです。皆さんも希望した病院に初期研修に行っているわけですから、残れるのであれば残って、3年目のスタートを切ることをお勧めします。

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