後期研修医インタビュー

地方独立行政法人

総合病院国保旭中央病院

千葉県旭市イ-1326番地

名前 河合 ほなみ 先生
出身地 東京都調布市
出身大学 東京医科歯科大学
医師免許取得年度 2017年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

河合:

高校時代に各分野で活躍されている卒業生の方々の講演があり、その中で医師をされている先輩のお話を伺い、その先輩に憧れたことがきっかけです。医師として、確かな遣り甲斐を感じているとのお話が印象的でした。

学生生活はいかがでしたか。

河合:

基礎研究、及び臨床で留学の機会をいただいたことが思い出に残っています。また、私の母校は臨床実習への参加度が高く、充実した実習をさせていただきました。でも、何よりも学友に恵まれた学生生活でした。尊敬でき、励まし合える学友に出会えたことは本当に大きかったです。

留学はどちらにいらしたのですか。

河合:

4年生のときに5カ月、ロンドンのインペリアルカレッジで基礎医学を学びました。また6年生のときはハーバード大学の小児神経科に1カ月、ネバダ大学のICUとERに2カ月の臨床留学をしました。どちらも大学のプログラムです。母校は留学などの機会に力を注いでくれていたので、有り難かったですね。

初期研修の病院を東京医科歯科大学医学部附属病院に決めたのはなぜですか。

河合:

私は神経内科を志望しています。学生としての臨床実習で母校の大学病院を回ったときにもとても良い実習をさせていただいたので、少なくとも1年間は大学病院でローテートしたいという思いがありました。一方で、市中病院でコモンディジーズや救急を経験したいとも考えていたので、東京医科歯科大学医学部附属病院のたすきがけプログラムを選びました。

どちらの市中病院に行かれたのですか。

河合:

武蔵野赤十字病院です。1年目を武蔵野赤十字病院、2年目を東京医科歯科大学医学部附属病院というプログラムでした。武蔵野赤十字病院は救急が盛んなので、1年目で救急外来で当直するにあたっては怖い思いを何度もしたのですが、良い経験になりました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

河合:

何もかも慣れないことが多かったので、ハラハラしたり、怖い思いもありましたが、大学病院も武蔵野赤十字病院も手厚くご指導いただける環境でしたので、結果的には良い経験をさせていただいたと思います。

志望科を神経内科にすることはいつ決めたのですか。

河合:

学生のときに決めていたので、卒業と同時に母校の教室に入局もしていました。大学での座学の時点から神経科学や神経解剖学の授業に興味があったのですが、臨床実習で神経内科の先生方が患者さんのもとへ足繁く通って、神経診察をとても丁寧に取りながら診察される姿が印象的だったんです。興味があったことにプラスして、神経内科の先生方の姿勢に憧れたので、志望しました。

シニアレジデント研修先として、国保旭中央病院の内科専門研修プログラムを選んだのはどうしてですか。

河合:

武蔵野赤十字病院での初期研修で感染症科を回ったときに本郷偉元先生から病歴と身体所見を重視する診療姿勢が大切だと繰り返し伺っていました。実際に、私も病歴と身体診察がきちんと取れない状況では良い診療はできないと感じていました。そして、そういったことをしっかり勉強できる病院として、国保旭中央病院が非常に良い病院だと先輩からも学友からも聞いていました。そこで、初期研修1年目の終わりに当院に見学に来たところ、評判通りの病院だと分かったので、当院を志望しました。

国保旭中央病院のシニアレジデント研修のプログラムの特徴について、お聞かせください。

河合:

前評判として伺っていた通り、まずは病歴で解剖学的な診断をきちんと行い、ある程度を鑑別に挙げたうえで、狙って身体所見を取りにいき、さらに必要な検査を組み立てるといった順番です。この順番が基本であるべきなのですが、現在の医療では検査優位の順番になってしまっています。しかし、当院ではあるべき順番を学べることが特徴だと思います。

シニアレジデント研修で勉強になっていることを教えてください。

河合:

症例数が非常に多く、症例の種類も豊富なのはもちろんですが、新患が入ると一例ずつ上級医の先生方にプレゼンをさせていただきます。まずは病歴を取った時点から、何を鑑別に挙げたのか、取るべき身体所見は取れているのかといったことを一例ずつ見ていただけますので、一例入れるたびにそういったことを全て考え、サマリーを作って発表するというのは骨も折れますが、良いトレーニングになっています。

どのようなローテートをなさっているのですか。

河合:

シニアレジデント研修1年目の去年は最初の2カ月は血液内科を回り、あとは総合診療内科にいました。総合診療内科に呼吸器内科と神経内科が併設されているので、その3科の患者さんを受け持たせていただきました。2年目の今年は前半は昨年度と同様に、患者さんを直接、受け持っていました。救急で入院されたところから退院までを診て、病棟からのファーストコールも受けていました。後半に入ってからは日替わりで、救急対応やコンサルトを受けたりしています。チームの初期研修医が受け持っている患者さんを少し上の立場で診るという感じですね。3年目の来年は東京医科歯科大学医学部附属病院の神経内科で、神経内科の専門研修を行う予定です。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

