全国で活躍する女性医師

2024-09-30

福井赤十字病院

全国の赤十字病院の中から、福井県の福井赤十字病院にお伺いしました。勤務内容や1日のスケジュール、家庭と仕事の両立など、女性医師ならではの声が聞けるインタビューです。

大澤 陽子
(おおさわ ようこ)
先生

耳鼻咽喉科部長

1974年に福井県鯖江市で生まれる。
1998年に福井医科大学(現 福井大学)を卒業後、
福井医科大学附属病院(現 福井大学医学部附属病院)で研修を行う。
2000年に真生会富山病院に勤務する。
2002年に福井大学医学部附属病院に勤務する。
出産14日前まで勤務し、2002年4月に第1子を出産する。
6月に福井大学医学部附属病院に復職する。
子育てしながら大学病院に勤務し、大学院に通学する。
2006年12月に福井大学大学院を修了する。
2007年5月に第2子を出産し、10月に復職する。
2009年に公立丹南病院に耳鼻咽喉科科長として勤務する。
2014年に福井赤十字病院に耳鼻咽喉科副部長として着任する。
2018年に福井赤十字病院耳鼻咽喉科部長に就任する。
 

日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医・耳鼻咽喉科専門研修指導医・補聴器相談医、日本アレルギー学会指導医・専門医、補聴器適合判定医師、福井大学臨床教授など。

1994年に福井県福井市で生まれる。
2019年に福井大学を卒業後、福井赤十字病院で初期研修を行う。
2021年に福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科に入局し、2021年に福井大学医学部附属病院、
2022年から2023年まで真生会富山病院耳鼻咽喉科で専門研修を行う。
2023年に結婚する。2024年から福井赤十字病院耳鼻咽喉科で専門研修を行っている。

竹川 莉菜子
(たけがわ りなこ)
先生

耳鼻咽喉科 専攻医

contents

医師を目指す 初期研修について

医師を目指したきっかけをお聞かせください

診察の様子

診察の様子

大澤私の家族には学校の教員が多いんです。職業を考えるときにはやはり家庭環境に影響を受けますし、数学が得意だったこともあり、高校生になった頃は教員志望でした。ところが、高校1年生のときの担任の先生が数学の先生で、その先生から「お前は教員に向いていないから、医師にでもなれ」と言われたことがきっかけで、医師を目指すようになりました。今も続けているので、医師の仕事は私に合っていたのだと思います。

竹川家庭教師や塾の先生が医学部の学生だったこともあり、私も何となく医学部に行きたいと中学生の頃から考えていました。でも子どもの頃の夢は歯科医師でした。小学生のときに近くの歯科医院に通っていたのですが、女性の先生がとても優しくて、「私も歯医者さんになりたいな」と漠然と思っていたんですね。高校1年生のときの担任の先生が歯科医師の仕事についてはよくご存じなかったのか、「口を診たいなら、全身を診てからでいいじゃない」と言われ、「そうか、なら医学部に行きます」みたいな感じで医学部を目指すようになりました。

学生時代に思い出に残っていることはどのようなことですか

竹川部活動の思い出が強いですね。私は4年生まで弓道部で活動していて、弓道ばかりの毎日でした。平日は講義が終わったら練習に行き、週末も練習でしたし、部活動がない日も友だちと自主練習をしていました。その結果、4年生の最後の大会では個人で優勝することができました。

初期研修で福井赤十字病院を選ばれたのはどうしてですか

初期研修医時代

初期研修医時代

竹川部活動の仲のいい先輩が当院で初期研修をされていて、「日赤、楽しいよ」とおっしゃっていたんです。その先輩から、救急での研修の良さに加えて、どの科をローテートしても熱心に教えていただけること、それも指導医や部長クラスの先生方だけでなく、中堅の先生方も丁寧に面倒を見てくださると聞いたことが大きかったですね。

見学での印象はいかがでしたか

竹川5年生の夏に初めて来て、産婦人科を見学させていただきました。手術も見学させていただいたのですが、先生が手術をしながら「これは多分、国試に出るからね」という話をしてくださったことがとても好印象でしたし、有り難かったです。

福井赤十字病院での初期研修はイメージ通りですか

竹川どの科の先生方も「一緒にやってみよう」という視点で教えてくださったし、目指している科でなくても「これは役に立つよ」と教えてくださるんです。循環器内科では「先生は外科系に行くかもしれないけど、循環器の疾患に出会うことは絶対にあるから、知っておいた方がいいよ」とマンツーマンでレクチャーしていただいたり、本当に楽しい初期研修でした。

初期研修での人気の秘密は?

