専門研修インタビュー

2024-07-01

手稲渓仁会病院(北海道) 専攻医 森下皓輝先生 (2024年)

手稲渓仁会病院(北海道)の専攻医、森下皓輝先生(内科)に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2024年に収録したものです。

医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

〒006-8555
北海道札幌市手稲区前田1条12丁目1-40
TEL:011-681-8111
FAX:011-685-2196
病院URL:https://www.keijinkai.com/teine/

森下先生の近影
名前
森下 皓輝(こうき)先生
出身
埼玉県川口市
出身大学
東京慈恵会医科大学
医師免許取得年度
2022年
初期研修施設
医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院
専攻医研修
内科

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

私の家が医者家系ではないのですが、中学校か高校に入るぐらいの時に、祖母が病気でいきなり脳出血か何かで亡くなっちゃったんですよね。僕らの家族としては、いきなり家族を亡くしてしまうというのがすごくショックで、そういう突然死みたいな急性期のところを治したいという気持ちが当時ありました。そこから医者を志しました。

私の親が、「自分のやりたいことをやれ」というような考え方だったので、自分で決めてやっていくことに対してそのように見守ってくれているのはとても感謝しています。

学生生活はいかがでしたか。

学生時代はサッカー部だったのですが、これがいろいろな意味で結構大変で、幹部の代とか全体をまとめる代になった時は、ミーティングや練習とかで、ほとんど土日はないみたいな感じで忙しい生活を送っていました。そこで、精神的にも体力的にもかなり鍛えられたかなと思います(笑)。5年生になった時に、新型コロナが流行ってしまって部活ができなくなりました。その時に、こっそりアルバイトをしました。飲食店でアルバイトをしていましたが、接客など飲食ならではの忙しさを体験しました。ずっとバタバタしている時もあったので、振り返ってみてもすごく良い経験ができたと思っています。

森下先生が臨床研修病院について情報収集しだしたのはいつ頃からですか。

あまり覚えていませんが、私は平均くらいだと思います。確か5年生の夏前ごろとかだと思います。先程もお話しした通り、私の時は新型コロナの影響で関東からあまり出られなかったので、結構オンラインを活用して様々な病院の説明会とかを聞いていました。なので直接病院を伺うとかはできなかったです。

オンラインだけで病院を決めるというのはなかなか難しかったと思いますが、決め手になったポイントはありますか。(初期研修プログラムを手稲渓仁会病院に決めたのはなぜですか)

私が出会った先生で、『良い先生だな』と感じた先生が手稲渓仁会病院出身だったことが結構大きかったかもしれません!その先生みたいになりたいということもあったと思います。

手稲渓仁会病院での研修はいかがでしたか。(初期研修)

とても充実していたなと本当に思います。18人同期いるんですけど、全国から集まってきていて、ある程度いい意味で意識が高い研修ができたと思います。それぞれがやりたいことをもって北海道の地に来ていますし、それこそ海外から来られた同期とかもいて、すごい英語の勉強をして、USMLEの資格を勉強している同期もいました。そんな中でいろんな考え方を持った同期や先輩後輩に会えてその中で働くというのはとっても楽しかったですね。

手稲渓仁会病院では、すごく手厚い留学ができると伺っています。同期や周りの先生方含め、実際はどのような体験ができますか。

救急外来で2週間お休みを取れるタイミングがあって、僕の代は何人かテキサスの病院にそのタイミングを利用して行っていました。救急の先生がインドで働いていたということもあり、僕は同期と3人で2週間くらいインドに行きました。そこの救急病院を見たり、循環器とか見たり、インドのご飯を食べたりでめちゃくちゃ楽しかったです。タージマハルにも行きました(笑)。

森下先生が内科を目指したのはいつ頃ですか。また、どうしてですか。

私は大学の研修時に循環器がすごく面白いなと思っていまして、循環器外科か循環器内科で迷っていました。初期研修1年目の最初に循環器内科と心臓外科をどっちも4月5月6月の早い段階で回れて、そのときにやっぱり臨床してみて自分がやりたいって思ったのは、循環器内科だったんですよね。

専攻医1年目の現在はどのような専攻医研修をなさっているのですか。

先月までずっと循環器を回っていて、初期研修の最後も循環器だったので、6ヶ月くらいずっと循環器が続いているので、最初の段階から、割とがっつり見させてもらっています。カテーテルの治療とかグラフと造影とか、心嚢穿刺(しんのうせんし)とか、専攻医1年目にしては、早期にそういう手技に触れることができていると思います。そこは市中病院の良いところかなというふうに思いますね。

専攻医研修で特に勉強になっていることを教えてください。

手稲渓仁会病院の研修は、かなり後期研修を大事にしてくれていると感じています。1年目の段階でも、どんどんどんどんマンツーマンで先生が教えてくださったりとか、かなりアグレッシブに教えてくださる先生も多いので、そこはすごい勉強になります。自分でやるっていうよりは、いろいろ聞く環境も整っていますし、色々させてもらえるという感じです。私が回っている科はそうでした。気になる事を聞くとすぐに教えてくださいますし、理不尽に怒られるとかは絶対ないので、そういう点ではすごく忙しくて大変ですけど、そういう変なストレスとかあんまりないかもしれないです。

