後期研修医インタビュー

熊本赤十字病院

熊本県熊本市東区長嶺南2丁目1番1号

名前 徳永 健一郎 先生
出身地 熊本市
出身大学 熊本大学
医師免許取得年度 2008

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

人とコミュニケーションをとる仕事をしたいと思っていたので、最初は小学校の教員になりたかったんです。でも、中学の頃、同級生が医師を目指すと言い、彼のお母さんが病気になってからは一層、目指すようになった姿を見て、私も一緒に目指すようになりました。

ポリクリはいかがでしたか。

大学病院で、全科を1週間ずつ回りました。勉強でしか知らなかったことを、実際に患者さんに接したり、手術に立ち会ったりする中で学べたので面白かったです。病院の中を歩き回ること自体が楽しかったですね(笑)。各科を回ったことは本当に良かったと思っています。

初期研修の病院を熊本大学医学部附属病院に決めたのはなぜですか。

第一志望は熊本赤十字病院でした。大学病院は第一志望ではありませんでしたが、マッチングリストに挙げた理由は、臨床のみならず、研究や教育の場だと言われている大学病院がどのようなものなのか、実際に見たかったからです。各科にスペシャリストがいるので、どういった世界で診療しているのか、興味がありました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

専門性の高い領域に入って、私自身が診ることができたのは良かったです。しかし、大学病院は各科が完全に分かれており、振り分けられた先での研修になってきますので、一番初めの主訴を抱えた状態での患者さんを診ることが少ないんですね。私としては風邪や頭痛の患者さんを診たいと思って始めた初期研修でしたので、残念でした。ただ、大学も色々なプログラムを用意していて、2年次に連携している病院に行けるというプログラムを選択しましたので、2年次に補完された部分はありました。

総合内科を専攻しようと考えたのはいつですか。

もともとは小児科を志望していましたが、初期研修の1年目が終わる頃に、高齢の患者さんも診たい、ジェネラリストになりたいと考えるようになりました。

後期研修で熊本赤十字病院を選んだ理由をお聞かせください。

外来や入院の患者さんを多く担当させていただけるからです。風邪などの診療だけでなく、集中治療もあります。また、高血圧や糖尿病のように何年も付き合う患者さんもいますし、救急車で来院する患者さんの超急性期の対応もあります。私は自分でコーディネートできるジェネラリストになりたかったので、当院のような幅広い病院は魅力的でした。

総合内科の後期研修の特徴について、お聞かせください。

自分でコーディネートできる自由裁量権が与えられており、きちんとした形で患者さんを担当できることです。ただ、後期研修医に自由裁量権を与えながら、指導医の先生も見ていて、適切なところでコメントをくださいます。初期研修医も優秀ですし、彼らを指導することで、私たちも勉強できます。看護師、検査技師、事務スタッフのレベルも高く、いい形でのフィードバックがあるので、いい形で診療できます。また、ジェネラリストを目指すうえで、状況が許せば、好きな病院に短期研修に行くことが可能です。

後期研修で勉強になっていることを教えてください。

救急医療、災害医療に加えて、外来や入院の患者さんのマネージメントをしっかり行えること、初期研修医への教育ができること、チーム医療を学べることですね。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

とても熱心です。何かあると、サポートしてくださるので、私たちも一生懸命、仕事をすることができます。日頃から漏れのないように連絡、報告をして、困った場面で相談すると、夜中の2時でも家から駆け付けてくださいます。安心して研修できる環境の中で、それでも研修医に任されているところも大きいという自負もあるので、皆、自分で頑張ろうと思っています。

病院に改善を望みたいことはありますか。

あえて言うなら、これだけ多くの患者さんがいらっしゃるのですから、臨床研究を行う余地がもう少しあるのではないかということでしょうか。外部の学会で発表する機会を得るのは大事だと思います。しかし、そこに集中してしまうと、必要ない検査をしたり、画一的な診療を行いがちになるというデメリットも生じます。今は一人一人の患者さんにきちんと向き合えているという良さがありますしね。
もう一点は良い臨床研修を行っているという宣伝に力を入れてほしいということですね。このような取材の機会は貴重です(笑)。

初期研修医の指導にあたって、気を付けていることはありますか。

初期研修医も成人ですし、何でも教えるということは基本的にはありません。でも、24歳で初めて社会人になるわけですから、患者さんへの接し方や一人の患者さんを診るにあたって、看護師、技師、事務スタッフ、薬剤師とのコミュニケーションが大事であること、コメディカルスタッフを通してのチーム医療であることは意識的に伝えています。それから患者さんの状態をプレゼンテーションする能力を向上させなくてはいけません。プレゼンテーションがうまい人は問診も上手ですし、順序立てて診察を行うことも得意になっていくので、まずはプレゼンテーションを上達させるように心がけて、一緒に頑張っています。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

とてもいいですよ。教育的ですし、人を責めるような流れにはなりません。今後はどうしたらいいのか、どういうことを考えるべきなのか、建設的に話し合っています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

すごく良好です。どの職種でも、やる気のある方が多いし、自分の仕事に責任を持って働いています。その分、フィードバックも強いですが、皆でチーム医療を推進しているという実感があります。

何か失敗談はありますか。

色々ありますよ(笑)。大事な患者さんの鑑別診断や必要な検査が抜けていたりしました。内科はチームに分かれていますので、チーム内でのディスカッションで気付いたり、指導医の先生へのプレゼンテーションでフィードバックをいただいて思い出したりします。患者さんが多いことはいいことですが、たまに忙しすぎることがあり、説明が不十分になってしまって、患者さんが不愉快になられたことがありました。とても反省しています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

活発ですね。同世代の人が多いだけでなく、診療科を問わず、似たような考え方の人が集まっているので、楽しいです。飲み会もよくやっていますよ(笑)。

今後のご予定をお聞かせください。

ジェネラリストを目指して、頑張ります。リウマチや膠原病を専門にしたいので、外部の病院で研修を積んだうえで、将来は熊本に戻ってきたいです。

現在の臨床研修制度について、ご意見をお願いします。

基本的には賛成しています。一つの専門に進む前に、ほかの科を見ておくことは意味があります。将来、内科に行くのなら外科を、外科に進むのなら内科がやっている手技などを初期研修で見て、やってみるのは大切です。ジェネラリストを目指すのであっても、専門家を目指すのであっても同様でしょう。ただ、完全に義務化してしまうと、将来、行きたくない診療科も回らないといけなくなります。本人も嫌でしょうが、周りのスタッフも嫌ですし、受け持たれた患者さんも嫌になると思いますので、デメリットもありますね。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

将来のキャリアプランを立てておくことが理想ですが、こういう医師になりたいという将来像を描くのもいいでしょう。そのために、この数年で何ができるようになりたいのか、考えてみてください。そして、その病院の後期研修医がどういう患者さんを診て、どういうアプローチで診療しているのか、指導医のサポート体制はどうなのか、初期研修医や周りのスタッフはどうかなど、その病院が自分に合うのか、合わないのかを見るといいですね。あとは、アメニティ、給料、地域柄といった条件を見てみると、いいと思います。

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