竹川私の頃は1人、現在は2人の救急の専門医がおられ、その先生方が救急の現場で初期研修医に1対1で指導していただけるのが大きな魅力です。

福井赤十字病院の救急はいかがですか

大澤2人の救急専門医がおり、年間4,000台以上の救急車を受け入れています。私の診療方針は「来る者拒まず」ですが、当院自体が「来る者拒まず」という方針です。

当直の回数はどのぐらいですか

大澤以前は月に2回ぐらいしていましたが、最近は月に1回か、2カ月に1回です。

竹川最近は若手の外科系医師が多いこともあり、連休が少ない月だと1回、ゴールデンウィークのように連休が多い月だと2回ぐらいなので、少ない方だと思います。内科系医師の方が多く、月に3回という人もいます。

当直ではどんなことが勉強になりますか

竹川初期研修医と一緒に入りますので、一緒に頑張っています。まだ救急科をローテートしていない初期研修医には「こういう感じでやっていくといいよ」「これはレクチャーがあるよ」と話しています。また、当院はほとんどの診療科が揃っているので、患者さんに「明日、この科に行ってください」と言ったあとで、自分の診断が間違っていなかったのかどうかをカルテで確認するようにしています。

大澤当院の場合、消化器内科、循環器内科、整形外科の医師は頻繁に救急外来に呼ばれていますが、鼻血だけは誰も止めてくれないので、鼻血に関してはよく呼ばれます。

初期研修のプログラムについてはいかがでしたか

竹川現在のプログラムとは変わっているところもありますが、1年目はほぼ必修科のみを回りました。内科系を6カ月ですが、1カ月ごとに違う科を回ってもいいし、神経内科を3カ月みたいなローテートもでき、選択の幅が広かったです。私はその頃から内科系に進む気持ちはなかったので、色々な内科を回ることができ、それがとても良かったです。

初期研修で勉強になったことはどんなことでしたか

竹川一番は救急ですね。2年目、3年目の専攻医研修をした真生会富山病院は全科当直でしたので、救急の初期研修で学んだことを活かすことができました。

指導医の先生のご指導はいかがでしたか

大澤私は耳鼻咽喉科をローテートする初期研修医にはまず選んだ理由を聞きます。そうすると、マイナー外科を志望する人、めまいを学びたい人だけでなく、腎臓内科に行きたいので扁桃を取る手術を学びたい、血液内科志望なのでリンパ節生検の方法を学びたいなど、何を学びたくて来たのかが分かります。そこで、それぞれの研修スケジュールを変えています。4年前の竹川先生も外科系志望だと言っていたので、手術メインで研修をしてもらいました。

竹川私は1年目に1カ月、耳鼻咽喉科をローテートしたときは外科系志望かな、内科ではないなぐらいの気持ちでいました。それを大澤先生やほかの先生にお話ししたら「なら手術に入ろう」と言ってくださり、できるところをさせていただいたのですが、それがとても楽しかったです。先生方は私のことをよく気にかけてくださって、耳鼻咽喉科に行きたいなという気持ちになっていきました。当院では長時間におよぶ手術をあまりしないこともあり、「これならやれるのかな」と思い、2年目にもう一度、耳鼻咽喉科をローテートして、決めました。

コメディカルの方々とのコミュニケーションはいかがでしたか

竹川当院はコメディカルの方たちとコミュニケーションを取りやすいです。初期研修が始まるときにコメディカルの方々や事務の方々といった、同じ年に入職する職員全員での宿泊研修があります。その研修で同じグループになった人たちとはプライベートで遊びに行ったりして、職場でもコミュニケーションが取りやすいです。

