専門研修インタビュー

2024-01-10

南砺市民病院(富山県) 専攻医 大澤真治先生(総合診療科) (2024年)

南砺市民病院(富山県)の専攻医、大澤真治先生(総合診療科)に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2023年に収録したものです。

南砺市民病院

〒932-0211
富山県南砺市井波938
TEL:0763-82-1475
FAX:0763-82-1853
病院URL:https://shiminhp.city.nanto.toyama.jp/www/index.jsp

大澤先生の近影

名前 大澤(おおさわ) 真治(しんじ) 専攻医
出身地・出身大学 / 医師免許取得年度 富山県砺波市・金沢大学 / 2019年
初期研修施設 東京北医療センター
専攻医研修 南砺市民病院総合診療専門研修プログラム

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

 父親が地元で開業をしてまして、私は子どものころから父親が診療所で働く姿を見て育ちました。私も父親と同じように、いつかは医師になりたいなと志しました。

学生生活はいかがでしたか。

 部活が中心でした。私は、空手部に所属していました。空手部は初心者ばかりで、みんな同じレベルから始めました。しかし、他校との試合では、経験豊富な相手と戦わなければならず、よくやられてましたね。当然勉強もやらないといけないのですが、そこには支障ない程度にですが。充実した学生生活でした。

初期研修先を東京北医療センターに決めたのはなぜですか。

 私は生まれてからずっと北陸に住んでいましたので、大学卒業後は都内での研修先を探していました。父親が診療所で働いていたこともあり、自分も将来は診療所での勤務医でいたいな、とぼんやり描いていました。
そのためにも、総合診療のスキルが重要で、都内で総合診療科が盛んな病院を選びました。この病院では、地域医療振興協会に所属しており、地域医療の実習もありますし、総合診療のいろはを学びました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

 東京での2年間は、北区赤羽に住んでいまして、飲み屋街も多く同期ともよく利用しました。
研修に関しては、病床規模400床程度で、救急搬送も結構受ける病院だったので、緊急の患者さん対応では、いろんな症例を経験致しました。特徴的なのは、初期研修医1年目で1ヶ月、2年目で2ヶ月、トータルで3ヶ月の地域医療研修を行います。
私は、滋賀県米原市の伊吹で行い、上級医の先生方と訪問研修などを行うなど充実した時を過ごしました。

特に印象に残ったエピソードはありますか?

 そうですね。高齢の方のお宅に伺った際に、毎回大量の和菓子やおやつを振舞って頂いたり、訪問先々でお茶など出して頂いたりなど、診療終盤には、お腹いっぱいみたいな状態でフードファイトのようでした(笑)
例年私たちのような研修を受けいれて下さる地域でしたので、若い私たちを孫のように接していただく環境はとても有り難かったです。

専門を総合診療科に決められたのはいつですか。

 将来的には、地元で診療所勤務を考えておりますので、初期研修後には、地元に戻ろうと決めておりました。南砺市民病院は、ご承知のとおり、総合診療分野では、有名な病院でしたので、研修医の頃からずっと私も認識はしておりました。
富山県西部地区で総合診療分野の研鑽を積むにあたり、どうしようかなと思ったときに、富山大学の医局か、南砺市民病院のプログラムの2つを候補にして、地元が近くて、総合診療の盛んな病院の南砺市民病院に魅力を感じて選択致しました。

専攻医1年目の現在はどのような専攻医研修をなさっているのですか。

 救急を中心に内科の初診外来、及び健康診断の健診の外来も担当させて頂いております。

専攻医研修で特に勉強になっていることを教えてください。

 健診では、糖尿病のリスクや数値の意味に注意しながら、健康な方々と接します。
救急では、高齢で重症な方々の対応を学びます。外来では、入院が必要でない方々の診療を行います。このように、患者の状態に応じて、深い診療の経験ができて、とても勉強になります。

大澤先生の写真

専攻医研修で遣り甲斐を感じるのはどのようなときですか。

 患者さんの気持ちを理解し、納得できる説明をするには、健診、救急、内科外来などの場面に応じて、適切なコミュニケーションスキルが必要です。重症かどうかや、どんな治療が必要かなどの情報を分かりやすく伝えるだけでなく、患者さんの不安を軽減するために、笑顔や相槌などの話し方の工夫が必要です。そういった点でこの分野の奥深さを感じます。

当直の体制をお聞かせください。

 主当直として入ります。3年目になり、ほとんど一人で仕事をこなしています。
時々、初期研修医の先生が一緒になりますが、この地域では救急搬送が多くないので、問題なく対応できています。

各科の先生方のご指導はいかがですか。

 科の垣根がとても低いため、相談がしやすい環境だなと感じています。

カンファレンスはいかがですか。

 専攻医担当の入院患者について、毎週内科部長から症例や指導を受ける機会があります。
その時には、私の診療についてアドバイスやフィードバックを頂き、とても助かっています。水曜日の勉強会では、各科の上級医の先生方が診療に関するトピックを30分ずつ発表してくださり、多くの知識を得ることができます。

初期研修医の指導はどのようにしていらっしゃいますか。

 内科外来での患者対応や救急対応は一緒に担当しますので、その後にフィードバックの時間を設けます。私も同じ経験がありますので、参考になると思います。

病院に改善を望みたいことはありますか。

 特にありませんし、とても満足しています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

 コロナ期間中なども重なって、プライベートでの機会はそう多くはないですが、困ったことがあればすぐに相談すると、スタッフ方々からの視点でアドバイスと頂けるなど、すごく親身に相談に乗っていただける環境です。とても助かっています。

専攻医同士のコミュニケーションはいかがですか。

 同期はあと1名いますが、そのほか4年目、5年目の先生方もいらっしゃいます。年齢も近く仕事終わりに食事したりなどご一緒させてもらっています。とても楽しくやれています。

今後のご予定をお聞かせください。

 総合診療の専門医としての資格を取得することが私の目標です。その後、診療所での勤務を考えています。

【動画】大澤先生

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