後期研修医インタビュー

東京女子医科大学附属八千代医療センター

千葉県八千代市大和田新田477-96

名前 諸岡 雅子 研修医
出身地 茨城県 結城市
出身大学 日本大学
医師免許取得年度 2007

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

母が養護教諭をしており、救急救命の資格を持つなど、医療に関わりを持って働いています。そんな母から「女性の婦人科医がいると、いいと思うよ」と勧めてもらったことがきっかけです。

大学生活で勉強以外に打ち込まれたのはどんなことですか。

部活動です。空手部に入っていました。意外に女性が多い部でしたよ。月曜日から金曜日まで、放課後は毎日、練習していました。真剣に取り組んでいましたし、かなりきつかったですね。初段を取得できたのは良かったです。東医体ではあまり強くなかったです(笑)。

ポリクリはいかがでしたか。

日本大学医学部附属板橋病院で行いました。学生でしたので、緊張の連続でしたね。雰囲気を味わう程度で終わってしまいましたが、初めて医療の現場に出て、初めて患者さんにも接して話をすることで、これまで漠然としたイメージだったものが具体化されるようになりました。

初期研修の病院はどのようにして決めたのですか。

日本大学医学部附属板橋病院で行いました。日本大学では6年生のときに1カ月間、学生のための研修コースがあり、興味のある診療科に行くことができます。私はそこで婦人科を選んだのですが、その担当が正岡先生だったんです。そこで、自然に初期研修も大学で行うことにしました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

朝から晩まで無我夢中の毎日でしたね。厳しい状態の患者さんも少なくなく、勉強になりました。2年間で身につけたことは今、思うと足りないかもしれませんが、色々な科をローテートできたことは良かったです。

婦人科を専攻しようと考えたのはいつですか。

医学部を志望する時点で婦人科を考えてはいましたが、入学後は小児科と迷った時期もありました。しかし、赤ちゃんが好きだということ、「おめでとう」と言える唯一の診療科であること、女性医師のニーズが高いことなどからポリクリの頃に決定しました。

後期研修で東京女子医科大学八千代医療センターを選んだ理由をお聞かせください。

一番の理由は正岡先生が移られたことによるものです。正岡先生と一緒に移られた中島義之先生にもお世話になっていたので、雰囲気を伺ったところ、研修医の人数が少なく、早い段階から経験させていただけることが多いとのことで、こちらの病院で後期研修を行おうと思いました。

母体胎児科・婦人科の後期研修の特徴について、お聞かせください。

母体胎児科は総合周産期センターですので、学べることが多いですね。救急や合併症のある患者さんが多く集まってこられるので、症例には事欠きません。大学病院ですと、診療科ごとになってしまいますが、八千代医療センターは婦人科や産科も並行して学べます。婦人科領域には多様なジャンルがありますので、産科にばかりいると婦人科のことが分からなくなるんですね。両方を同時に学んでいけることがメリットの一つです。
 また、大学病院では上級医にならないと外来を担当できないのですが、八千代医療センターでは後期研修1年目の6月から担当させていただけます。正岡先生が隣にいてくださるので安心でしたし、外来での知識も早く身につけることができました。外部の病院に行っても対応できる力を持てるのではないかと思います。

後期研修で勉強になっていることを教えてください。

婦人科外来は月経異常、不妊、更年期障害など、患者さんのメンタルケアもありますし、年齢層も幅広いですから難しいんです。一方、産科は重症な合併症や胎児の異常などがあります。そういった医学的な面と精神的な面の両方を支えていくための説明の仕方などは勉強になっています。

ほかに、良かったことはどんなことでしょう。

手術ですね。後期研修1年目から帝王切開の手術を担当させていただいています。最初は下手な車の運転のような危なっかしさがありました(笑)。指導を受けながら、徐々に上達していきましたね。最初の頃に比べれば、できるようになったことも増え、最近は子宮全摘などの手術も行っていますし、進行がんの手術では助手を務めています。毎回、緊張しますが、安全に正常な手順を心がけています。うまくできれば嬉しいですし、刺激的な毎日を過ごせています。

指導医の指導はいかがですか。

正岡先生、中島先生をはじめ、皆さんが気さくで親切です。聞きたいことはどんなことでも聞けますし、聞きやすい雰囲気を作ってくださっています。

病院に改善を望みたいことはありますか。

改善が進みつつあることですが、やはり指導医の先生方の人数が増えることを期待しています。指導医の先生の負担も軽くなりますし、後期研修医が学べることも増えますしね。後期研修のシステム自体はいいと思います。女子医大系列ですから、女性が働きやすい環境が整備されています。保育所もありますし、出産後も安心して働くことができますね。

ジュニアレジデントの指導にあたって、気を付けていることはありますか。

:「これはこういう意図で行う」というように、一つ一つの仕事を行うことの意味を伝えるようにしています。また、質問されたときは分かる範囲のことを丁寧に答えるように気をつけています。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

大学に比べると、笑い声も出ますし、和やかですよ(笑)。でも、やるべきことはきちんとやっているという感じです。月曜日はペリネイタルカンファレンスといって、産科、新生児科、麻酔科の先生方とご一緒に、手術になりそうな患者さんのことですとか、未熟児で産まれた患者さんの経過などの情報交換やディスカッションを行っています。水曜日は母体胎児科・婦人科だけのカンファレンスで、入院中の患者さんの状況や今後の方針について話し合っています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

協力的ですね。時間が過ぎていても、急な検査などのオーダーを快く聞いていただき、助かっています。

何か失敗談はありますか。

一杯ありますよ(笑)。でも、危険な状況に陥ってしまったことはないですね。八千代医療センターには新生児科があるのですが、新生児科の医師が早産の出産に間に合わなかったことがありました。産科医であってもそういった未熟の患者さんに蘇生などの処置ができるようになるべきだと思いました。

当直の回数はいかがですか。

現在、妊娠中ですので、回数を減らしていただいていて、月に3回程度となっています。妊娠しても、安心して働ける病院なんですよ(笑)。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

母体胎児科・婦人科で私が後期研修を始めたとき、私のほかは1人しかいなかったんです。お互いが忙しすぎて、口も聞けなかったですね(笑)。でも、その後は増えてきまして、6人になりました。このうち女子医大から毎月1人が来ています。その都度、情報交換しているので、楽しいですよ。

福利厚生はいかがですか。

保育所もありますし、恵まれたサポート体制になっています。産前産後や育児休暇中もお給料の半分が支給されます。復帰後もフルタイム、短時間勤務、非常勤など、就業形態を選ぶこともできます。

今後の予定をお聞かせください。

来年は産婦人科の専門医試験を受験予定です。今のところ、興味があるのは産科で、特に不妊に取り組みたいので、体外受精を勉強できる病院に行ってみたいですね。もちろん、婦人科も勉強を重ねていくつもりです。

現在の臨床研修制度に対する意見をお願いします。

私は賛成です。婦人科の患者さんで内科の合併症を持っている方は多いですし、新生児科を回ったことで他科の医師の立場を理解することができました。また、他科の先生方を知っていることで、内科に紹介したあとの経過や産褥うつなどの精神疾患を合併している患者さんへの対応が学べているのだと思います。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

迷うことも多いでしょうが、大事なのは興味のある診療科を選ぶことに尽きますね。指導医の先生の存在も大きいです。上の先生がどんな方か分からなかったら、私はこんなに働けなかったと思います。1日の見学では施設を見るだけで終わってしまいます。大学の先輩でしたら話が聞きやすいので、自分と同じ科を選んでいる人に尋ねてみるといいでしょう。