  • 竹川先生の1日のスケジュール

福利厚生 働き方

育児短時間勤務制度を使われている先生方は多いですか

大澤内科系の医師に5人のお子さんがいるスーパードクターがいます。この制度を使いながら、仕事を続けていました。

院内保育所も完備されていますよね

大澤にこにこキッズ保育所という院内保育所があり、男性・女性ともに使っている医師は多いです。病児保育もあり、利用されています。

竹川先生は初期研修医のときは寮にお住まいでしたか

竹川寮に入りたい人が多く、抽選だったんです。私の実家は当院から近いこともありましたが、それでも歩いて通える距離に住みたかったので、自分で借りて家賃補助をいただいていました。今も賃貸住宅に住んでいて、家賃補助をいただいているので、とても有り難いです。

女性医師の会のようなものはありますか

大澤コロナ禍になる前は麻酔科の先生の呼びかけで、外科系の女性医師や看護師が集まり、ワインパーティーをしていました。ワインパーティーと言いながら日本酒も飲んでいましたね。楽しかったです。

福利厚生についてはいかがですか

職員旅行で

職員旅行で

大澤コロナ禍で中止になっていた互助会の旅行が復活しました。以前は越前がにを食べる日帰りコースに参加していたのですが、1泊2日で伊勢に行くコースにしました。とても楽しみです。

竹川私は飛騨牛を食べる日帰りコースで、飛騨高山に行ってきました。初期研修のときは初期研修医だけで集まって、下呂温泉に行ったこともありました。

大澤映画館の割引券などももらえます。

福井赤十字病院での女性医師の働きやすさはどのようなところにありますか

大澤これまで勤務してきた病院の中で、研修医を抜いたとしても、当院が最も女性医師の割合が多いです。女性医師が多いということは働きやすい病院なのだと思います。病院によっては診療科ごとの壁があるところもありますが、当院はそれがなく、困ったらすぐに電話しようみたいな雰囲気があります。そういうストレスフリーなところが働きやすさに繋がっているようです。

竹川階段ですれ違ったときに「あ、相談していいですか」みたいな感じがいいですよね。

大澤そういう会話は普通にありますし、患者さんや見学に来た学生さんに「職員同士がしっかり挨拶しているから、心地いい」とも言われますね。確かに患者さんにも「おはようございます」と研修医や看護師はもちろん、上級の先生も挨拶しているし、医師同士も挨拶しています。当院には職業同士の壁がないですね。コメディカルの方々も私たちに普通に話しかけてくれます。

ワーク・ライフ・バランスをどのように心がけていらっしゃいますか

大澤私自身が早く帰りたいので、遅くまで残っている人には早く帰れと言います。

竹川大澤先生は休みも積極的に取らせてくださいます。

大澤患者さんの体調不良などで、たまに手術の予定がなくなることがあります。そうすると半日ぐらいの隙間が空くんですね。そういうときは半日でもいいから帰ろうというのが私のポリシーです。私自身も休めますしね。

専門を選ぶ

先生方が専門を耳鼻咽喉科に決めた理由をお聞かせください

学会に参加してパチリ

学会に参加してパチリ

大澤私の時代はダイレクト入局なので、学生時代に外科系ということは決めていました。私は3行以上の文章を読みたくないんです(笑)。ラボデータを見ながら疾患を鑑別していく内科には向いていないし、もともと数学教員を目指していただけあって、答えを求めるタイプなのだと思います。内科は色々な病気が複雑に絡み合っているものが圧倒的に多く、外科も絡み合ってはいますが、例えば中耳炎なら中耳炎を治せば、患者さんは満足します。耳鼻咽喉科はがんを別にすれば、耳が聞こえるようになった、鼻が通るようになったと、答えが割と明確に出るので、そこに惹かれて耳鼻咽喉科を選びました。

専攻医研修はいかがですか

竹川扱う疾患は病院によって異なりますし、初期研修とは全く違いますね。1年目は大学病院にいたのですが、やはり大学病院には専門性の高い疾患が集まるので、忙しかったですし、辛いこともありました。でも2年目と3年目を真生会富山病院で過ごし、疾患やルーティンを頭にしっかり入れたうえで外来をしていくうちに楽しいなと思えるようになりました。
鼻の手術後に「鼻がとても通るようになりました」と言っていただけると、ダイレクトに関われるのは楽しいなと実感しています。

