後期研修医インタビュー

日本赤十字社

武蔵野赤十字病院

東京都武蔵野市境南町1-26-1

名前 蓑毛(みのも)翔吾 研修医
出身地 神奈川県横浜市
出身大学 金沢大学
医師免許取得年度 2016年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

大きなエピソードはないのですが、高校生の頃に人と関わる仕事に就きたいと考えていたところ、「救命病棟24時」のようなドラマや医療系のドキュメンタリー番組を見て、医学部を受験しようと決めました。小さい頃はパイロットや建築家もいいと思っていましたし、いずれにせよ専門職に憧れていたのかもしれません。

ポリクリはいかがでしたか。

母校の大学病院で行いました。内科を全科回った中では循環器内科に興味を持ちました。理由としては超急性期を扱う科であることやカテーテルといった手技があることでした。

初期研修の病院を土浦協同病院に決めたのはなぜですか。

関東出身なので、初期研修はこちらに帰ってきたいと思っていたんです。土浦協同病院は首都圏から少し離れてはいますが、救急医療が盛んで症例が多く、見学に行ったときの雰囲気が良かったので、決めました。私は耳鼻咽喉科や眼科といったマイナー系の外科も網羅できる、大きな病院で研修したかったので、カリキュラムも魅力でしたね。また、土浦協同病院は東京医科歯科大学の関連病院です。東京医科歯科大学は間口が広く、もし入局となったときに他大学出身者でも入りやすそうな気がしました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

セミナーやレクチャーを熱心にしている病院でしたので、とても満足しています。初期研修医のしたいように研修を進めていけたので、伸び伸び研修できました。

初期研修はどのようなローテーションだったのですか。

内科系を中心にローテートしました。精神科は土浦厚生病院、地域医療はなめがた地域医療センターに行きました。

神経内科を専攻しようと決められたのはいつですか。

初期研修2年目のときです。1年目で神経内科をローテートしたときに指導医の先生の診療スタイルに共感できたことがきっかけです。それまではほかの科もいいなと思っていましたが、神経内科の面白さを知って方向転換しました。

専攻医研修で武蔵野赤十字病院を選んだのはどうしてですか。

私は東京医科歯科大学の神経内科医局に所属していますが、武蔵野赤十字病院の専攻医プログラムを学ぶ、いわゆる里子プランで来ています。武蔵野赤十字病院の神経内科は脳卒中症例に対し、血栓回収療法を脳神経外科と一緒にしています。これを行っている病院は少なかったので、武蔵野赤十字病院で学びたいと思ったのが一つ目の理由です。二つ目の理由としては東京医科歯科大学の関連病院の中では規模が大きく、赤十字病院ならではの救急症例に多く携われそうだということでした。

専攻医研修で勉強になっていることを教えてください。

専門にする科をメインで回っている人や興味のある分野を中心に回っている人に比べれば、私は他科をローテートしている方だと思います。武蔵野赤十字病院は総合診療科に特徴があるので、近隣のクリニックや地域の病院からの紹介や転送を受ける機会が多く、病態がよく分からない患者さんやほかの科では扱えない疾患に出会えることが勉強になっています。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

中堅クラスの先生方が少なく、若手でやる気のある先生方が多い印象がありますが、熱心に見てくださっています。長田先生は部長でいらっしゃるのに、専攻医にも細かく意見をくださいますし、専攻医としてのリポートやサマリーにも目を通してくださり、アドバイスをいただいています。

病院に改善を望みたいことはありますか。

病院にというよりは専門医制度自体が分かりにくいです。専門医制度が教育と医師の偏在解消の両立を目指したことはメリットなのでしょうが、大学病院が連携施設に入っていないことが問題だと思います。後期研修は専門を決めてやっていく研修なのに、内視鏡検査、カテーテル検査、電気神経検査などの習得に際して、フレキシビリティが足りないです。専門的な検査を学ぼうという場合は大学病院やそれを盛んに行っている病院に短期的にでも研修に行けるシステムであればと思います。

初期研修医の指導にあたって、気を付けていることはありますか。

私はまだ神経内科をメインで研修していないので、学ぶことの方が多い立場です。当院の初期研修医は積極的でやる気がありますね。彼らからの細かい質問や疑問は私たちにも勉強になるので、これからもそうした質問や疑問を拾っていけるようにしたいです。

当直の体制について、お聞かせください。

月に3、4回あります。内科当直を2人で担当し、そこに初期研修医がつくという体制です。

カンファレンスはいかがですか。

神経内科は週に1回、金曜日に行っています。全例をプレゼンし、分からないところを議題に上げるのですが、上の先生方が意見をくださるので、有意義な時間となっています。このカンファレンスに加えて、神経内科では脳波のカンファレンスもあり、こちらも勉強になります。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

どこの病棟に行っても、対応が優しいスタッフばかりなので、仕事をしやすいです。

何か失敗談はありますか。

脳卒中の患者さんが複数、救急にいらしたことがあります。私としては受けたいという気持ちがあって、お受けしたのですが、ベッド、スタッフの人員、時間帯などを把握しておらず、ほかの方々に迷惑をかけてしまいました。それ以後は病院全体の状況を把握するようにしています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

内科での同期はあと1人います。彼は消化器内科を専攻していて、今は地域の病院に行っているのですが、当院の中にいるときはよく話しますね。

今後のご予定をお聞かせください。

神経内科で言えば変性疾患、脳卒中、神経急病などに興味があります。そのほかにも公衆衛生や臨床研究、基礎研究もしてみたいので、興味の幅が広くて、絞りきれません。ただ、大学院に行くにしても、臨床をベースにしていきたいと思っています。来年、専攻医研修を終えるまでには病院を探さないといけないですね。

現在の臨床研修制度について、ご意見をお願いします。

いいシステムだと思います。何も分かっていない状況で、色々な科を回るのは勉強になります。各科の考え方やコンサルトの狙いを知ることで、引き受けるのか、引き受けないのかを判断する際に役に立ちそうです。

専門医研修についてもご意見をお願いします。

私はこのシステムが始まった初年度の学年なので、今も悩みながら研修しています。ただ、当院の内科研修はローテートを推奨するだけあって、どの科も受け入れが良く、その科で何を学びたいのかを伝えると、上の先生方が協力してくださいます。勉学面では申し分ない環境ですね。ただ、専門医機構が課している症例レポートやサマリーの分野は幅広く、色々な症例を経験しつつ、在宅へのシフトに対応していかなくてはいけません。将来を見据えた疾患群は理想ですが、現実的には各科を専門的に研鑽できる時間がありません。働き方改革で時間外労働も減っているので、専門分野を研鑽できる時間を確保しないといけません。レポートランキングも想定よりかなり少ないですし、これが現実ですね。このままの制度だといずれ形骸化する恐れがあると思います。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

今の制度の中では大学病院と市中病院のプログラムの差は大きく、大学病院は専門重視、市中病院は後期研修医の希望重視という流れです。その大きな違いを理解したうえで、色々な分野をローテートしたい人は市中病院の方が理に適っていると思います。当院のプログラムに関しては、若手の医師が多いので、救急を含めて各科の雰囲気が良いこと、どの科でも自由にローテートできることが特徴でしょうか。特に救急をしたい人にはお勧めの病院です。

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