専攻医研修でやりがいを感じるのはどのような時ですか。

やっぱり専攻医1年目なので、全くできないことしかないんですよね。その、できないことが何かモヤモヤになっていたところが少しでもわかるようになったりとか、今までやったことがない手技が初めてできたりして上の先生とかに褒めてもらったりすると嬉しいです。やっぱり成長していく時が楽しいかなって思います。

専攻医研修で辛いことはどのようなことですか。

どこも一緒だと思いますが、やっぱり専攻医になった時に、責任が初期研修とは全然違うぐらい重たく乗っかってくることですね。診療・処方の1つにせよ自分で決めたこととして責任が伴うかなって。患者さんと向き合うというのが初期研修と比べても全然違うのでその点責任は重いかなと思っています。あとわからないことが多すぎるっていうのがやっぱつらいですね。

当直の体制をお聞かせください。

僕ら単体で当直を担当することはないので、必ず上の先生がバックアップにいてくれます。なので、困ったときなど一緒に見てくださるっていう先生が多いです。指導してくれながら学ぶということは多いです。

当直で勉強になっているのはどのようなことですか。

例えば心電図とか見ても循環器の当直のときに今の不整脈が何なのかってなった際、上級医の先生と議論して、いわゆる上級医の先生方でも難しいっていうような心電図とかもあるんだなと感じることもあります。何がわかってないといけなくて、逆に今はわからなくてもいいのかっていうのは、上の先生と入ることによって知れています。これは知っていないと絶対やばいみたいなのは、はっきりとわかる気がします。変にマニアックなところばっか知るっていうのにハマることはないと思います。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

上の先生が私たちを大事にしてくれるっていう感覚はありますし、若い先生を育てていこうっていう気持ちが伝わってきます。内科でいうと、その臨床の疾患とか鑑別とか、入院の方針決定とか採血のどの項目を選ぶとかそういうのを細かいところまで議論してやってくださる先生もいらっしゃいます。逆に、アカデミックな方だと、経験した症例が珍しいからということで英語論文にしてみようっていうような形で今そのまま一緒にやっているものとかあるので、上の先生方からチャンスがもらえるっていうことはあると思います。

カンファレンスはいかがですか。

僕が今回った科でのカンファレンスは、専攻医は必ず毎日発表しています。基本的には、振り返りと今日の症例についてやっています。自分の担当の患者さんの症例がほぼ毎日出ていたので、自分が積極的に関わってカンファレンスしています。いろんなことを調べますし、ただ見てるだけっていうことはないです。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

薬剤師さんも看護師さんもすごく優しいんです!!この間もエピソードがありまして、あまり良くないことかもしれないんですけど、薬剤師さんが採血の結果とかをしっかり見ていただいて、薬剤師さんの目線からの方針とか電話で教えてくださることもあります。少し数値が下がっていたりとか電話で教えてくれたり、あと看護師さんも栄養指導のタイミングとかすごい一生懸命やっていただいていて、すごいしっかり見てくださっていて助かるなっていつも思っています。他の研修病院からきた先生たちも、「手稲渓仁会病院のコメディカルの方々はすごく熱心で優しいね」と話しています。

専攻医同士のコミュニケーションはいかがですか。

専攻医になってから4ヶ月経ちましたが、けっこうみんな忙しかったので、まとまってご飯行ったのがまだ1回しかなくて、時間が作れていないんですよね。

ただ後期研修医室に戻った時とかは、今何科で何してるみたいな話しはしています。日常会話とかになりますけど、その時間が楽しいですね。

今後のご予定をお聞かせください。

実はまだあんまり考えられていないんですよね。ひとまず3年間をしっかり学んで、院外研修も1年間しなくてはいけないので、院外もしっかり見て、いろんな世界を見ながら自分のやりたいこと、循環器の中で何をやりたいかというのを決めていきたいと思っています。そこから、またそれに向けて頑張っていこうかなと考えています。

専攻医研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

手稲渓仁会病院の専門研修プログラムについて、私の1年下の代から1ヶ月間アメリカに行けるプログラムが始まりまして、英語資格の有無とか関係なしに、アメリカに行けるというのはかなりお得だなと思います。実際に英語をやってみて、やっぱり英語は違うなとか興味がわかないってなっても、英語を取らないっていう選択肢も尊重される病院なので、実際に触れてみて自分がどう感じるかで選択して行けるのは、自身が傷つかない状態で色んな事にチャレンジできるというシステムはすごく恵まれているなと思います。学ぶ環境としてはとても魅力的だと思います。

私は、関東出身なので、関東の病院に行くかどうかで結構迷っていたんですけど、上の先生方が優しく接してくださって、熱心にそういう環境を作ってくれているというのは、本当にありがたいと思っています。ぜひ1度、手稲渓仁会病院に見学に来てください。皆さんに来ていただけることを楽しみにお待ちしています!

森下先生の近影

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