福井赤十字病院に来られた経緯をお聞かせください

大澤医局人事ですが、少し違う面もあります。私の前任の部長は部活動の先輩でもあり、私は喉頭が苦手だったので、喉頭を専門にしている、その先輩のところに勉強に行きたいなという気軽な気持ちで「日赤に行きたいです」という希望を出したら、通ったんです。私としては2、3年勉強したら元の勤務先に戻るつもりでしたが、先輩から「俺は3年で辞めるから、3年で全て盗め」と言われ、「え、次は私ですか」ということで、現在に至っています。

竹川私も医局人事です。当院で初期研修していたことも理由の一つです。

医師として、影響や刺激を受けた人はいますか

大澤以前の勤務先の眼科部長をしていらした女性の先生です。手術の腕がすごくて、全国から勉強に来る先生方が集まっていました。その先生はご結婚されていて、お子さんもきちんと育てておられて、当時の私にはお仕事とご家庭を両立されているように見え、本当にかっこよかったんです。私も仕事と家庭の両立をしながら、医師の仕事を生涯続けていきたいなと憧れましたし、彼女の影響を受けたことで、医師としてのプランの基礎ができました。

竹川この場で言うのは恥ずかしいのですが(笑)、大澤先生です。やはり女性で部長をされている、診療科のトップにいらっしゃるというのはすごいことだと思います。私の勝手なイメージでは医師の世界は男性の世界だったので、お子さんを育てながら論文を書かれたり、学会発表もされたりという先生の姿に憧れています。医局の先生方も「耳、鼻、頸部の全てができて、お子さんも育てている女性の先生はとりあえず福井には一人だけだ」とおっしゃっています。先生のように仕事と家庭を両立しながら働けたらかっこいいだろうなと思っています。

キャリアを積む

サブスペシャリティはありますか

大澤何でもやっているように見えますが、実は何でもやっているわけではないですし、とても難しい疾患は大学病院に紹介しています。ただ、都会の病院の耳鼻咽喉科には医師が10人ぐらいいるので、スペシャリティだけやっても成り立つのでしょうが、当院は昔も今も指導医、専門医、専攻医2人というのがスタンダードな人員構成です。そうなると、指導医がある程度、何でもできないと回りません。何でも大学病院に紹介するというわけにはいかないし、かかりつけ医等から紹介していただいた以上は当院で治して、紹介元の先生にお返しするということを責任を持ってしていかないといけません。したがって、一定以上のことをオールマイティにできないといけないし、これまで勤務してきた病院も同様でしたが、その延長線上でやってきましたので、何でも屋さんになっています。

診療方針をお聞かせください

大澤「来る者拒まず」です。基本的に「当院ではこの病気は扱えません」とは言わず、とりあえずお受けして、やはり無理だというときに大学病院にご紹介しています。「コンサルトを受けたら、お断りはしない」というのがポリシーです。

竹川私はまだ専攻医ですので、外来で心がけているのは患者さんに優しくすることです。目まいの患者さんには話を聞いてほしいという方が多いのですが、きちんと話を聞くことにしています。心療内科の先生方の姿勢に近いのかもしれませんが、患者さんに優しく接することがモットーです。

福井赤十字病院で実現したキャリアはどのようなものですか

大澤福井県で初めてとなる嗅覚外来を作りました。その意味で、一番得意なものは何かと聞かれれば鼻ですね。手術はオールマイティにやっています。そこで、鼻の治療に力を入れていく中で、嗅覚外来を立ち上げました。コロナ禍になる前に考えていたことでしたが、ちょうどコロナ禍と被ったときに立ち上げとなりました。嗅覚障害は臭いがしないという方だけでなく、検査をすると正常ですし、本当は臭っていないのに、臭っていると思う方もいます。これが異臭症で、何の臭いを嗅いでも違うものの臭いに感じるとか、全く臭わないものが酷く臭ってしまって鼻が痛いという方もいらっしゃいますし、そういう患者さんを突き詰めていくと、心の病に至っている方が多い印象があります。また、パーキンソン病やアルツハイマー病の初期の方もいらっしゃいます。当院の神経内科の先生が認知症の検査入院を立ち上げられましたので、そちらから紹介される患者さんは嗅覚が鈍くなっていたりします。認知症疑いの方が、嗅覚障害を認識していないケースもあり、私もまだまだ勉強しないといけません。

