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国試過去問解説 2024-12-10

国試過去問解説 肝硬変(111A3)

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肝硬変(111A3)
腹部超音波像を別に示す。
この患者の血液検査項目で低値と予想されるのはどれか。

答え
不正解

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肝臓を取り囲む黒い部分が腹水と考えられる。肝臓の表面は不整であり肝硬変と考えられる。

a アミノ酸からアミノ基を除去する過程(脱アミノ)で生成されるアンモニアは、通常尿素回路によって無害な尿素に変換され腎から排出される。肝硬変ではこの解毒機能が低下するため、アンモニアが上昇する。

b 肝硬変の背景の主なものとして、肝炎ウイルスやアルコールがある。それらによる肝細胞の障害による炎症や線維化に伴ってγ-グロブリン(IgG、IgA、IgMなど)が上昇すると考えられている。

c 肝硬変では、門脈圧亢進により脾臓への血流が増えることで脾機能の亢進が起こる。その結果、血球の破壊が亢進し、汎血球減少とくに血小板の減少がみられる。よってcが正解。

d 肝硬変により肝細胞が障害されると、グルクロン酸抱合を受けた直接ビリルビンを胆管に運ぶはたらきが低下し、血中の直接ビリルビンが増加する。それを受けて総ビリルビンの値も上昇する。

e 肝硬変では、凝固因子の産生が低下するためPT-INRは延長する。PTはプロトロンビン時間のことであり、INRは国際標準比である。PT-INRは、血液が凝固するまでにどのくらいの時間がかかるかを表す、とくに外因系反応に関わる指標である。

本記事執筆のエビデンスは

_pdf (jst.go.jp)をご覧ください。

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