河合:

専攻医だけで判断しないといけないという状況はありません。ある程度のアセスメントプランを立てることは求められますが、最終的にはきちんと相談できる環境なので、安心感があります。

病院に改善を望みたいことはありますか。

河合:

患者さんを直接持たせていただいていたときは救急対応に加えて、病棟対応も多く、朝から晩までフル回転で、週一回の休みでは疲労回復をしきれませんでした(笑)。
最初は慣れずきつかったのですが、後期研修医は月に2回は土曜日、日曜日の連休をいただけるようになり、その後はそこまで負担を感じなくなりました。

初期研修医の指導にあたって、気を付けていることはありますか。

河合:

専攻医として根拠に基づいた判断をしなくてはいけないので、初期研修医に指示を出すときや彼らから質問を投げかけられたときには根拠を示して答えるようにしています。「今は分からないので、あとで」と言って、分からないことはあとで調べたりと、曖昧な返事をしないように気をつけています。

当直の体制について、お聞かせください。

河合:

待機という形で週に2回あります。病棟、救急外来、コンサルトなどのファーストコールは初期研修医に来ます。初期研修医は総合診療内科を回っている人が10人程度います。私たち専攻医はセカンドで相談を受け、一番上に控えているサードの先生にプレゼンをし、一緒に方針を決めていただいています。

カンファレンスはいかがですか。

河合:

カンファレンスは色々とありますが、一番の目玉は毎朝のアドミッションサマリーのプレゼンで、入れた患者さんのアセスメントプランに関して、しっかり診ていただいています。また、お昼のカンファレンスは入れたてほやほやの患者さんではなく、ある程度診断のついた患者さんに関して振り返ります。今後の症例に活かすために、皆でシェアする会として開かれています。こちらもとても勉強になっています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

河合:

コメディカルスタッフの方々には申し訳ないぐらいに色々としていただいていますので、医師が仕事に集中できる環境です。いけないと分かってはいるのですが、夕方過ぎにオーダーを変更したり、点滴をお願いしても、お忙しい中でもしっかりしてくださるので、本当に有り難いです。外来でも事務の方々が事務仕事をしてくださるので、医師の負担が最低限になっています。

何か失敗談はありますか。

河合:

日々怒られていますので、具体的にどれとは思い出せないです(笑)。病歴の取り方が甘かったり、患者さんの主訴を疎かにして、検査異常の方に気を取られてしまったときには喝を入れていただき、診療の方向性を修正したりしています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

河合:

総合診療内科には私のほかにもう1人いますし、内科全体の同期も増えています。去年は総合診療科に同期がいなかったので、血液内科にいらした1つ上の女性医師に何でも相談していました。その先生は初期研修も当院でなさっていたので、心強かったです。

今後のご予定をお聞かせください。

河合:

結論から申し上げると、まだはっきりと決めていません。ただ、大学病院で研究をするというビジョンや希望はなく、基本的には現場で診療を続けていきたいです。それが総合内科寄りになるか、神経内科寄りになりかも決めきれていないのですが、神経内科をするにしても総合内科的な姿勢は大切です。色々な選択肢がありますが、まずは来年1年間、神経内科の専門研修をしたうえで考えていきたいです。どういう形で働くにしても、当院で学んだ病歴と身体所見を大切にするという診療姿勢を持って働いていけたらと思っています。

現在の専門医制度について、ご意見をお願いします。

河合:

事務的なところで言えば、レポートの数が多くなりました。登録症例数が非常に多いので、それに時間を取られています。査読付きの要約にもまだ取りかかっていないのですが、かなり時間を取られそうです。

初期研修の臨床研修制度についてはいかがですか。

河合:

内科に行くと外科を学ぶ機会はないので、初期研修で広く各科ローテートを行うのはいいと思います。将来、何科を志すにあたっても、他科の医師とはコンサルトし合う間柄になるわけなので、志望科にかかわらず、各科をしっかり回っておくことは良いのではないでしょうか。

これからシニアレジデント研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

河合:

当院での内科専門研修プログラムは確かに忙しく、大変な時期もあるのですが、圧倒的な症例数とその幅広さがあります。そして症例数の多さのみならず、病歴や身体所見を大事にした診療姿勢を持てるトレーニングをしっかりさせていただける数少ない病院です。是非、見学にいらしていただき、雰囲気や言葉にできない部分、指導医や専攻医の生の声を聞いていただいたうえで、積極的に挑戦してくださったら嬉しいです。

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