  • 大澤先生の1日のスケジュール

大澤先生は部長としてのお仕事にはどのようなものがありますか

オペの様子

オペの様子

大澤やはり部長は責任を取らないといけない一方で、ある程度は部下に任さないといけないこともあり、最初はそのさじ加減が難しかったです。ただ、最近は忙しいこともあり、かなり任せるようになりました。それから他科との橋渡し役ですね。当院は若い医師同士も仲良く働いていますが、手術などのときは部長同士でスケジュールを組んだり、手術に入る医師を選んだりすることもあり、そういった仕事は部長独特のものだと思います。それから書類仕事もありますが、これは大嫌いです(笑)。また委員会などへの出席もあります。働き方については看護師さんに学ぶところが大きいですね。医師は看護師さんのように頻繁に夜勤に入ることはなく、仕事とプライベートの両立は看護師さんの方ができていると思いますし、それをやりこなしている看護師さんはすごいです。看護師さんは一歩前に進んでいるキャリアウーマンですし、私も師長さんクラスの女性たちには影響を受けてきました。

女性の管理職は多いですか

大澤一時期は2、3人の女性の代表部長がいましたが、今はたまたま私だけです。

医師の人生を振り返って

これまでの勤務で印象に残っていることはどんなことですか

大澤私が初めて担当した舌がんの患者さんです。入局して2日目に8時間の手術に入ったのですが、そこで洗礼を受けましたね。舌がんの手術としてはスタンダードなものですが、がんを手術で取って終わりではなく、必ず再建をします。そのため半日で終わらず、朝から夕方までかかります。私が入局した日にその患者さんが入院してきて、2日目に手術に入りました。ダイレクト入局ですから、耳鼻咽喉科の手術は学生時代の実習で見ただけでしたし、入るところを間違えたかと思うほどでした。私は大学病院で研修をしたので、その2年間はその患者さんとお付き合いをすることになり、再発があったり、結局は亡くなったのですが、とても印象に残っています。もうお一人の印象に残っている方は今もお元気です。喉頭がんの再発の方でしたが、放射線治療後で糖尿病が酷くなり、何度か皮弁再建をしても、なかなか閉じませんでした。3回ほど手術をして、ようやくご自宅に帰れたのが初回の手術から半年後でしたね。最終的には大胸筋皮弁といって胸板で首を再建したのですが、胸毛で喉に違和感が出るので、それを抜きに3カ月から半年に1回、来院されます。

竹川私は「どうしよう」と思った患者さんがやはり頭に残っています。大学病院にいた1年間で、入院患者さんの緊急気管切開が3回ぐらいありました。そのときは耳鼻科医が全員、手術室に走っていき、患者さんを救命しようとする姿が印象的でした。まだ専攻医1年目でしたし、耳鼻科医はこんなに気管切開する機会があるんだなと思いました。気管切開自体は何度か見たことがありますが、酸素の値のモニターの音が少しずつ低くなっていき、「どうしよう」というときに先生方が冷静に素早く気管切開されているのが衝撃的でした。その患者さんたちは3人とも今もお元気なんですよ。

これまでのキャリアを振り返られて、いかがですか

大澤この仕事を26年も続けてきたということは向いていたということでしょうし、私の適性を見抜き、医師を勧めてくださった高校での恩師に「ありがとう」と言いたいです。負けず嫌いなので、人ができていることは自分もできるようにしたいと考えていました。

竹川私も今のところ、辞めたいと思ったことはないですし、耳鼻咽喉科を選んで、本当に良かったです。ほかの科に行けば良かったと考えたこともありません。

メッセージ動画

病院アピール

概要

  • 病院外観
  • 名称福井赤十字病院
    所在地〒918-8501 福井県福井市月見2丁目4番1号
    電話番号0776-36-3630
    開設年月1925年4月
    院長小松 和人
    休診日土曜日、日曜日、祝日、創立記念日(5月1日)、年末年始(12月29日~1月3日)
    病床数一般:520床(開放病床30床、ICU8床、SCU12床、PCU20床 含)、結核:5床、感染:4床
    入院患者数401人/日(平均)(2023年度)

