初期研修インタビュー

2022-12-01

千葉県がんセンター(千葉県) 初期研修医 宮本孝則先生 (2022年)

千葉県がんセンター(千葉県)の初期研修医、宮本孝則先生に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2022年に収録したものです。

千葉県がんセンター

〒260-8717
千葉県千葉市中央区仁戸名町666-2
TEL:043-264-5431
FAX:043-262-8680
病院URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/gan/index.html

宮本孝則先生の近影

名前 宮本 孝則(たかのり) 研修医
出身 千葉県船橋市
出身大学 東京医科歯科大学
医師免許取得年度 2021年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

研究をしたくて、医学部を志望しました。そのきっかけは小学生の頃に将来はノーベル賞を取りたいと思っていたことです(笑)。 それで医学部に入学したのですが、臨床実習をする中で臨床も面白いと気づき、今は小児科医を目指しています。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか。

私は小学校、中学校とサッカーをしていたので、大学でもサッカー部に入り、6年間、部活動に打ち込みました。私たちが幹部の代のときに上のリーグに昇格を決めたのが一番の思い出です。

大学卒業後、研修先を千葉県立病院群に決めた理由をお聞かせください。

大学病院を選ばなかった理由としては大学から離れた視点で臨床をしてみたかったことが大きいです。それから、私はもともと研究医志望だったので、基幹病院である千葉県がんセンターに研究所が併設されていることも魅力的で、千葉県立病院群での研修に決めました。

見学にはいつ来られたのですか。

新型コロナウイルスの影響もあり、見学に初めて来たのは5年生の3月でした。どの先生も優しく、私が「研究に興味があります」と話したら、先生方が大学でされていた研究の内容を教えてくださったり、研究室も見学させていただきました。研究室でも皆さんに丁寧に対応していただき、好印象でした。

千葉県立病院群での初期研修はイメージ通りですか。

上の先生方が優しいこと、質問に丁寧に答えてくださることはイメージ通りです。

プログラムの特徴はどんな点でしょうか。

2年間のうち、1年以上は千葉県がんセンターでローテートするという制限以外は自由に選べますし、自由度の高いプログラムですね。初期研修医のデューティーが多くない診療科がほとんどなので、自分の勉強時間が取れることも特徴だと思います。

院外での研修はどのようなところに行けるのですか。

千葉県がんセンター以外でも必修の科目があるのですが、病院としては千葉県こども病院、千葉県精神科医療センター、千葉県救急医療センター、千葉県循環器病センター、千葉県立佐原病院があります。私は地域医療研修ではいすみ医療センターに行きました。千葉県がんセンターにいると糖尿病を勉強する機会があまりないのですが、いすみ医療センターには糖尿病内科の先生方が多くいらっしゃるので、とても勉強になりました。

どのような姿勢で初期研修に取り組んでいらっしゃいますか。

自習の時間が取りやすいプログラムだと思いますので、気になった症例についてはまずは自分で一度ガイドラインを調べてから、指導医の先生に質問するようにしています。それから空いた時間には将来の志望科の勉強をしています。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

優しく、質問しやすい先生方ばかりで、熱心にご指導いただいています。

千葉県立病院群での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

専門性の高い病院をローテートすることが多いので、分野ごとに「今、こういう新しい治療がある」「こういうことがトピックだよ」などと教えていただいていることがとても勉強になっています。

何か失敗談はありますか。

指導医の先生方がとても優しいんです。それで1年目の始めの頃は優しい先生方が毎日、指示をくださることを当たり前だと思ってしまい、指示待ちになっていたことを反省しています(笑)。

当直の体制について、お聞かせください。

病院によって違うのですが、基幹病院の千葉県がんセンターですと月に2回です。体制は、第1当直は外来担当の上級医、第2当直は病棟担当の上級医で、初期研修医は第3当直です。第3当直は第2当直の先生と一緒に病棟の対応をするのが主な業務です。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

専門性の高い病院をローテートすることが多いので、初期研修医が必ずしもファーストタッチをするわけではないのですが、私は小児科志望なので、千葉県こども病院ではファーストタッチからさせていただくことがありました。こども病院の場合は三次の難しい症例だけでなく、一次の風邪などで来院されることもあるので、ファーストタッチさせていただけたことは勉強になりました。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

どの診療科でも和やかな雰囲気です。大学病院などですと準備していなかったことを突然尋ねられて、答えられなかったら怒られるという噂を聞いたことがありますが、当院ではそんなことはなく、事前の準備通りにプレゼンができれば問題なく終わります(笑)。

病院に改善してほしいことはありますか。

当院には大学で長く研究され、アカデミックな先生方が多いのですが、そういった先生方の知識を共有する機会が少ないことを残念に思っています。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

私たちは色々な病院をローテートする関係上、コメディカルスタッフの方々とずっと一緒にいる時間は長くありません。それでも仲良くなったコメディカルスタッフの方とはフットサルなどをご一緒しています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

研修医室はなく、医局の中に研修医用のスペースがあります。これもローテートの都合があり、ローテート先の病院がなかなか一緒にならない人もいますが、逆に同じ病院を一緒に回るとなると、かなり仲良くなりますね。

寮もありますか。

病院の最寄り駅近くのアパートを病院が借り上げていて、そこに住んでいます。家賃は無料です。暮らしやすいですね。新型コロナウイルスの感染状況が良くないときは家から出られなかったのですが、隣に同期の研修医が住んでいるのが嬉しかったです(笑)。

今後のご予定をお聞かせください。

小児科を専攻します。専攻医研修は母校の東京医科歯科大学医学部附属病院に戻り、母校の関連病院の一つである千葉市立海浜病院の小児科で行う予定です。私はもともと子どもが好きだったのですが、大学時代の臨床実習で小児科を回ったときに小児科を専攻しようと決めました。子どもには未来があり、大人よりも子どもを救った方がその後の期間が長い分、魅力的だと感じています。母校の小児科は研究にも力を入れているので、子どもの疾患の研究をして、新しい治療法を見つけられたらと考えています。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

週末は大学時代から続けているサッカーをしたり、地域医療研修でいすみ市に行ったときに始めたサーフィンをしたりしています。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

現在のスーパーローテート制度は内科医になる人向けの制度なのかなと思っています。ただ、千葉県立病院群での初期研修ですと検査部門、画像診断部、病理部門も回れるので、内科医を目指す人はもちろん、内科以外の科を目指す人にも2年間を無駄にすることなく、回れるようになっています。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

誰にでもちょうどいい研修というものはなかなかありませんが、千葉県立病院群では様々な病院をローテートできますので、自分に合うプログラムになるよう調整しやすく、自由度もかなり高いです。充実したプログラムになっていますので、是非一度、見学に来て、雰囲気の良さを感じてください。

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