診療体制

診療科目・部門

内科、精神科、神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、血液内科、小児科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、皮膚科、腎臓・泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、麻酔科、歯科、歯科口腔外科

認定施設一覧

    • 【内科領域】日本専門医機構専門医制度専門研修プログラム認定
    • 日本糖尿病学会認定教育関連施設
    • 日本血液学会認定専門研修教育施設
    • 日本腎臓学会認定教育施設
    • 日本透析医学会専門医制度認定施設
    • 日本神経学会専門医制度教育施設
    • 日本認知症学会専門医制度教育施設
    • 日本臨床神経生理学会認定教育施設
    • 日本呼吸器学会認定施設
    • 呼吸器外科専門医合同委員会認定専門研修連携施設
    • 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医制度認定施設
    • 日本消化器病学会専門医制度認定施設
    • 日本消化器内視鏡学会専門医制度指導施設
    • 日本循環器学会認定循環器専門医研修施設
    • 日本心血管インターベンション治療学会研修関連施設
    • 浅大腿動脈ステントグラフト実施基準管理委員会浅大腿動脈ステントグラフト認定実施施設
    • 日本外科学会認定指定施設
    • 日本消化器外科学会専門医制度施設(認定施設)
    • 日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設B
    • 日本乳癌学会専門医制度認定施設
    • 日本乳がん検診精度管理中央機構マンモグラフィ検診施設(画像認定施設)
    • 日本乳房オンコプラスティックサージャリ―学会エキスパンダー実施施設・インプラント実施施設
    • 日本がん治療認定医機構認定研修施設
    • 日本整形外科学会認定専門医研修施設
    • 日本リウマチ学会認定教育施設
    • 日本リウマチ学会 膠原病・リウマチ内科領域教育施設
    • 日本形成外科学会専門研修連携施設
    • 日本脳神経外科学会専門研修連携施設
    • 日本脳卒中学会認定研修教育施設
    • 日本脳卒中学会一次脳卒中センター(PSCコア施設)認定施設
    • 日本脳神経血管内治療学会研修施設
    • 日本皮膚科学会専門研修準連携施設
    • 日本泌尿器科学会認定拠点教育施設
    • 日本産科婦人科学会専門研修連携施設
    • 日本周産期・新生児医学会(母体・胎児)指定認定施設
    • 日本産科婦人科内視鏡学会認定研修施設
    • 日本眼科学会専門研修連携施設
    • 日本耳鼻咽喉科学会専門研修連携施設
    • 日本医学放射線学会放射線科専門医修練機関
    • 日本校医学会専門医教育病院
    • 日本麻酔科学会専門研修連携施設
    • 日本緩和医療学会認定研修施設
    • 日本病理学会研修登録施設
    • 日本臨床細胞学会認定教育研修施設
    • 日本臨床細胞学会施設認定施設
    • 日本輸血・細胞治療学会認定医制度指定施設
    • 認定輸血検査技師制度協議会認定輸血検査技師制度指定施設
    • 日本人間ドック学会人間ドック健診専門医制度研修施設
    • 日本栄養治療学会栄養サポートチーム稼働施設
    • 日本栄養治療学会栄養サポートチーム専門療法士認定規定認定教育施設
    • 日本口腔外科学会認定准研修施設
    • 日本アレルギー学会アレルギー専門医教育研修施設
    • 【総合診療領域】日本専門医機構専門医制度専門研修プログラム認定
    • 日本作業療法士協会臨床実習指導施設
    • 日本臨床衛生検査技師会精度保証施設
    • 日本頭痛協会認定施設
    • 日本医療薬学会がん専門薬剤師研修施設(連携施設)

特掲診療料

血液浄化療法、放射線治療(リニアック治療、Xナイフ手術、高精度放射線治療)、各種IVR治療(血管内手術等)、バイオクリーン手術、ロボット支援手術、他

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